特許法36条 特許出願
特許法36条は、特許出願に提出すべき書類について規定しています。
色々とありますが、特に重要と思われるのが36条4項の趣旨です。
1.特許出願の宛先
特許出願の願書では、
【あて先】 特許庁長官 殿
となっています。他の方が作成された願書を確認したことは殆どありませんが、基本的には、願書のあて先は特許庁長官になっているはずです。
これは、特許法36条第1項に「次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。」と記載されているためです。
まあ、実際に願書の内容を確認するのは、特許庁長官ではないと思いますが。
2.特許法36条4項の趣旨
特許制度は新規発明を公開した者にその代償として一定期間一定の条件で独占権を付与する。このため、発明の詳細な説明の記載が明確になされていないときは、発明の公開の意義も失われ、ひいては特許制度の目的も失われてくる。このため、36条4項の規定を設け、発明の詳細な説明の記載要領を規定した。
3.特許出願で要約書を添付しなかった場合
特許法36条2項には、「願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を添付しなければならない。」と規定されています。
ここで、逐条解説の特許法17条には、この法律又はこの法律に基づく命令で定める方式には、三六条(特許出願の方式)等があるとされています。
〈この法律又はこの法律に基づく命令で定める方式〉法律で定める方式の例としては、三六条(特許出願の方式)等があり、命令で定める方式としては、書面は日本語をもって記載すべき旨の規定(施規二条一項)や、相手方に送付するために必要な場合は必要な数の副本を提出すべき旨の規定(施規四条)等がある。
このため、特許出願で要約書を添付しなかった場合は、特許法17条3項に基づいて補正命令がなされると思われます。
また、補正について確認したところ、方式審査便覧126.01のP.13には、「(注)願書に要約書を添付していない場合は、「追加」とします」と記載されていました。したがって、特許法17条3項に基づいて補正命令に対しては、方式審査便覧126.01のP.13に記載された「追加」の方法で補正することで対応することになりそうです。
・特許法36条
(特許出願)
第三十六条 特許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。
一 特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 発明者の氏名及び住所又は居所
2 願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を添付しなければならない。
3 前項の明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 発明の名称
二 図面の簡単な説明
三 発明の詳細な説明
4 前項第三号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。
一 経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものであること。
二 その発明に関連する文献公知発明(第二十九条第一項第三号に掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を受けようとする者が特許出願の時に知つているものがあるときは、その文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知発明に関する情報の所在を記載したものであること。
5 第二項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げない。
6 第二項の特許請求の範囲の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。
一 特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したものであること。
二 特許を受けようとする発明が明確であること。
三 請求項ごとの記載が簡潔であること。
四 その他経済産業省令で定めるところにより記載されていること。
7 第二項の要約書には、明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した発明の概要その他経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。
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特許法36条 特許出願で要約書を添付しなかった場合
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