【第253回】Marketing Cloud Next : メールコンテンツとコンポーネント
今回の記事では、Marketing Cloud Next Growth & Advanced Edition における「コンテンツの基本機能」について解説します。主にコンテンツの作成方法と基本的なコンポーネントの説明に焦点を当て、具体的な操作方法や注意点をお伝えします。
コンテンツ作成の開始
まず Marketing Cloud Growth & Advanced Edition で「コンテンツ」タブを開くと、Marketing Cloud 用コンテンツワークスペース が表示されます。
これは、Marketing Cloud Engagement の Content Builder に相当します。ここには、保存したコンテンツ(メールメッセージや画像など)がすべて格納されます。

コンテンツ作成の方法
1. 「追加」ボタンをクリック
右端の「追加」プルダウンから「コンテンツ」を選択します。

2. コンテンツタイプを選択
「メール」を選択して、作成ボタンをクリックします。

3. 必要な情報を入力
メールの定義名
API 参照名
CAN-SPAM 分類(「プロモーション」または「トランザクション」)

コンテンツ作成に関する注意点
会社住所について
以前は、Marketing Cloud Next でメールを作成する場合、CAN-SAPM 要件に対応するため、プロモーションメールの場合は、会社の「住所」の差し込み項目の入力が必須でしたが、現在は必須とはなっておらず、下記のようなエラーは表示されなくなりました。
※ 住所を表示したい場合は、下記の差し込み項目を入力してください。
会社の「住所」の差し込み項目
差し込み項目ボタン > 組織 > 住所 {!$organization.Address}

メールに表示される「住所」の見え方は、以下のような形になります。


購読取り消し用の URL について
この購読取り消し用の URL に関しては、CAN-SPAM 要件上は必須ですが設定しなくても検証でエラーは発生せず、メール送信が可能です。これは、企業独自の購読取り消し用 URL を使用する場合があるからですね。

こちらのリンクをクリックした場合は、ワンクリックで購読取り消しされ、左上隅に、英語で「Successfully unsubscribed」とテキストが出るだけです。メールで選択しているコミュニケーション購読だけがオプトアウトになります。他のコミュニケーション購読には影響しません。
ちなみに、プレビューとテストで、購読取り消し用の URL をクリックした場合は、Communication Subscription Channel Type が「dummyCsctToken」として記録されます。登録済みのコミュニケーション登録がオプトアウトになることはありません。

メールの件名とプリヘッダーの設定
メールの件名とプリヘッダーは、以下の箇所で設定します。

Einstein(AI)による自動生成機能 もありますし、事前に設定したデータグラフを利用することで、「差し込み項目」(名前の差し込み等)や「動的コンテンツ」を活用することができます。
また、ここに見えている「ルール」タブは、動的コンテンツを使用している場合に、設定したバリエーションが表示されるものです。
動的コンテンツを利用していない場合は、特に気にする必要はありません。
使用可能なコンポーネント
現在、以下のコンポーネントを使用できます。
メディア要素
画像:画像の挿入やリンクの設定が可能です
レイアウト要素
セクション:レイアウトを調整して、コンテンツを整理します
繰り返し:繰り返しのアイテムを表示できます
コンテンツブロック:ブロックを事前定義して保存して再利用します
基本的なコンテンツ要素
HTML:コードを直接入力できます
パラグラフ:段落形式のテキストを作成します
ヘッダー:見出しを簡単に追加できます
ボタン:リンク付きのボタンを素早く作成します
リスト:箇条書きや番号付きリストを作成します
区切り線:セクション間に仕切りを追加します

各コンポーネントの詳細については、以下で詳しく解説します。
画像コンポーネント
事前に CMS で管理された画像を挿入できます。画像にキャプション(説明文)やリンク URL を設定することも可能です。また、画像を動的コンテンツとして設定することも、この画面から簡単に行えます。

セクションコンポーネント
新しいコンテンツを作成するときに最初に配置されるコンポーネントです。主にレイアウトを調整するために使用します。
レイアウト設定方法:上矢印アイコンをクリックすると、レイアウト設定画面が開きます。

複数のレイアウトが用意されていることが分かります。
モバイル表示用に「列を積み重ねる」を選択すると、スマートフォン上で縦に並ぶように配置されます。

HTML コンポーネント
HTML ソースを直接入力して、複雑なコンテンツを作成できます。他のメールツールで作成した HTML コードをコピペする場合にも便利です。

パラグラフコンポーネント
段落形式のテキストコンポーネントです。テキストを入力する場合はこのパラグラフを使用します。キャンバスに直接内容を記入できます。

強化されたリッチテキストエディタによるメールスタイル設定
Spring '26 の新機能リリース で、メールレイアウトにおけるテキストのスタイルや余白を、より細かく制御できるようになりました。
主な強化点は以下のとおりです。
絵文字
フォントファミリー、フォントサイズ、行間
テキスト色・背景色
引用(ブロッククオート)
水平線


ヘッダーコンポーネント
見出し専用のテキストコンポーネントです。事前定義されたスタイルが適用されるため、迅速に見出しを作成できます。

ボタンコンポーネント
リンク付きのボタンを手軽に作成できます。

アクション設定:ボタンコンポーネントでは、Salesforce CMS コンテンツや任意の URL をボタンに割り当て可能です。Summer '25 で動的な URL を設定することも可能になりました。

リストコンポーネント
箇条書きや番号付きリストを素早く作成できます。

※ このリストコンポーネントには重大な欠陥があり、リスト側からのコピーは可能ですが、リストへのペーストには対応していません。
区切り線コンポーネント
ドラッグ&ドロップするだけで簡単に区切り線を配置できます。セクションの視覚的な分割に最適です。

繰り返しコンポーネント
コンテンツを繰り返し表示することで、レコメンド商品を掲載したり、趣向にあった記事を表示したりすることが可能です。Summer '25 で登場 しました。

以下の記事で詳細を説明しました。
コンテンツブロックコンポーネント
事前定義されたブロックを組み合わせて保存し、再利用します。Winter '26 で登場 しました。

以下の記事で詳細を説明しました。
メールに PDF を添付して送信
Spring '26 の新機能 では、メールに PDF を添付して送信 できるようになりました。以下の記事で解説しています。
いかがでしたでしょうか。
現時点では、Marketing Cloud Engagement と比較して使い勝手に劣る部分があるかもしれません。ただし、今後の機能拡張によって、Marketing Cloud Engagement に匹敵する、もしくはそれを超えるようなコンポーネントが登場することが期待されます。
今回は以上です。
