ベトナム田舎町ギアローに住む22の民族
みなさま、シンチャオ!こんにちは!スズキです。
今回はギアローに住む民族について書こうと思います。ギアローに住む民族一覧もありますので、気になる方は是非読んでみてください✨
広義のベトナム人 と 狭義のベトナム人
広義で「ベトナム人」というとベトナム国籍を持っている人やベトナムにルーツを持つ人等のことを指すと思いますが、ベトナムは54もの民族が住む多民族国家であり、狭義だとベトナム人とは人口の約86%を占める「キン族」という民族のことを指すと言えるでしょう。

キン族の民族衣装です
少数民族の方たちもそれぞれ民族衣装があります
残りの十数%の中に53の少数民族がいるので、キン族と比べるとそれぞれの少数民族の数はかなり少ないことが分かります。(とはいえ、ベトナムは人口1億人に到達したので人数にすればそれなりに多く見えるかも?)
ベトナムの国勢調査
少数民族の情報は国勢調査の結果によって分かります。
ベトナムでは10年に一度、西暦の末尾が9の年(例:2019年、2029年)に大規模調査、5年に一度、西暦の末尾が4の年(例:2014年、2024年)に小規模調査が実施されているそうです。
調査結果はベトナム語ではありますが、ネット上でも公開されており、読んでみるとベトナムについてより深く知ることができます。
また、調査項目にはベトナムならではとも言える「少数民族」に関する項目もあり、とても興味深いです。気になる方は調べてみてください!
ギアローの人口と面積
ギアローの人口は2024年時点で約75,000人です。
面積は107.78㎢とイエンバイ省の中では一番小さく、人口密度は約700人 / ㎢となっています。
ギアローに住む民族一覧とその割合
ギアロー市人民委員会(私の配属先で、日本の市役所のような場所)の同僚がギアローの調査機関にもらったという資料によると、ギアローに住む民族(2024年最新版)は次の通りです。
※この資料について記事を書く許可はもらっています
1.タイ族(Thái)53.62%
2.キン族(Kinh)31.18%
3.ムオン族(Mường)11.31%
4.タイー族(Tày)3.13%
ここからは1%未満の民族です。
5.ホア族(Hoa)
6.モン族(Hmông)
7.ザオ族(Dao)
8.ヌン族(Nùng)
9.コームー族(Khơ Mú)
10.サンチャイ族(Sán Chay)
11.トー族(Thổ)
12.バーナー族(Ba Na)
13.ザイ族(Giáy)
14.エデ族(Ê - Đê)
15.フーラー族(Phù Lá)
16.ラグライ族(Ra Glai)
17.ンガイ族(Ngái)
18.ソーダン族(Xơ Đăng)
19.コー族(Co)
20.コーラオ族(Cơ Lao)
21.カン族(Kháng)
22.パーテン族(Pà Thẻn)
この一覧を見ると4民族以外は1%未満であり、かなり少ないことが分かります。実際、住んでいるのが1人であっても1民族に数えているそうです。
いろんな民族がいる日常はどんな感じ?
日常では、民族衣装を着ていないとどの民族なのかは本人に聞かないと分からないので、日常的に民族衣装を着ているタイ族、ムオン族、モン族、ザオ族(たまにキン族)以外はほとんど分かりません。
1%以下であっても民族衣装を日常的に着ている民族の方々については「よく見かける」と感じます。(ギアローの近隣地区にも少数民族が住んでおり、ギアローの市場へ来ていることもあるそうなのでそう感じるのかもしれませんが・・・)

赤ザオ族の方々
タイー族とコームー族の民族衣装もお店やコミューンの人民委員会(市役所の支所のような場所)で見たことがありますが、普段使いしているのは見たことがありません。

コームー族、タイ族
子どももタイ族
民族衣装についてはギアローではよく見かけますが、中部や南部に旅行に行った際には少数民族の村でも着ていませんでした。聞いた話では、気候や地形の違い等で地域差が出ているようです。
それぞれが別の言語を持っていますが、現在は若い世代はほとんどがベトナム語を話すことができ、また、話せなくてもベトナム語を話す人がすぐ近くにいるので通訳するなどしており、民族間での意思疎通に困っているところはあまり見たことがありません。

正直、民族間のいざこざが少しくらいあるのでは?と思っていましたが、今のところ私はそういう話は聞いたことがなく、うまく共存しているように感じます。これまでの歴史中でどうだったかまでは分かりませんが・・・
通常、1つの村には1つの民族が住んでいることに加え、近くにの村は同じ民族が住んでいることが多いようなので、そこまで関わる機会もないのかもしれません。
ちなみに、近年は違う民族同士の結婚も増えているようです。「もう今では普通のことだよ!」と言う方もいれば、「昔は同じ民族同士で結婚していたのに・・・」と複雑な気持ちを持っている方もいるようです。ギアローには大学がなく、若者は大学への進学や就職を機にハノイなどの大都市へ行くそうです。そこで結婚相手に出会うと、別の民族であったり、お互いの故郷が遠かったりするのだとか。発展してきた証拠でもあるのでしょうが、結婚を機に我が子が遠くへ行ってしまうとは家族をとても大切にするベトナム人にとっては嬉しい反面、寂しくも感じるのでしょう。

の結婚式に呼んでいただいた際に
親族の方々と📸
黒い帽子が赤ザオ族
オレンジの帽子がタイ族
最後に
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
日本人として日本に住んでいると「民族」という言葉を耳にする機会は少なく、身近なものではなかったですが、ギアローに住むととても身近に感じるようになりました。
さまざまな民族の方々とお話しする中で、それぞれの民族が素晴らしい文化を持っていることが分かり、自分の民族や文化に誇りを持っているという人々にも出会いました。時代が進むなかで失われつつある文化に触れるとこもありますが、それを保存しようとしている人々に出会うこともあります。民族文化について学ぶには恵まれた環境にいるので、帰国までにもっとたくさん学んでいきたいです。
この記事は私の好奇心から調べたことを書きましたが、ベトナム、そしてギアローについてより深く知ってもらえたらいいなと思います!
