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ベトナム・ギアローに住む少数民族タイ族の文化と暮らし

みなさま、シンチャオ!こんにちは!スズキです。

先日ギアローに住む民族一覧の記事を出してお話ししましたが、私の住んでいるギアローではタイ族(Dân tộc Thái)が一番多く、人口の約56%を占めています。そのため、ギアローでは市場の表記がタイ族の文字だったり、タイ族の伝統的なお祭りや儀式が多くあったりと、タイ族の文化を感じることが多いです。今回はそんなギアローのタイ族文化についてご紹介します✨

↓↓ギアローの民族一覧はこちらから

ムオンロー市場の表示
白がベトナム語で
赤がタイ族の言葉です

1.民族衣装

タイ族の民族衣装を着ている方は多いです。特に市場や村などに行くと民族衣装を着た女性をよく見かけます。男性にも民族衣装は存在しますが、今のところ日常生活では見たことがありません。

お祭りにて
タイ族の民族衣装
美しい✨

また、タイ族には黒タイ族(Dân tộc Thái Đen)、白タイ族(Dân tộc Thái Trắng)という種類があり、ギアローには黒タイ族が多く住んでいます。黒タイ族と白タイ族の違いとして、民族衣装の襟がV字のものは白タイ、襟が高いものは黒タイというものがあります。

ムオンロー市場の民族衣装屋さん
手前の襟が高いのが黒タイ
奥のVネックが白タイ

タイ族の民族衣装はムオンロー市場(Chợ Mường Lò)で購入できます。サイズを合わせたり、半袖を長袖にしたりというお直しもその場ですぐにしてくれますし、腰に巻くチェーンやネックレスなどの小物もすべてその場で購入できます。とてもカラフルでデザインも多いので自分に似合う1着を見つけてみてください✨

2.黒タイ族のお団子ヘアー

黒タイ族の女性は結婚すると髪の毛をお団子にするという文化も白タイ族と黒タイ族の違いとして挙げられます。結婚式の際にお母さんがお団子を作ってあげるそうで、感動する場面としてFacebookなどで動画が流れてきたこともあります。
日本の結婚式のベールダウンに似ているのかもしれません。

髪をお団子にするシーン
イベントでの再現

3.タイ族の家

タイ族はニャーサン(Nhà sàn)と呼ばれる高床式住居に住んでいるので、ギアローの村では多くの高床式住居を見ることができます。村を散歩すると木造のかなり古いニャーサンも見ることができます。

タイ族の村のニャーサン

※タイ族以外でも高床式住居に住んでいる民族がいるので、ギアローにある高床式住居がすべてタイ族の方のお家だとは言えないです

ベトナムのお家と言うと、細長くて狭い家を思い浮かべる方も多いかと思いますが、ギアローにあるタイ族の方のお家は池や家畜用の小屋があることが多く、かなり広いです。

池では魚を育てていて、釣ったり捕ったりして食べます。また、家畜用の小屋では水牛や鶏、豚などを育てています。このような家畜は売ったり、自分たちで捌いて食べたりしています。日常でも鶏を捌く光景はよく目にしますし、市場でもお肉屋さんで水牛や豚などの肉を捌く様子を見ることができます。

水牛の小屋
水牛のお散歩の様子
村の日常風景です

4.言語

ベトナムには少数民族が53民族もいますが、それぞれ自分の言語を持っており、タイ族も独自の言語を持っています。似てはいるそうですが、白タイ族と黒タイ族でも異なるそうです。

黒タイ族の言葉で書かれた本
「ベトナムのタイ文字」の表
声調もあります

ちなみに、ぱっと見タイ王国のタイ語の文字に似ているなと思ったのですが、タイ人の友人にこの表を見せると、かなり似ていて、4つの文字はタイ語と全く同じとのことでした。また、話すときも似ている単語があり、タイ族の方々はタイドラマをみるときは少し意味が分かる程度には似ていると言っていました。私もタイに留学していたのでタイ語が少しだけ分かるのですが、たまに同じような発音の単語を使っていて面白いです。特に数字はほとんど同じで覚えやすかったです。

現在、私は黒タイ族の言葉を勉強中なのですが、タイ族の方たちは単語を知っているだけでもとても喜んでくれるので、勉強しがいがあります✨

しかし、言語については、タイ族の言葉を話せるけど文字は読み書きできないという人が増えてきているという課題もあるそうです。現在、ギアローに住むタイ族の言葉を教える先生が自宅で文字を教え、民族文化の保存を図っています。

5.織物

タイ族の女性は小さいころから母親に織物を習い、結婚するときには夫の家に枕や布団などを手作りして持って行くという文化があります。近年ではその文化は薄れ、織物ができる人は減ってきています。

織物をするタイ族女性

タイ族の布は美しく、見るだけでも元気が出そうな明るい色をしています。さまざまな色を使い民族の花を模した柄を付けるのですが、この花の柄をつける作業の工程がかなり難しく私は何度見せてもらっても分かりません・・・

布の柄が綺麗✨
この花の柄を付けるのが難しい!

