暗記についてとその方法論
本記事について
学問の性質上暗記は、根本や礎の部分できっても切り離せない関係にあります。そして知識が正義、知識が力である受験や資格試験において暗記は非常に強力で、暗記を制するものは受験を制す、暗記を制するものは勉強を制すといっても過言ではないほどです。
暗記ができるか、できないかが合格率に大きく左右します。今回はその大事な暗記について、できるだけ効率よく、使える形で覚えられるようになる方法について、原理や前提面に触れながら説明していきます。暗記の仕方は知識の活用の仕方にも関係することが多いので、アウトプット力向上にも繋がります。
暗記というと理解や考えることと切り離されがちですが、本記事を読むことでむしろ密接に絡み合っている、暗記は覚えようとする時も、覚える時も考えることである実感できると思います。詳しくはこちらでも扱っています。
本記事は大学受験の数倍以上の暗記量が要求されるレベルのものまで視野に入れて書いていきます。大学生以上の方にも参考になる内容です。基本は思考がしっかりとできるようになる高校生以上向けに説明をしています。最後に少し触れますが中学生以下はアプローチの仕方が少し変わります。
この記事を読むことで私が他で書いている英単語、英熟語、漢字語彙、古文単語の記事の内容もより深く理解できるようなります。こちらにまとめおきます。
※英単語、英熟語、漢字語彙、古文単語の共通事項の暗記のコツについては本記事に吸収させ、もとのものは削除しました。
関連マガジンもおいておきます。
暗記の心構え
暗記の仕方に入る前にメチャクチャ怪しいことをいいます。今この記事を読んでいる貴方は、暗記の天才です。暗記の能力で勝てる人はいません。暗記をする前に、私は暗記の天才、俺は暗記天才と声に出して行ってから暗記をしてくざい。発言すれば結果は自ずとついてきます。いいですか、あなたは暗記の天才です。繰り返しいいますが、あなたは暗記の天才です。実際に声に出してください。これは目標なども同様です。行動は発言についてきます。
あなたが覚えようとしているものは、一見覚えられなさそうでも、ちゃんと覚えらるものです。だって、隣に暗記の凡人のくせに覚えられている人がいますよね。ということは当然天才である貴方は覚えることが可能です。余裕です。
そして親御さんに向けて、うちの子は頭が悪くてー、暗記が上手くなくてー、本番に弱くてーみたいなことを相談される方が多いですが、お子さんの前では絶対に言わないでください。負の暗示をかけて悪化しているケースが非常に多いです。言うなら指導者の方に、お子様が見えない所で直接言ってください。
暗記についての基礎知識と基本4原則
1.基礎知識
*エビングハウスの忘却曲線は要注意
→よく暗記の根拠として用いられていますが、そもそも解釈がおかしいですし、直接の根拠にするには色々違いがありすぎます。説明すると長くなってしまうので他の方の動画や記事に説明を譲ります。信じてしまっている人は騙されやすい人、学習する姿勢ができていない人なので注意してください。
*使えない質の低い沢山の知識より使える少数の知識
→語彙を除き知識は少なければ少ないほどいいです。沢山あっても使えなければ意味がありません。せっかく苦労して暗記しているのですから、意味ある暗記にするために、無闇やたらに覚えるのではなく、本当にこれは必要なのか、覚えることでメリットは発生するのかなど疑いつつ覚える知識を絞る意識をもってください。使い方がわからないもの、使う目処がないものなど覚えても意味がないです。そんな無駄なことを覚えている余裕はありません。
※これが後に話す逆向きのインプットにつながります。
*覚えれば覚えるほど覚えやすくなる
→暗記は筋トレと似ている所があります。いきなり沢山は覚えられませんが、暗記をすればするほど徐々に覚えられる量が増えていきます。それは自分の頭の使い方を知り覚え方がわかってくる、覚え方の技術が磨かれていく、知っている知識が増えるので関連させやすくなる、などの理由があります。
*受験はほとんど知識でかたがつき暗記が有効
→勉強では知識の割合が高く事前に知らないとどうしようもないことがかなり多いです。そして、次に説明しますが、発想やひらめきのたぐいの才能が強く関係することも知識でカバーできるという側面も持っています。理系だと暗記は不要という誤解が蔓延っていますが、思考色が強いのでより必要です。
※言っている本人が考えたくないかのごとく、暗記と理解を切り離す連中がいます。暗記と理解は両立するものなので誤解なきようお願いします。暗記せずしてどうやって理解するのかという感じですし、理解せずしてどうやって暗記するのかという感じです。暗記と理解を切り離したい方は自分が考えたくないだけではないでしょうか。
以下はメリットについてです。
*発想やひらめきをカバーできる、解ける問題の幅が広がる
