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ピアノからホルンの音がした。裏切られる気持ちよさ|小曽根真さん@ミューザ川崎

前々から聴いてみたかった小曽根真さんのピアノ。曲目は当日発表。そんな挑発的な予告、楽しみ過ぎる。というわけで行って参りました!

曲目の2曲目はみんな大好き、ラプソディーインブルー!小曽根さんと壷阪健登さんのピアノを聴いていると、平行して頭の中で原曲が鳴り続ける。2人だけなのにオーケストラのスケール感なのだ。

それが、途中から時々、和声やリズムが原曲からズレていく。えっそう来る?今の何?脳内の正解が次々と上書きされ、バグりそうになる。でもそれが気持ちいい。なんなのすごい。

そんな中、曲の途中からパーカッションのKanさんが客席から登場。それも、タンバリンを鳴らしながら!
それからはパーカッションはリズムを煽るし、ピアノもますますヒートアップしてラテン化したりするしで、目が離せない。

その様子はまるで音楽版の『弥次喜多道中記』。相棒でありライバルでもあるピアノの二人が、旅の途中で新しい仲間(パーカッション)を拾い、次々とトラブル(即興の仕掛け)に飛び込んでいく。楽しい!

そして、この曲の中で、いちばんゾワ…としたのは。
「ホルンいないのに、今ホルンの音がした!?」と思った瞬間だった。

中間部、原曲でホルンが上昇していくあのフレーズのところで、ピアノなのに驚くほど柔らかくてホルンのような、丸くてふわりとした金管みたいな音がしたのだ。一体、どんなふうにしたらピアノであんな音を出せるのか。こんな音、初めて。衝撃だった。

それから響きに注意して聴いていると、ピアノ2台分の音があるのに、残響が透明で濁ってないことに気がついた。
なんという高度なコントロール…!
圧倒的な技術があっての表現なのだと思い知らされた。

それから、タンバリン。めちゃくちゃかっこよくて、痺れた。もう、たまんなかった!
もともと、個人的にタンバリンが好きだったけど、上手い人のタンバリンはほんとすごいと思う。

皮一枚が張られた木枠に金属板が数枚組み合わされただけの単純な楽器、タンバリン。多くの人が思い浮かべるのは「手で叩くか振る」、そんなイメージだと思う。

それが、グーで殴りつけるようにダイナミックに、繊細な指使いでささやくように、多彩な音色を響かせる。もう心臓を手で直に触られたみたいだったよ。

ピアノ2台+パーカッションという珍しい組み合わせで、良い意味で期待を裏切られ続けたコンサート。小曽根さんのチャーミングな人柄と、会場のミューザ川崎の暖かい雰囲気も相まって、とても素敵な夜になった。

MUZAスペシャル・ナイトコンサート
小曽根 真スペシャル

日時 2026.3.19(木) 19:00開演
会場 ミューザ川崎シンフォニーホール
出演 ピアノ:小曽根真、壷阪健登
   パーカッション:Kan
曲⽬ 当日発表セットリスト
壷阪健登:こどもの樹
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
小曽根真:Friends
小曽根真:Until that Wall Falls
壷阪健登:Departure
壷阪健登:Tropical Song
小曽根真:Untold Stories
小曽根真:O'berek
[アンコール曲]
小曽根真:Dance On The Beach

ミューザ川崎WEBサイトより

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