私立夜宵★図書館【2026/5】
夜宵★の読書は図書館の本と決まってる。
貧乏だったから、本が読みたかったら図書館で借りなさい、って母に言われて育って、図書館は行きつけだった。
だけどこのところ読書量が激減。
今年は意識的に読もうと決意した。
図書館で借りて、夜宵★の心の図書館に入った本をいざご紹介!!
✦『三頭の蝶の道』山田詠美
三頭の蝶とは河野多惠子、大庭みな子、瀬戸内晴美のことであろうか。
その「女流」といわれた最後の作家たちをノンフィクションを交えて浮き彫りにする。
実際に密に関わった作家から見た、作家の心の内というのは貴重で非常に興味深かった。
登場する編集者にもモデルがいるのだろうか。
編集者がいかに魂と魂をすり合わせて作家と向き合っているかを垣間見ることができた気がする。
それにしても、筆者の人間観察と分析のするどさ、そしてことばへの昇華は圧巻。
✦『高須の遺言』高須克弥
タイトルでもうこれ読まなきゃと直感。
表紙のデザインはどうだ。
左端からつつーっと横線が出てきていて、遺言の「遺」の字の一画めにつながってる。
それはまるで心電図の心停止の線のような。
巧妙なのにシンプルで、荘厳だ。
面白きゃ、いいんだよ。
それでいて中身は、この言葉に集約されている。
医者がこんなこと言っていいの?というような本音さらけ出し事項満載。
そもそも医者は「ついでに」やってるだけだっていうし、それでいて美容医療もろもろの技術の先駆者、というのも新しいことを始めるのは面白くて好きだからやっちゃったんだというし。
だけど自分のがん治療のために最新機器を病院に寄付したり最先端の治療に身を投じたりを見るにつけ、彼は「やはり医師」と思うのである。
生きたいからもあるけど、自分の体験を後継に活かしてほしいという自己犠牲、しかしそれが悲愴でないのは彼が彼であるからなのだろう。
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