【第427回】 Agentforce : 拡張チャット(v1 / v2)のウィンドウ詳細設定
サービスエージェントや有人チャットで使用される埋め込み型のチャットウィンドウでは、顧客体験を向上させるためにさまざまなカスタマイズ設定を行うことができます。
本記事では、これらの設定について一つずつ解説していきます。
この設定は、「設定」>「組み込みサービスリリース」から作成済みの組み込みサービスを選択して、左上に表示される「設定」から編集が可能です。

※ 設定を保存した後には、必ず右上の「公開」をクリックしてください。
顧客ユーザーインターフェース
① 送信確認を表示
(v1・v2 共に利用可能)

概要
顧客がメッセージを送信した際、有人エージェントのステータスが「オフライン以外(オンライン/ビジー)」の場合に、メッセージが正常に送信されたことを示す 「送信済み(Delivered)」 ステータスが表示されます。

メリット
メッセージが有人エージェントに届いたことを明確に確認できる
不安や迷いを減らし、ユーザー体験(UX)の向上につながる
※ 有人チャット専用の機能です。
※ AI エージェントの場合は、有効化しても「Sent」のままです。
② 開封確認を表示
(v1・v2 共に利用可能)

概要
有人エージェントが顧客からのメッセージを実際に確認(開封)したタイミングで、顧客側に 「既読(Read)」 の通知が表示されます。

たとえば、有人エージェントが別のタブで他のチャットに対応している場合、その間に届いたメッセージは「既読」にはなりません。有人エージェントがメッセージを確認した時点で、はじめて「既読」として表示されます。
メリット
有人エージェントが現在メッセージを確認しているかどうかを把握できる
未読状態が続くことによる不安や、過度な催促を減らせる
※ 有人チャット専用の機能です。
※ AI エージェントの場合は、有効化しても「Sent」のままです。
③ 入力インジケーターを表示
(v1 のみ利用可能)

概要
有人エージェントがメッセージを入力している間、
チャット画面に「is typing...」といったアニメーション表示が行われます。

これにより、エージェントが現在対応中であることを、顧客がリアルタイムで視覚的に把握できます。
メリット
実際に会話しているようなリアルタイム感が高まる
まもなく返信が来るかどうかを事前に把握できる
※ 有人チャット専用の機能です。
※ AI エージェントの場合は、「入力インジケーター」は表示されません。
④ 絵文字キーボードを表示
(v1 のみ利用可能)

概要
顧客がチャット画面から絵文字を選択し、メッセージとして送信できるようになります。

テキストだけでは伝えにくい感情やニュアンスも、簡単に表現できるようになります。
メリット
気軽で親しみやすいコミュニケーションが可能になる
カジュアルで柔らかいトーンを演出できる
⑤ Enter / Return キーを押してテキストの新しい行を開始
(v1 のみ利用可能)

概要
Enter / Return キーを押した際の動作を選択できます。
このオプションを有効化すると、Enter / Return キー押下時に メッセージは送信されず、改行が行われます。
一方、このオプションを無効にしている場合は、
Enter / Return キー:メッセージを送信
Option + Enter / Return キー:改行
という動作になります。
利用シーン例
やり取りに改行が含まれ、入力が長くなるケースが多い
→ チェックありが推奨される短文でのやり取りが中心で、入力が比較的短いケースが多い
→ チェックなしが推奨される
⑥ Agentforce フッターを表示
(v2 のみ利用可能)

概要
チャットウィンドウのフッター部分に 「Powered by Agentforce from Salesforce」 の表示を行う設定です。

これにより、顧客はチャット機能が Salesforce の Agentforce を利用して提供されていること を確認できます。
メリット
Salesforce 製品を利用したチャットであることを顧客に伝えられる
Agentforce のブランド表示による信頼性向上が期待できる
※ この設定をオフにすると、「Powered by Agentforce from Salesforce」の表示は行われません。
※ 表示の有無のみを制御する設定であり、チャット機能や動作には影響しません。
使用条件(Terms of Use)
① 事前チャットで使用条件を表示
(v1・v2 共に利用可能)

概要
チャット開始前に、使用条件(利用規約のリンク)を顧客に提示します。
※ 事前チャットフォームの有無に関係なく表示されます。

設定ポイント
「カスタム表示ラベル」から設定が必要
テキストは多言語対応が可能
プライバシーポリシーの URL を自由にカスタマイズ可能
設定方法
設定から 「カスタム表示ラベル」 を選択します。

2. 以下の内容で設定を行います。
言語:英語(または 日本語 など)
チャットグループ:事前チャット
表示ラベルグループ:使用条件
表示ラベル種別:標準

3. 今回はサンプルとして、以下を入力します。
URL テキスト:プライバシーポリシー
URL:https://link.com

4. 使用条件の表示ラベル:[Privacy Policy](https://link.com) が生成されるので、これをコピーし、Terms and Conditions Label に貼り付けて保存します。

※ 別の言語を表示する方法については、以下の記事の「セクション 3」で説明しています。
② ユーザーはチャットする前に使用条件に同意する必要がある
(v1・v2 共に利用可能)

概要
顧客が 同意ボタンを押さない限り、チャットを開始できない ようにする設定です。

メリット
法務・コンプライアンスリスクの低減につながる
顧客に対して、データ利用方針や利用条件を明確に提示できる
営業時間
① 受信可能時間の設定
(v1・v2 共に利用可能)

概要
受信可能時間、つまり エージェントが対応可能な時間帯 を設定します。

動作
営業時間内
→ チャットが画面に表示され、利用可能営業時間外
→ チャットは画面に表示されず、利用不可
こちらの設定は、有人エージェントのみを前提とする場合は、特に重要な設定です。エージェントの稼働時間と顧客体験を適切に一致させるための基本項目と言えます。
いかがでしたでしょうか。
埋め込み型チャットウィンドウの各種設定は、一見すると細かなオプションの集まりに見えますが、実際には 顧客体験(UX)・運用効率・法務/コンプライアンス に直結する重要な要素です。
すべてを一律で有効化する必要はなく、自社のサポート体制や顧客層、AI エージェント/有人対応の役割分担に応じて、最適な設定を選択していくことが重要です。
本記事が、埋め込みチャット設定を見直す際の参考になれば幸いです。
今回は以上です。
