【第340回】 Marketing Cloud Next : Identity ユーザーの設定方法
Marketing Cloud Next Growth & Advanced Edition の Summer ’25 新機能リリース では、Marketing Cloud Next 用の カスタム Identity プロファイル を作成し、ユーザーに割り当てることで、Salesforce のフルライセンスを持たないユーザーでも Marketing Cloud へアクセスできるようになりました。
この仕組みにより、「Marketing Cloud 管理者」や「Marketing Cloud マネージャー」、さらには「Data Cloud アーキテクト」と 同等の権限 でアクセスでき、キャンペーン、セグメント、フロー、分析レポートなど、主要な機能を、デフォルトで 100 ユーザーまで利用できます。
Identity プロファイルのメリット
コスト削減
フルライセンス不要でユーザーを追加できるため、費用を抑えられます。柔軟なアクセス管理
部門や外部パートナーなど、必要最小限の機能アクセスだけを付与可能です。セキュリティ制御
IP 制限などをプロファイル単位で管理できます。
※ Identity ユーザーに異なる権限を付与したい場合は、複数のカスタム Identity プロファイルを作成することで柔軟に対応できます。
Tips:Identity ユーザーは、デフォルトでは 100 ユーザーまで作成可能です。さらに追加が必要であれば、追加契約することができます。
基本設定
Marketing Cloud 用 カスタム Identity プロファイルの作成
1. 「設定」画面を開き、「クイック検索」に「プロファイル」と入力して、「プロファイル」を選択します。

2. 「Identity User」プロファイルをコピーします。

Tips:「コピー(Clone)」が表示されていない場合は、設定 > ユーザー管理設定で「拡張プロファイルリストビュー」を有効化してください。
3. カスタム Identity プロファイルの名前を決めて「保存」します。
(例:Marketing Cloud Identity User)

Marketing Cloud 用 Identity ユーザーの登録
1. 「設定」画面を開き、「クイック検索」に「ユーザー」と入力して、「ユーザー」を選択し、「新規ユーザー」をクリックします。

2. 「ユーザーライセンス」ドロップダウンから「Identity」を選択し、「プロファイル」ドロップダウンから、先ほど設定した「マーケティング用の Identity ユーザープロファイル」を選択します。

3. 変更内容を「保存」します。

4. 「権限セットの割り当て」をクリックします。

5. 「割り当ての編集」をクリックします。

6. 最低限、以下の権限セットを追加します。
Marketing Cloud マネージャー

重要:上記の権限だけに留まらず、必要に応じてより上位の権限を付与することも可能です。
付与可能な権限例:
Data Cloud アーキテクト
Marketing Cloud 管理者
Tableau Next 付属アプリケーションビジネスユーザー
Your Account でサブスクリプションを管理: Identity ユーザー
統合エンゲージメント履歴ダッシュボードの表示(Spring '26 ~)
Distributed Marketing メッセージの送信(Spring '26 ~)
※「Your Account でサブスクリプションを管理: Identity ユーザー」は
Identity ユーザーが「消費カード」にアクセスする権限です。
※「統合エンゲージメント履歴ダッシュボードの表示」の権限は、数に限りがありますので注意してください。Growth:5 名/Advanced:10 名まで
Identity ユーザーの公開グループ作成
Identity ユーザーの数が多い場合、下のセクションの「利用制限の解除」を行う前に、「公開グループ」を作成しておくと、設定が捗ります。
設定 > 公開グループで「Markeitng Cloud Identity Users」などと命名された公開グループを作成して、Identity ユーザーを格納しましょう。

アクセス権の付与
① コンテンツの「寄稿者」として設定
プロファイルが「システム管理者」であれば、すべての CMS ワークスペースに自動的にアクセス可能です。
但し、Identity ユーザーの場合、Marketing Cloud のコンテンツが格納されている CMS ワークスペースにアクセスできるように「寄稿者」として設定する必要があります。
1. 「システム管理者」(または、「コンテンツ管理者」)が「コンテンツ」タブにアクセスし、該当のフォルダを開きます。

