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【第390回】 Dreamforce 2025 Marketing Keynote(基調講演)まとめ

今回の記事では、2025 年の Dreamforce における Marketing Keynote の内容をまとめてみたいと思います。

まず印象的だったのは、「Agentforce Marketing」という新しい言葉の登場です。Dreamforce 開幕と同時に、X(旧 Twitter)や LinkedIn の Marketing Cloud 公式ページの名前がこの「Agentforce Marketing」に変更されたのは、とても象徴的でした。

これまで “Marketing” の代名詞のように使われてきた Marketing Cloud という言葉(製品名というより概念的な意味で)が、より大きな潮流である Agentforce に吸収された──それが今回の「Agentforce Marketing」なのかもしれません。

AI をまだ業務に活用していない人にとっては、やや違和感のある言葉になってしまったかもしれません。しかし、5 年後、10 年後を見据えれば、世界は AI に満ちた社会になっているはずです。そう考えると、このタイミングで AI シフトを明確に打ち出した Salesforce の判断は、極めて正しい方向性だと感じます。私たちもこれからは、Agentforce=AI を活用する時代 に適応していく必要があります。

Salesforce も、その一歩を支援するために、Agentforce をより使いやすくする仕組みを用意しているようです。

💡 Salesforce が示した 3 つのキーメッセージ

  • No cost to access・・・Get access at no cost, then pay as you grow.

  • No migration・・・Integrated experience with Engagement & Account Engagement.

  • No one left behind・・・Available to all Marketing Cloud customers.

  • 費用は不要・・・無料でアクセスを開始し、ビジネスの成長に合わせて支払う仕組みです。

  • 移行は不要・・・Engagement と Account Engagement に統合されたスムーズな体験。

  • 誰も取り残さない・・・すべての Marketing Cloud 顧客が利用可能です。

これらの方針は、今後さらに具体的な形で発表されていくことでしょう。
どれも素晴らしい理念であり、ユーザーにとって非常にありがたい方向性ですが、最後の「誰も取り残さない(No one left behind)」という言葉には、少しだけ懸念も感じます。

確かに機能へのアクセスは誰でも得られるかもしれませんが、AI を活用するには データの整備知識・スキル が不可欠です。

これらのリソースが不足していると、結果的には「取り残されてしまう」可能性もあります。私たちのような Salesforce パートナーでさえ、正直なところ不安を感じる部分があります。

だからこそ、この「不安の解消」こそが、今後の Salesforce にとって最も重要なテーマになっていくのではないでしょうか。

私も、引き続き、皆さんがなるべく取り残さないようにすべく、必至に記事を書いていきますので、情報のキャッチアップをして頂ければと思います。


基調講演で語られた 5 つの柱

さて今回の基調講演は、以下の 5 つの柱がデモンストレーションを交えて丁寧に語られていました。

① The end of 'do not reply' marketing
② Journeys powered by unified data
③ Experiences that adapt with customers
④ Campaigns built at the speed of creativity
⑤ Insights that turn into impact

① 「送信専用メール」マーケティングの終焉
② 統合データで実現するパーソナライズドジャーニー
③ 顧客とともに進化する体験
④ 創造力のスピードで展開するキャンペーン
⑤ 洞察を成果へと変えるインサイト活用


Two-way メール送信

このセクションの中でも、特に印象に残ったのが「送信専用メールマーケティング」における、双方向メール送信 のデモンストレーションでした。まるで、受信ボックスそのものが Agentforce のチャット画面になったかのような感覚で、とても新鮮でした。

デモの流れは次のようなものでした。

1. まず、受信者は届いたメールに対して「返信」ボタンをクリックします。

2. その返信メールの中で、受信者は「Marketing Cloud Next」と「Marketing Cloud Engagement」の違いについて質問します。

3. するとすぐに、AI が新しいメッセージを準備したことを通知してくれます。そこで、受信者は「Show」ボタンをクリックします。

4. 画面上には即座に返信内容が表示されます。しかも HTML メール形式なので、単なるテキストではなく、表形式で分かりやすく整理された内容で返信が届くのが印象的でした。

5. さらにそのまま、1 対 1 のトレーニング予約まで完了してしまうという流れです。

6. 裏側の仕組みも興味深く、これらの動きはすべて Flow(フロー) で実装されているようでした。つまり、「返信」というイベントをトリガーに次のメールを配信する仕組みです。「Wait Until Event」を使った構成なので、イメージすると、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。


サードパーティ製品との統合

さらに、米 Indeed さんのデモ画面で紹介されていた、Content Builder 内の拡張機能一覧にもワクワクしました。

たとえば、Typeface などのツールが利用可能になり、画像の自動生成などもこの画面から直接行えるようになるとのことです。その他にも、さまざまなサードパーティ製品がリストアップされており、今後それぞれをどのように活用できるのかがとても楽しみです。

その他のデモンストレーションについては、ぜひ Salesforce+ で確認してみてください。“遠くない未来” がすでにそこに詰まっていますので、見逃さないことをおすすめします。


その他のリリース予定

その他、特に注目のリリース予定は、以下の辺りになると思います。

  • Journey Decisioning(Winter '26 - 2025 年 11 月)

  • Two-way Email(Spring '26 - 2026 年 2 月)

  • Business Units(Spring '26 - 2026 年 2 月)

① 「送信専用メール」マーケティングの終焉

② 統合データで実現するパーソナライズドジャーニー

③ 顧客とともに進化する体験

④ 創造力のスピードで展開するキャンペーン

⑤ 洞察を成果へと変えるインサイト活用


ゴールデンフーディー:Ali Saaed

そして最後に、ドバイの Marketing Champion である Ali Saaed(アリ・サイード) さんが、ゴールデンフーディー(パーカー) を授与されました。

私自身、アリさんとはこれまで何度かコミュニケーションを取らせていただいており、彼はご自身の Marketing Cloud の会社を経営されている方です。以前、「ドバイで一緒に働かないか」とオファーをいただいたこともありますが、さすがにドバイなので、その時は丁重にお断りしました。彼のチームは本当にスペシャリストが集結しており、常に素晴らしい成果を上げているのを知っているので、今後の活躍が楽しみです。

そんな仲間が受賞する姿を見るのは、本当に嬉しいことですね。思わず、画面の前で拍手してしまいました。


いかがでしたでしょうか。

これはエクストラ情報になりますが、Slack が “エージェンティック OS” として大変身を遂げるようです。もちろんマーケティング領域もその例外ではなく、今後はこの新しいプラットフォーム上に統合されていく形になるとのことです。そのコンセプト図も公開されていました。

Dreamforce 開始前までは「Agentforce」はまだ Salesforce の数あるツールのひとつという印象でしたが、その位置づけが大きく変わり、Salesforce の中心的な存在になりました。

これからの時代はまさに Agentforce の時代 です。Marketing 単体の知識ももちろん重要ですが、これからは AI を自然に使いこなす力 がより一層求められていくと思います。少しずつ慣れながら、その力を最大限に引き出せるよう準備していきましょう。

最後に、Marketing に関わる Dreamforce 2025 のセッション集です。

Recorded Breakout Sessions: Product(製品)

今回は以上です。


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