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私はどこにでも行ける

スーパーカブ(3)
スーパーカブと出会って、私の高校生活は大きく変わった。両親も友だちも趣味もなく、何もなかった私が、礼子や椎と一緒に少し賑やかな毎日を過ごすようになって、もうすぐ1年が経つ。

高校3年生になった私は、友だちと一緒に昼ご飯を食べたり、放課後に当てもなくバイクで寄り道したり、カブだからこそできるアルバイトを始めたりと、毎日がどこかキラキラしている。
カブに乗り続けたおかげで、「私はどこにでも行ける」と思えるようになった。

そして、東京の大学へ進学することが決まり、私は新しい世界に希望と不安を抱きながら胸を躍らせていた。けれど、進学先の大学は【バイク禁止】だと知ったとき、これまでの私を支えてくれたカブとの日々が終わってしまうのかと思い、戸惑いと寂しさが心に広がった。

それでも、仲間やカブと過ごした経験は、これからの私の背中をそっと押してくれる――そう信じて、新しい一歩を踏み出す準備をする私がいた。


スーパーカブ(3)
トネ・コーケン (著)
博 (著)

両親も友だちも趣味もない、何もない少女だった小熊が、スーパーカブと出会って、もうすぐ1年。礼子・椎と今までよりも少し賑やかな毎日を過ごす彼女は、高校3年生になる。
友だちと一緒の昼ご飯。当てもなく寄り道する放課後。バイクでしか出来ないアルバイト――カブは小熊の生活を変えた。
「私はどこにでも行ける」東京の大学へ進学が決まり、新天地に思いを馳せる小熊だったが、大学生活は【バイク禁止】とわかり……。

   スーパーカブ(3)
トネ・コーケン (著)
博 (著)
Amazonより

✻登場人物✻

小熊(こぐま)物語の主人公。山梨県北杜市の高校3年生。両親もおらず、友人も趣味もなかったが、スーパーカブと出会い少しずつ世界を広げ成長していく。現実的な性格で、人付き合いが苦手だが、徐々に社会性や積極性を身につけていく。

礼子(れいこ)小熊の同級生。長身・美形・成績優秀・スポーツ万能。裕福な家庭の生まれで、実家の別荘で一人暮らしをしている。カブをこよなく愛するバイク中毒者で、小熊と深い友情を育む。

恵庭椎(えにわ しい)小熊・礼子のクラスメイト。家はカフェ経営で、明るく社交的な性格。文化祭をきっかけに小熊たちと親しくなり、グループの一員となる。リトルカブに乗っている。

椎の父・母 恵庭珈琲店の経営者で、娘の椎を見守りつつ、小熊たちとも接点を持つ。

学校の教師たち 担任教師や家庭科教師などが小熊たちの学校生活で登場する。

★読むポイント

  • 友情の深化と日常の変化
    礼子や椎との関係がより親密になり、バイクを通じた日々の楽しみや小さな冒険が積み重なる様子に注目です。何気ない放課後の寄り道や、友だちと過ごす時間が彼女の心に彩りを添えています。

  • 未来への期待と不安
    大学進学という新しいステージに向けたワクワク感と同時に、そこで待ち受ける「バイク禁止」という現実が大きな壁となります。これまでの居場所ともいえるカブとの別れの可能性が示され、彼女の内なる葛藤や成長が描かれています。

  • 「自分らしさ」と「自由」への探求
    バイクが象徴する自由と自立の感覚が揺れ動く中で、小熊が自分の居場所や進むべき道を模索する姿に共感できます。

心に残った一言

「カブがくれた自由は、どんなルールにも縛られない私の宝物。」

この一言は、私が読んでいて最も響いた言葉です。小熊にとってバイクは単なる移動手段ではなく、自分自身の存在証明であり、自由の象徴です。新しい環境に飛び込む不安と期待の中で、カブとの絆やこれまでの経験が彼女を支えていることが伝わります。

まとめ

私は『スーパーカブ(3)』を通じて、「自由」と「成長」を感じ取りました。バイクに乗ることで得た日常の小さな幸せと、大学進学という大きな転機に直面した自分の心の揺れ動きがリアルに描かれています。小熊と同じように、新しい環境へ踏み出す勇気を探している人にはぜひ読んでほしい一冊です。特に「カブがくれた自由は、どんなルールにも縛られない私の宝物。」という小熊の言葉が、何かに挑戦するすべての人の背中を押してくれると感じました。

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