【第398回】 Agentforce : サービスエージェントを Web サイトに設置する
以前、Agentforce を外部サイト(Marketing Cloud Engagement の CloudPages)に設置する方法について記事を書きました。
その際、「途中の設定手順をもう少し詳しく知りたい」という声をいただきましたので、今回はその “省略していた部分” を補足したいと思います。
どの部分を省略していたのか
前回の記事で説明を省略したのは、以下の設定項目です。省略した理由もあわせて記載します。この記事の時は Trailhead の Playground を利用したため、省略させて頂きました。
Agentforce Service Agent の作成と有効化
→ Trailhead の指示に沿って設定可能なため省略オムニチャネル設定の有効化確認
→ Playground 環境ではデフォルトで有効化済みデジタルエクスペリエンス設定の有効化確認
→ Playground 環境ではデフォルトで有効化済みサービスチャネルの確認
→ Playground 環境ではすでに作成済みルーティングの設定
→ Playground 環境ではすでに作成済みキューの設定
→ Playground 環境ではすでに作成済みオムニチャネルフローの設定
→ Trailhead の指示に沿って編集可能メッセージング設定
→ Playground 環境ではすでに作成済み組み込みサービスリリースの設定
→ Playground 環境ではすでに作成済み
ちなみに、このうち ①「Agentforce Service Agent の作成と有効化」は、前回、私が書いた記事が該当しますので、これらのうち ① 以外の ② ~ ⑨ を今回の記事でカバーしたいと思います。
そして、この続きとして、前回の記事(CloudPages への設置)を続けて作業頂くことで、一連の流れとして完走できるようになります。
それでは、設定の流れに入りたいと思います。
設定手順
1. Agentforce Service Agent の作成と有効化
1. この手順は、前回の記事で解説済みです。
以下の記事を参考にして、ナレッジを活用したサービスエージェントを作成してみてください。
2. オムニチャネル設定で Omni-Channel の有効化の確認
1. 設定から オムニチャネル設定 を開いて、以下の 3 つを設定して保存してください。
オムニチャネルの有効化 にチェックする
拡張オムニチャネルルーティング をオンにする
新しいウィンドウまたはタブでエージェントを自動的にオムニチャネルにログイン を選択する

拡張オムニチャネルルーティング(Enhanced Omni-Channel Routing)の設定変更時に「To prevent disruptions, consider turning on enhanced routing outside business hours.」というエラーが表示され、設定を変更できない場合があります。
その場合は、[設定]→[営業時間] に移動し、現在適用されている営業時間を一時的に変更して「営業時間外」の状態にしてください。
営業時間外に切り替えることで、拡張オムニチャネルルーティングの設定変更が可能になります。
3. デジタルエクスペリエンス設定で Digital Experiences の有効化の確認
1. 設定から Digital Experiences の 設定 を選択して、Digital Experiences が有効化されているか確認してください。されていない場合は、有効化してください。

4. サービスチャネルの確認
1. 続いて、[設定]>[サービスチャネル] を開きます。
デモ環境や無料の開発環境では、Message が含まれた名前で Messaging Session 用のサービスチャネル が、あらかじめ作成されている場合があります。その場合は、そのサービスチャネルをクリックしてください。
※ サービスチャネルは 1 つのオブジェクトにつき 1 つのみ作成 できます。

2. サービスチャネルの詳細画面で「Messaging Session」オブジェクトが選択されていること を確認し、その サービスチャネル名を控えておきます。この後のフロー作成で使用します。
今回の例では、サービスチャネル名は 「LiveMessage」 です。無料の開発環境では「Messaging」です。
もし「Messaging Session」オブジェクト を対象としたサービスチャネルが存在しない場合は、以下の内容を参考にして、新規作成してください。

5. ルーティングの設定
1. 設定から ルーティング設定 を選択し、新規ボタンをクリックします。

2. 次の設定画面では、ルーティング設定名 と API 参照名 を決めて、以下を入力、または選択して、保存します。以下の設定でなければ、エージェントが動かないわけではありません。
ルーティング優先度:1
ルーティングモデル:対応余力が最大
業務量種別:継承
作業項目サイズの業務単位:1

6. キューの設定
1. 設定から キュー を選択し、新規ボタンをクリックします。

2. 次の設定画面では、表示ラベル と キュー名 を決めて、以下を入力、または選択して、保存します。
ルーティング設定:上で設定した「ルーティング設定」を検索して設定
サポートされるオブジェクト:「メッセージングセッション」を選択