2. 歯車マークから「寄稿者」を選択します。

3. 「寄稿者を追加」ボタンをクリックして、追加したい Identity ユーザー または 公開グループ を追加して、次へをクリックします。

4. 寄稿者にロールを付与して、完了します。

5. Identity ユーザーが CMS ワークスペースにアクセスできることを確認します。

② ランディングページの「寄稿者」として設定
上記のコンテンツと同じ理由で、Marketing Cloud 標準のフォームやランディングページを公開するには、Identity ユーザーをランディングページの「寄稿者」として追加する必要があります。
1. 設定 >「すべてのサイト」を検索して開き、Marketing Landing Pages の左にある「ワークスペース」を選択します。

2. 「管理」をクリックします。

3. 「メンバー」を選択して、追加したいユーザーが含まれる「プロファイル」を選択してメンバーに加えて保存します。

4. 続いて、「寄稿者」を選択して、「寄稿者を追加」のボタンをクリックします。
※ 寄稿者に表示されている名前は、ユーザーの「ニックネーム」です。

5. 追加したい Identity ユーザーを選択して、「ビルダー」以上の権限を付与します。これで、フォームとランディングページが公開できるようになります。

③ 分析フォルダやレポートへのアクセス権
Identity ユーザーの場合、分析タブにおける View Report が利用できません。こちらも共有設定を行う必要があります。
※ 現在は、Tableau Next の機能の一部である「Flow Performance」へ変更されています。(Spring '26 新機能リリースの一部です。)
これに伴い、従来の「View Report」ボタンは廃止され、Flow Performance に遷移する「Open Detail(詳細を開く)」へ変更されています。

共有設定
1. 「分析」タブを開き、左側のメニューから「参照」を選択し、「Flow Element」を検索します。
※ Flow Element フォルダは、新規組織においては廃止、SDO でも新規の場合は廃止されています。(もし取得したい場合は、こちら から)

2. 「Flow Element」フォルダの ▼ のメニューから 「共有」を選択します。

3. Identity ユーザー または 公開グループ に対して、共有権限を設定して、保存します。

※ 必要に応じて、これと同様に、以下の分析フォルダについても同じ手順で共有設定を行ってください。
Flow Email Engagement(← 新規組織においては廃止)
Email Engagement Reports
Email Engagement Dashboard
SMS Engagement Reports
SMS Engagement Dashboard
Forms Engagement Reports
Form Engagement Dashboard
Landing Page Engagement Reports
Landing Page Engagement Dashboard
④ 作成されたフローへのアクセス権
フローは原則「非共有」設定となっています。
1. 該当のフローを開いたら共有をクリックします。

2. Identity ユーザーを選択して、アクセス権や編集権限を付与します。

以下のフロータイプには、権限を付与してもアクセスできません。
スケジュールトリガーフロー
レコードトリガーフロー
⑤ 表示されないタブへのアクセス権
1. 例えば、デフォルトでは表示されていない以下のオブジェクトへアクセスしたい場合があります。
Activation Targets
Data Lake Objects
Data Streams
Query Editor
2. 新規で「権限セット」を作成します。
名前の例:Marketing Cloud Identity User Tabs (Custom)
⚠️ この際、「ライセンスタイプ:Identity」は設定しないでください。

3. 作成した権限セットで「オブジェクト設定」を開きます。

4. 対象オブジェクトを 1 つずつ選択します。

5. 各オブジェクトで「タブを利用可能」に設定して保存します。
対象となるすべてのオブジェクトで同じ作業を繰り返します。

6. 次に、「割り当ての管理」をクリックします。

7. 対象の Identity ユーザーを割り当てて保存します。

8. 続いて、該当の Identity ユーザーでアクセスして、「タブの編集」を開き、タブの追加をクリックします。

9. 先ほど有効化したオブジェクトを追加して保存します。

10. これで、表示されていなかったタブへアクセスできるようになります。

いかがでしたでしょうか。
この Identity ユーザーを活用することで、契約数が少なくても利用可能なユーザー数を大きく増やすことができます。
ぜひ有効にご活用ください。
今回は以上です。
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