綾辻に憧れた少女は、随分と大人になりました(辻村深月編)
小説紹介第28弾!
「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」 辻村深月
2009年発売
本日紹介するのはメフィスト賞でデビューした辻村深月という女性作家。
(鏡のない夢を見る)で既に直木賞も受賞しております。
学生の頃綾辻行人に憧れ作品を書き出しデビューしたので、名前も綾辻の辻を入れて(辻村)にしたそうです。
綾辻さんに憧れていた位ですから、当初はミステリー作品ばかりでした(しかも青春系)。
でも今作で大人の作品に変化した印象。
主人公は田舎町を出た女と、出られなかった女。
二人は昔親友と言う間がらでした。
一方が殺人を犯し逃亡している状態で、もう一方が彼女の後を追う展開。
逃げている女の過去を調べる事で、主人公自身も自分と向き合っていく物語。
大きい括りで言えばミステリーなんだけど、そこに感情の色合いが付いたという意味ではエポックメーキングな作品だと思います。
それでは辻村深月のマイベストスリーを。
第三位 琥珀の夏 2021年発売 最近の作品です。とある宗教団体が昔使っていた場所から子供の白骨死体が発見されます。調査の依頼を受けた主人公の弁護士女性は、子供の頃親に連れらて、その場所でひと夏を過ごした記憶が蘇ります。当時感じた謎と現在の事件が交差していく物語。
第二位 嚙みあわない会話と、ある過去について 2018年発売 四話からなる短編集なんですが、どれかの話は自分の過去にあった様な内容で、読み終わると背筋が寒くなります。辻村毒凄いです。
第一位 ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ 2009年発売 兎に角上手い。タイトルの意味や終盤出てくる電話の使い方とか唸らされた記憶が蘇ります。
一般的には本屋大賞を受賞した(かがみの孤城)とかが有名ですが、個人的には少し毒がある作品の方が持ち味だと感じます。
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