7. オムニチャネルフローの設定
1. 設定で「フロー」を選択して、新規フローを作成します。

2. オムニチャネルフローを選択します。

3. 要素を追加して「作業を転送(Route Work)」を選択します。

4. 要素名と API 参照名を決めたら、レコード ID 変数にて、「新規リソース」を選択します。

5. 「変数」を選択します。

6. 次の画面では以下を入力、または選択して、保存します。
API 参照名:recordId
データ型:テキスト
フロー外部での可用性:「入力で使用可能」にチェック
エージェントとの会話が開始されると recordId には「Messaging Session ID」が流れてきます。

7. レコード ID 変数に recordId が入力されたら、サービスチャネルの中から「LiveMessage」を選択します。この「LiveMessage」では「Messaging Session」オブジェクト が対象になっています。

8. ルーティング先で「Agentforce Service Agent」を選択します。

9. 作成済みの Service Agent を選択します。ここで選択できるのは、「アクティブ化」されたエージェントのみ なので、何も選択されなかった場合は、アクティブ化されているかを確認してください。

10. キュー ID においては、先ほど作成したキューを選択します。

11. 設定が終わったら、フローに名前を付けて保存して、有効化します。

8. メッセージング設定
1. 設定で「メッセージング設定」を選択して、新規チャネルを作成します。
※ これから設定する「拡張チャット」機能においては「メッセージング」自体の有効化(下画面上のトグル)は 必須ではありません。拡張チャットでは、会話履歴を失うことなくいつでもチャットを停止および再開できる「非同期の会話環境」が提供されています。顧客は、会話スレッドを失うことなく、ブラウザータブやデバイス間でチャットすることもできます。

2. 「拡張チャット」を選択します。

3. チャネル名、API 参照名を入力して、リリース種別には「Web」を入力して、ドメインには、エージェントを配置しようとしているドメイン名を入力します。

4. 次のチャネルルーティングでは「オムニフロー」を選択します。
※ 今後の拡張性は失われますが、すべてをダイレクトに Agentforce にルーティングしても良い場合は、ここで「Agentforce サービスエージェント」を選択することも可能です。

5. フロー定義を選択します。この画面は少し癖がありまして、3 文字目まで文字を入力しないとサジェスチョンが表示されません。よって、フロー名が「Service Agent Route Work」であれば、「Ser」などを入力します。

6. 次のキューのところも、先ほど作成したキューを選択するのですが、サジェスチョンを表示するために 3 文字目まで文字を入力する必要があります ので、キューの名前が「Service Agent」であれば、「Ser」などを入力してください。入力後、設定を保存します。

memo:ここでの「保存」作業により「組み込みサービスリリース」や「サイトのエンドポイント」がバックグラウンドで形成されていますので、少し処理に時間がかかります。
9. 組み込みサービスリリースの設定
1. 続いて、設定で「組み込みサービスリリース」を選択すると、先ほど上で述べた通り、メッセージング設定の名前を使った「組み込みサービスリリース」が自動的に生成されているので、選択します。

2. ここでやるべきことは、一度「公開」をクリックすることです。

※ エージェントがサイトにうまく表示されない場合 に、この画面に戻ってきて「公開」を行うことで、エージェントが表示される場合があります。
以上になります。
いかがでしたでしょうか。
ここまでの設定が完了しましたら、以下の記事に続きが掲載されていますので、ぜひ続きを実装してみてください。
残りの作業は、以下のとおりです。
10. 外部 Web サイトへのスクリプト貼り付け
11. CORS 設定
12. 信頼済み URL 設定
13. サイト設定(ユーザーインターフェース配下)
14. 外部 Web サイトの表示を確認する
本記事では、私の note をご覧いただいている方の多くが Marketing Cloud Engagement ユーザーであることを想定し、より手軽に試せる CloudPages を例にご紹介しました。
ただし、ご自身で自由に利用できる 外部 Web サイト をお持ちであれば、
CloudPages に限らず、他の Web サイトへ設置していただいても問題ありません。
Tips:メッセージング設定の「ドメイン」がある程度正しく設定されている場合、手順 11~13 を実施しなくても Web サイト上に表示されるケースがあります。ただし、安定した動作とトラブル防止の観点から、すべての設定を行うことがベストプラクティスです。
今回は以上です。
