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【第292回】 Marketing Cloud Next : ウォーターフォールセグメント

以前の記事では、Marketing Cloud Next(Marketing Cloud Growth & Advanced Edition)におけるセグメンテーションの基本を解説しました。

今回は、Marketing Cloud Growth & Advanced Edition の Data Cloud セグメント機能の中でも、ウォーターフォールセグメントに焦点を当て、その仕組みやメリット、注意点について解説します。

本記事の Data Cloud セグメント機能
 ① ✖️ 標準セグメント
 ② ⭕ ウォーターフォールセグメント
 ③ ✖️ リアルタイムセグメント
 ④ ✖️ 動的セグメント
 ⑤
 ✖️ Einstein Segment Creation(AI によるセグメント)


ウォーターフォールセグメントとは

ウォーターフォールセグメントは、複数のセグメントリストに優先順位を付けて階層的に設定し、顧客の重複を除外するための機能です。ここで「セグメント」ではなく、敢えて「機能」と表現したのは、ウォーターフォールセグメントが通常のセグメントの役割とは異なり、重複排除を目的としているためです。

たとえば、同じ顧客が複数のリストに含まれる場合、後順位のリストからその顧客を除外することが可能です。この仕組みによって、効率的な配信が可能になります。

まだイメージがしずらい方もいると思うので、以下の例で説明します。

例:イベント招待キャンペーン
企業が複数のイベントを企画し、それぞれに最適な顧客を招待する場合、以下のようにウォーターフォールセグメントを活用します。

  1. 特別イベントへの招待

    • 対象:年間購入額 20 万円以上の顧客、または VIP 会員

    • 内容:限定的な高級イベント(ディナーショー、ブランドアンバサダーとの交流会など)

  2. 新製品発表会への招待

    • 対象:月 1 回以上購入している顧客

    • 内容:新製品発表会

  3. オンラインセミナーへの招待

    • 対象:過去 1 年以内に購入履歴がある顧客

    • 内容:ウェビナーやオンラインセミナー

今回は便宜的に、これらの段階的なリストを「子セグメント」と呼びます。


ウォーターフォールセグメントの設定手順

以下は、ウォーターフォールセグメントを作成する際の具体的な手順です。

子セグメントの作成

まず、利用する子セグメントを準備します。今回は上のイベント招待キャンペーンを例として、以下のセグメントを作成します。

  • 特別イベントへの招待(1 名のリスト)

  • 新製品発表会への招待(2 名のリスト)

  • オンラインセミナーへの招待(3 名のリスト)

顧客リストの状況

  • 顧客 A:すべてのリストに含まれる

  • 顧客 B:2 つのリストに含まれる

  • 顧客 C:1 つのリストにのみ含まれる

ウォーターフォールセグメントの設定

1. セグメントタイプの選択
「セグメントタイプ」の一覧から「ウォーターフォールセグメント」を選択します。

2. 公開タイプの選択
ウォーターフォール(親)セグメントでは、「標準公開」(12 時間 または 24 時間)のみが選択可能です。

子セグメントは、「標準公開」であり、公開スケジュールを「更新しない」にする必要があります。

3. 活用可能な子セグメントの確認
ウォーターフォール(親)セグメントの設定画面で、使用可能な子セグメントが表示されます。表示されない場合は、以下の原因が考えられます。

  • 「高速公開」の設定がされている

  • 「公開スケジュール」が有効になっている

  • 他のウォーターフォールセグメントで既に使用されている

4. 優先順位の設定
キャンバス上で子セグメントをドラッグアンドドロップし、優先順位を設定します。設定後でも、順番の入れ替えが可能です。その後、設定を「保存」してください。

5. 手動公開
テストのため、一度公開を実施します。

公開後の結果確認

公開が完了すると、以下のような結果が確認できます。

  • 各リストの顧客が重複せず、1 つのリストにのみ所属していることを確認できます。

  • 例えば、顧客 A が最優先リストに含まれる状態で、他のリストから除外されている場合は、成功です。

ちなみに、子セグメントの条件を編集しようとすると、ウォーターフォールセグメントで使用されている子セグメントであることがお知らせされます。

また、ウォーターフォールセグメントで使用中の子セグメントは、公開スケジュール(12 時間 or 24 時間)を新たに設定できません。


ウォーターフォールセグメント作成時の注意点

最後に、作成時の注意点をまとめます。

1. 子セグメント作成時の注意

  • 統合個別データモデルオブジェクトの使用
    子セグメントは統合個別データモデルオブジェクトをベースに作成してください。

  • 公開タイプは「標準公開」
    「高速公開」の子セグメントは使用できません。

  • 公開スケジュールは「更新しない」
    12 時間または 24 時間の公開スケジュールを設定しないでください。

2. ウォーターフォール(親)セグメント作成時の注意

  • 子セグメントの独立性
    子セグメントが他のウォーターフォールセグメントに属していないことを確認してください。

  • 使用できない子セグメント

    • 「高速公開」の子セグメント

    • 公開スケジュールが設定されている子セグメント

    • 他のウォーターフォールセグメントに属している子セグメント

  • サブセグメント数の制限
    最大 20 個の子セグメントを設定可能です。


いかがでしたでしょうか。

ウォーターフォールセグメントを活用することで、効率的なターゲティングが可能となります。特に、顧客が複数のセグメントに重複して含まれる場合に有効です。ただし、無理に使用する必要はありません。状況に応じて最適な手法を選択してください。

本記事が、セグメント設計の参考になれば幸いです。

今回は以上です。


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