【第444回】 Marketing Cloud Next : 無料デジタル証明書(SSL)の作成
何らかの検証用途や一時的な対応として デジタル証明書(SSL) が必要な場合は、ZeroSSL の 90 日間無料プラン が非常に便利です。
私自身も過去に利用したことがありますが、
クレジットカード登録をせずに利用できる
有効期限が近づくとリマインドメールは届く
それを無視しても、その後にしつこい営業メールや勧誘はない
ため、更新せずに放置しても特に問題ありません。
Marketing Cloud Next との関係
Marketing Cloud Next では、
クリックトラッキング用のカスタムドメイン を設定する際に
デジタル証明書(SSL)の事前準備 が必要になります。
そのため、本記事では この用途を想定して SSL 証明書を準備します。
その際、以下の記事の手順を一部参考にしながら作業を始めます。
認証機関署名証明書 の準備
1. 設定で「証明書」と入力して、「証明書と鍵の管理」を表示し、「認証機関署名証明書の作成」のボタンをクリックします。

2. 必要事項を入力して、保存します。

設定例:
・ 表示ラベル:CASignedCert_10Sep2025(Salesforce 管理用 表示名)
・ 一意の名前:CASignedCert_10Sep2025(Salesforce 管理用 API 名)
・ 一般名:click.XXXXX.com(クリック用の「サブドメイン」を記載)
・ 会社名:XXX Company(会社の正式名称)
・ 市区郡:Minato-ku(会社の所在地)
・ 国コード:JP(国コード 2文字)
・ 鍵サイズ:2048 推奨
・ メールアドレス:abc@xxx.com(設定は任意です)
・ 部署:IT など(設定は任意です)
・ 都道府県:Tokyo(会社の所在地)
※ 保存後に編集可能なのは、表示ラベル と 一意の名前 のみです。
※ Exportable Private Key は、証明書と共に秘密鍵をキーストアにエクスポートするかどうかを指定します。このオプションが無効になっている場合、証明書をエクスポートする際に秘密鍵は含まれません。原則はオフです。
3. 保存されたレコードを開いて、「証明書署名要求のダウンロード」ボタンをクリックします。「.csr 拡張子の証明書署名要求」が取得できます。

この .csr 拡張子の証明書署名要求 は、ZeroSSL に対する「このドメインでSSL 証明書を作りたいです」という 申込書 だと思ってください。
CAA レコードの登録
次に、DNS レジストラの管理画面で CAA レコードを登録します。
CAA(Certification Authority Authorization)レコードとは、
「このドメインの SSL 証明書を発行してよい認証局(CA)は、ここだけ」
という意思表示を、DNS 上で明示するための仕組みです。
なぜ必要なのか?
今回のケースでは ZeroSSL を利用するため、
証明書の発行リクエストを受けた認証局は、
「このドメインの証明書を、自分が発行しても問題ないか?」
を確認する目的で、DNS に設定された CAA レコードを参照します。
この CAA レコードが存在しない、もしくは許可されていない認証局が指定されている場合、証明書の発行は拒否されます。
言わば、立て札を DNS に立てておく行為になり、証明書発行の前提条件となる重要な設定のため、必ず対応してください。
ZeroSSL 用の設定値
ZeroSSL(実体は Sectigo)を利用する場合、以下の値を設定します。
Value:sectigo.com【※ ここで DNS の作業】
※ レコードタイプやフラグの指定方法は DNS 事業者によって異なるため、管理画面の表示 に従って入力してください。
ZeroSSL の設定
1. ZeroSSL のサイトで 「Get Free SSL」 をクリックします。

2. ユーザー登録を行います。

3. ログイン後、「New Certificate」 を選択します。

4. カスタムドメインを入力し、「Next Step」 をクリックします。

5. 有効期間は 90 日間 を選択し、「Next Step」 をクリックします。

6. Add-Ons は不要なためスキップし、「Next Step」 をクリックします。

7. Auto-Generate CSR をオフにすると Paste Existing CSR が表示されるため、これをオンにします。以下のような画面になります。

8. 事前に用意しておいた 証明書署名要求(CSR) を貼り付け、「Next Step」 をクリックします。

9. 内容の確認画面が表示されるので、そのまま 「Next Step」 をクリックします。

10. プランの確認画面が表示されます。
以前は明示的に「フリープラン」の表示がありましたが、現在は表示されないため、2 つのトグルをオフ にしたうえで 「Next Step」 をクリックしてください。

11. この時点で一度ドラフトが作成されます。Certificates(証明書) メニューに進みます。

12. ドラフトが作成されており、有効期限が現時点の 90 日後 になっていることが確認できます。続いて 「Verify」 をクリックします。

13. 検証方法の選択画面に戻るので、DNS(CNAME) を選択します。

14. DNS(CNAME レコード)に登録する認証情報が表示されるため、これを各自の DNS にコピーして登録します。【※ ここで DNS の作業】
登録が完了したら 「Next Step」 をクリックします。

15. 最後にドメイン検証を実行します。ボタンをクリックし、問題がなければ検証が完了します。
※ DNS 登録後は、5〜10 分程度の反映待ちを推奨します。

16. 検証に成功すると、証明書をダウンロードできる画面が表示されます。ボタンをクリックしてファイルを取得します。

17. ダウンロードしたファイルのうち、
certificate.crt(サーバー証明書) を Salesforce に登録します。

18. ここからは、前述の記事の「手順 5」 に戻って作業を進めてください。
いかがでしたでしょうか。
Marketing Cloud Next におけるクリックトラッキング用カスタムドメインの検証など、短期間・検証目的で SSL 証明書が必要なケースでは、ZeroSSL の 90 日間無料証明書は十分に実用的な選択肢になります。
まずはこの手順で一通り流れを把握してみてください。
今回は以上です。