→暗記というと純粋暗記ものばかりに意識が向きがちですが、思考色の強い発想やひらめきの違いにも有効です。良くも悪くも日本ではかなり研究が進んでいるので、合格者に差をつけるレベルであればすでに指導者レベルではなく受験生が試験上で実行できるレベルでパターン化が完了しており、事前に知っておくことで初見で再現できる状態になっています。ひらめきなど不安定なものに左右されず、一定の結果を安定して取るために事前に暗記しておくべきです。これを体現しているのが、鉄緑や小山先生、富田先生、為近先生、池上先生などです。挙げるとキリがありませんが、よくいい授業、いいテキストと言われているもので、教えられていることです。発想やひらめきというとどうしようもないものと感じられてしまいますが、答えがあり、範囲があり、考えて答えを出さないといけない以上、かなり制限がかかってしまっているので、パターン化できてしまい、知識で埋められるものです。暗記してください。
〈パターン化について深掘り〉
考えて答えを出せるというとは、当たり前ですが考えられるということです。しかも制限時間内にです。根本的に人間の思考の種類はそこまで存在しません。そうなると必然的に思考の種類はかなり限られてきます。少し前で説明したことも踏まえるとパターン化できるのは必然とも言えます。点数を安定させるためにもパターン化できるならどんどんしていってください。
あらかじめ知識でもっておくことで、かなりその場で考えることを減らせます。
*問題がはやく解けるようになる
→試験では知識色が強いものをさっさと先に片付けてしまって、時間のかかる思考問題に時間を割くのが鉄則です。そこで知識問題をいかにはやく片付けるかが肝になってきます。そこでもやはり暗記は力を発揮します。暗記の質が高ければ、えぇとーとならない分素早く終わらすことができるようになり、思考問題に時間を回せるようになります。さらに、よくある流れや考え方もそれ自体を暗記してしまえば(定石の発想そのものです)、さらに思考が圧縮されて問題がはやく解けるようになりますし、その場で全てを考えなくていい分、他のことに意識をまわせるようになり、ミスも起こりにくくなって確実に解けるようになります。時間が足りなくなっていることの多くは判断のスピードが遅いことが原因です。知識問題も思考問題も暗記によってスピードが向上できることを強く意識してください。判断のスピードは練習次第でかなり向上するので、思考の暗記を徹底することでかなり時間の問題は改善します。
〈以下かなり余談〉
先生方が問題が高校生と違って問題が解けるのは、頭のかしこさではなく、知識の量によって差がついて、ここで紹介したメリットを教授しているからです。先生が賢いわけではありません。賢いなら石川先生の世代を除きそもそも教育業界にいません。教育業界にいる時点でその人は優秀ではありません。笠原先生や広瀬先生あたりはしっかりと強調されていて流石だなと感じています。説明すると長くなってしまうので、これぐらいでやめておきますが、学校の先生や、自分が塾の先生になりたい、学校の先生になりたい、予備校講師になりたいと言った時のまわりのリアクションを想像していただけるとわかりやすいと思います。余談ですが私も記事の方はおそらく続けます(頻度は落ちるかもしれません)が、本年度をもって前線からは離れる予定です。
*理解しやすくなる
→暗記というと理解とは別物に見えるかもしれませんが、理解というのは暗記の後に続くことも多いです。加えて暗記しておくことで、自分の能力を理解の方に回せるようになるので、完全に集中できるようになり、理解できなかったことも理解できるようになったりします。
*やる気が出る
→暗記ができると点数に反映されますし、読めるようになっている、解けるようになっているという実感がわいてきて、やる気が出てきます。継続には成長している実感、前進している実感が欠かせません。
暗記にはこのような複数のメリットがあるので必ず暗記をするようにしてください。暗記しなくていいなんていいって言っているのはただの受験生を惑わす甘言です。そもそも本当にしなくていいのであれば、ここまで暗記しないと言われません。
2.基本4原則
暗記において特に大事な考え方を四つお伝えします。
1.暗記対象を明確にしできるだけ減らす
2.思い出す+ねばる
3.頭を使う
4.楽をしようとする
これらが暗記において最重要事項になります。この考え方が根本として走っていることを理解しておいてください。この記事の中で何度もでてきます。これから登場する殆どのものが、この四つと何かしら関係しています。
思い出す+ねばるについては重要すぎる(暗記の心臓)ので、一つの項目としてこれから説明していきます。
思い出す+ねばる
1.背景
なぜ暗記で思い出すことが重要かというと純粋に結果が出ているということもありますが、何よりも知識を利用する方法そのものだからです。二つ目についてもう少し説明していきます。
なぜ知識を覚えるのでしょうか?人に説明するため、試験で聞かれるから、問題を解決する上で必要だからなどを答えるのではないでしょうか。ここの共通点を考えていただきたいのです。どれも使うことが前提になって暗記しています。目標が思い出すことということです。では、これ自体を暗記に取り入れてみてはどうかということです。取り入れてしまえば、使う形で覚えることになります。そうなると、覚えただけで終わりになりにくく生きた知識になります。しかも、使える形で覚える分、実際に沢山使い自然と反復することになるので、よりいっそう忘れにくくなります。
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