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特許法1条 特許法の目的(趣旨)

 特許法1条では、特許法の目的(趣旨)が規定されています。最終的な目的は産業の発達ですが、その産業の発達のために「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励」するわけです。
発明の「保護」とは、特許権の付与です。発明の「利用」とは、実施(特許法2条3項)と、文献的利用との2つを意味します。実施(2条3項)に関しては、実施可能性があれば良いです。

 特許法の趣旨として、新規発明公開の代償として特許権を付与し、・・・といわれることもあります。少し勉強を進めると、このことは、新規発明を「公開」したら新規性(29条1項)が無くなるので、特許権が付与されるのはおかしいと感じると思います。しかし、この特許法の趣旨でいう公開というのは、対象が一般大衆ではありません。公開の対象は「国」です。この国への新規発明の公開が、特許出願です。
逐条解説18版には、「特許制度は新しい技術を公開した者(特許法的にいえば産業上利用することができる発明について特許出願をした者)に対し、その代償として一定の期間、一定の条件の下に特許権という独占的な権利を付与し・・・」と書いてありましたので、この「公開」については、逐条解説を読めば分かったはずです。

なお、現在の逐条解説20版には、「(特許法的にいえば産業上利用することができる発明について特許出願をした者)」という記載が無くなっています。特許庁制度審議室に問い合わせたところ、この記載変更は、より簡易で正確な記載ぶりとするために形式的に修正したとのことです(特許法第1条の法解釈に変更はない)。

・特許制度の趣旨(逐条解説18版)

 特許制度は新しい技術を公開した者特許法的にいえば産業上利用することができる発明について特許出願をした者)に対し、その代償として一定の期間、一定の条件の下に特許権という独占的な権利を付与し、他方、第三者に対してはこの公開された発明を利用する機会を与える(特許権の存続期間中においては権利者の許諾を得ることにより、また存続期間の経過後においては全く自由に)ものである(青本)。

・特許法1条

(目的)
第一条 この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。


(備考)特許法1条の範囲ではありませんが、発明ではないものを出願すると、29条1項柱書違反で拒絶(49条)されます。

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