7.ソエタイ踊り

また、文化が薄れてきていると言いましたが、近年ギアローではタイ族の文化の保存に力を入れており、いくつかのタイ族文化をUNESCO無形文化遺産や、ベトナム国家無形文化遺産などに登録しました。

その中でもソエタイ(Xoè Thái / タイ族の言葉でソエ=踊りなので、「タイ族の踊り」という意味)というタイ族の伝統的な踊りは、2021年にユネスコ無形文化遺産へ登録されました。

ソエタイをするタイ族の女性

ソエタイ踊りには6つの基本のリズム(動作)があり、それぞれに「コミュニティの結束」や「豊かで幸せな生活への祈り」などの意味があるそうです。また、リズムの種類は長い歴史の中で複雑な動きへ変わってきているそうですが、現在も6つの基本のリズムはそのままだそうです。伝統的なものを残しつつ現代風にアレンジしているようです。

8.ムオンロー祭り

ギアローで年に1度、9月~10月頃に開催される「ムオンロー文化観光祭り(Lễ hội văn hóa - du lịch Mường Lò)」では、西暦にちなみ、毎年2,000人以上が一斉にソエタイを踊る市の一大イベントとなっています。(今年は2,025年なので2,025人が一斉に踊る予定です)

このお祭り期間中には踊りだけでなくさまざまなイベントも開催されます。例年、民族に関する展示もあるようです。9月頃にはNOTEでもお祭りの告知をする予定ですので、是非チェックしてみてください✨

ムオンロー文化観光祭りでのソエタイ

9.ハンクオン祭り

ハンクオン祭り(Hội Han Khuống)は2017年にベトナムの国家無形文化遺産に登録されたタイ族のお祭りです。このお祭りは若い男女の交流の場となっており、ハンクオン(竹の床)で、男性はケーン べー(Khèn bè)と呼ばれる楽器の演奏をしたり、女性は歌ったりして、お互いに能力を披露することで恋愛に発展させるそうです。

10.センドン祭り

ソエタイ、ハンクオン祭りに続き、2024年に新たに国家無形文化遺産に登録されたのがこのセンドン祭りです。センドン祭りは森林崇拝の儀式で、村の平和や繁栄、幸福など、人々の幸せな生活を祈るそうです。このセンドン祭りはムオンロー(ギアロー市)のタイ族の人々に代々伝わっているものだそうで、精神的な面だけでなく、コミュニティが絆を深め、文化的アイデンティティを保存・促進する機会にもなっているそうです。

遠くて見にくいですが
イベントでの再現

11.お歯黒

ギアローのタイ族のおばあちゃんたちの中には歯を黒く染めている方も多くいます。タイ族の文化、とは言えないかもしれないですが、私はギアローのタイ族の方以外でやっているのを見たことが無いので、今回書こうと思います。

この「お歯黒文化」は昔からさまざまな民族であったようで、現在でもギアローに住むタイ族の80代以上の方々の中ではしている方が見られます。ただ、だんだんと消えゆく文化で、現在、70代以下の世代ではあまり見られません。

おばあちゃんたちの集まり
みんな仲良しです

嗜好品である実や葉っぱ、白い粉、木の皮などを口に含み噛むと褐色の液体が出てきます。そのせいで歯が褐色に染まるのですが、それを隠すためにお歯黒にするらしく、黒い歯は美しいとされているそうです。

みんなで集まって嗜好品を楽しむことも

木を火で焼き、鉄の板に水を付けて木の焦げた部分を擦ると黒い液体(墨汁みたいな感じ)が出てきます。その液体を歯に付けると黒くなります。私にお歯黒文化について教えてくれたおばあちゃんは2日に1回染めているとのことでした。

この黒いものを指で歯に塗ります

12.遊び

ネムコン(Ném côn)という遊びは、特にギアローのある北西部のタイ族やタイー族、ムオン族の遊びとして知られており、米や乾燥させたトウモロコシを入れた球を的にめがけて投げます。日本の玉入れに似ていますが、的がかなり高く設定されており当てるのは難しいです。お祭りの際に行われ、村人たちがこぞって参加します。

ネムコンの様子

球には紐が付いていて、紐の先を持って遠心力を使いくるくる回した後に紐を離すと球が勢いよく飛んでいきます。的の反対側にもたくさん人がいて球が飛んでくるので、遊ぶ際は当たらないように注意してください。

また、このお祭りの数日前には村でネムコンの球づくりをしているところに遭遇しました。みんなわいわい話しながら作っていて、楽しそうでした。

ネムコンの球づくりの様子
どう?綺麗でしょ?
って見せてくれました

13.タイ族料理

最後になりましたが、ギアローのタイ族料理はとっっっても美味しいです!旅行には食も重要ですよね!

私は、タイ族のソーセージ(Lạp xưởng)とバナナの葉で包んで焼くハンバーグ(Thịt băm gói lá nướng)が特に好きで、お米も日本と似ており美味しく、ご飯が進みます。
ギアローに来たら是非タイ族の料理食べてみてくださいね✨

タイ族ホームステイのご飯

ちなみに、タイ族の料理ではありませんが、ギアローの特産品である水牛ジャーキーと、40度越えの米焼酎も相性抜群です👍

ギアロー特産品
5色おこわと水牛ジャーキー

最後に

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

タイ族はベトナム54民族の中では3番目に多いので、他地域でもよく見かけます。同じタイ族でも地域ごとに違う文化があると思うので、ギアロー以外のタイ族のこと以外は私も良く分からないのですが、少しでもギアローに住むタイ族のことを知っていただけたらと思いNOTEに書きました。

是非ギアローを訪れて、タイ族の文化に触れてみてくださいね✨


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