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あきらめ悪くてよかった。人生初のコミック本。

ここ1週間、私の背中は死んでいた。ギックリ腰ならぬギックリ背中。クセになっているから気をつけているのに、うっかり変な姿勢で重いものを持ち上げてしまった。昨日あたりからようやく痛みがおさまってきたものの、油断は禁物だ。いまの私は常に自分の背中を監視している。

こんなヒリヒリした精神状態で言うべきことでは決してないのだが言わせてほしい。人生初のコミック本が今日発売されました。『元野良猫チャチャ 本日も見まわり中』KADOKAWAより刊行。

漫画家を夢見てきた私のここ4年の道のりは、なかなかキビシイものだった。あらゆる新人賞に落ち、投稿サイトでは見向きもされず、原稿を持ち込んだ編集者からは「目を引くコマがひとつもない」と言われ、本当に何のために漫画を描き続けているのか自分でもよくわからなくなっていた。好きだから描く。それ以外の理由はなかった。漫画を描いている時間がいちばん、自分にとって楽しい。「こういうところがよかったですよ」というほんの小さな評価に僅かな希望を抱いて、何とか描き続けた。

書籍化のチャンスはある日突然訪れた。この記事を読んでほしい。

<YouTubeの人気猫を漫画にするという企画がある。描けそうな人をSNSで探していたら、noteである猫漫画に目が止まった。主人公のキャラが人気猫と重なる。声をかけてみよう>

おそらくはそんな流れでXにDMが届いた。本当にある日突然。去年の夏。その頃私は、これもnoteの企画を通じて知り合ったある漫画誌の編集者に、読み切り漫画のネーム(絵コンテ)を見てもらっていた。3ヶ月の間にたくさんのご指導をいただいたが、おそらくは私の実力不足が原因で連絡が途絶えていた。せっかくつかんだ大きなチャンスを活かせなかった悔しさ。そこへまったく予期せぬ角度から、漫画のオファーが舞い込んできたのだ。しかも書籍化が決まっているという。

私はこの漫画に全力を注いだ。全ページに色付けした。楽しみながらも大真面目に描いた。ネームから作画まで半年かかった。

送られてきた見本誌を手に取って、ふと4年前のある出来事を思い出した。そういえば、私がふざけて描いた絵をコミック本に画像加工してくれた人がいた。

あまりにバカバカしいので経緯説明は省略するが、気になる人のために発端人の長文記事を紹介しておく。ちょっとしたお祭りだった。

大事なのはジョンではない。コミック本だ。プロデザイナーのこげちゃ丸さんが作ってくれた画像。これを見たとき私は、ああこれが現実になればいいのになあと心から願った。しかし同時に無理だとも思った。自分の描いた漫画が本屋に並ぶだなんてあり得ない。書籍化に行き着くためにはまず読み切り漫画が何本か漫画誌に掲載され、人気が出たら連載漫画のコンペに挑み、企画が通ったあとも読者の支持を得つつ話数が揃ったところで、初めて第1巻が出版される。それが王道だ。気が遠くなるほど長い道のりがあるのだ。自分なんかに到底叶うわけがない。夢のまた夢。

ところが4年後、そのすべてのプロセスをすっ飛ばして書籍化が実現した。出版社のニーズに私の猫漫画がたまたま合致したのだ。ラッキーだった。確かな手応えが得られない中でもくじけずに、漫画を描き続けていて本当によかった。

こげちゃ丸さんは2年前に『デザインの言語化』という本を出版されました。

こうして並べることができるなんて夢のよう。黄色と赤がお揃いみたいになっていて嬉しい。

チャチャのファンのみなさま。猫が好きなみなさま。自分で読み返してみても面白いと思える漫画になりました。どうぞお手に取ってみてください。

自分のプロフィールにやっと漫画家を名乗ることができた。次のステージがここから始まる。

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猫野ソラ 最後まで読んでくださってありがとうございます。あなたにいいことありますように。

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