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↑THE HIGH-LOWS↓ 魂の全曲レビュー

ザ・ハイロウズの全曲レビュー
前回記事はこちら


 THE HIGH-LOWS(1995)

アナログ盤、CD

 前身バンドであるブルーハーツが同年7月にラストアルバム「PAN」をリリースした後、わずか3か月でリリースされた記念すべきデビュー・アルバム ブルーハーツが解散することになった後、マーシーがおーちゃん(ドラム)、白井さん(キーボード)、調さん(ベース)を誘ってバンドを組むことになり、最終的にボーカルがいないからヒロトに声をかけ、ハイロウズが結成されたらしい
 本作はブルーハーツ時代と違い、歌詞は抽象的ながらも心を突いたようなフレーズも随所に仕込まれた、イマジネーションを刺激するような独自の世界観が完成されてる サウンドも音楽性の幅が増え、より勢いを増したロックンロールが体現されてると思う
 1stアルバムにしてハイロウズの個性が大いに発揮されているし、代表曲「ミサイルマン」と「日曜日よりの使者」も収録されてるので、多くの人に聴かれてほしい名盤

■全曲感想
 M1 グッドバイ 【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 T-REX風のギターリフが印象的なミディアム・ロック ハイロウズの初ライブの1曲目としても演奏された、ダサイ奴らとバイバイするっていうお別れソング おそらく前組んでたバンドへの決別を歌っているんだと思うけど、ブルーハーツのラストアルバム「PAN」収録曲とは違い、どこかあっさりとした歌詞 間奏のいきなり爆音になるギターソロ、このアルバム全体的に音小さめなんだけどこの仕掛けをやりたかったからかな?

 M2 ママミルク【作詞作曲:マーシー】
  1曲目で過去のバンドに別れを告げた後に登場するのは、「ザ・ハイロウズ」というバンドを表現したような曲 この曲の一番の聴きどころはTHE ロックンロールって感じのバンドサウンド、特に2番〜3番間の演奏なんて最高 ママに問いかける歌詞はよくわからないが、イマジネーションを刺激してくれるので結構好き

 M3 ミサイルマン【作詞作曲:ヒロト】
  ファーストシングル曲でありハイロウズの代表曲の一つ 超絶カッコいいイントロのギターリフで突き進むロックンロール ブルーハーツとは明らかに感触の違う、無敵感と生命力にあふれた男前の歌詞とハードロックな音作りからして、新しいバンドをやるっていう意気込みがひしひしと伝わってくる

 M4 BGM【作詞作曲:ヒロト】
  日常に鳴り響くBGMで自分の生き方を決めるっていう曲 この曲大好きだな、キャッチーな歌メロも、Bメロのブレイクする転調も、開放感あふれるサビも、何もかもがカッコいい 白井さんのキーボードも軽快でカラフル、聴いてるとワクワクする

 M5 ジュー・ジュー【作詞作曲:マーシー】
  「自由」について歌ったミディアム・ロック 実はかなり深い曲だと思う、特にお金について歌ったサビの歌詞なんかハッとさせられる 最近はバラエティ番組やグルメ番組でも、焼肉を食べるシーンでこの曲がBGMで流れてるのを耳にする
 
 M6 ツイスト【作詞作曲:ヒロト】
  アルバムで一番好きな曲 踊りたくなるようなビートとキャッチーな歌メロの絡みが最高 「ツイスト」とは昔流行したダンスのこと 個人的な解釈だけど、サビの「たしなむていどにツイストを」はダンスと男女交際両方の意味が込められてて、恋愛にのめり込ぎず、気楽に踊ろうぜ!っていうメッセージだと捉えてる

 M7 スーパーソニックジェットボーイ【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲で、「ミサイルマン」と双璧を成す初期ハイロウズを代表するロックンロール この曲子供の頃はそこまで好きじゃなかったんだけど、大人になってから腰に来るようなビートと深い歌詞にやられて、今ではアルバムの中でもかなり好きな曲になった 特に3番の歌詞「ロックがもう死んだんなら、そりゃロックの勝手だろ」ってフレーズは凄いと思う

 M8 なまけ大臣【作詞作曲:マーシー】
  脱力感あふれるロックンロール この曲大好き、なぜなら自分も面倒な手続きなしで全力でゴロゴロしたいから 1番サビ終わり後のサイケデリックなゴロゴロタイム(自分が勝手に命名した)も最高

 M9 ヤ・バンバ【作詞作曲:ヒロト】
  ギラギラしたギターサウンドとキャッチーなサビが印象的な、ハイロウズの魅力の一つである「無敵感」が全面に出た曲 特に2番Aメロの歌詞はこの時期のバンドのスタンスを絶妙に体現してると思う

 M10 ビッグ・マシン【作詞作曲:ヒロト】
  うねるようなギターと独特のビートが印象的な曲 歌詞はあからさまな下ネタソング あんまり好きじゃない、、(好きな人ごめんなさい)

 M11 バナナボートに銀の月【作詞作曲:マーシー】
  本作のマーシー曲で一番好き、バンド初のマーシーボーカル曲 脳天を直撃するような純度100%のロックンロールサウンドがバリかっこいいし、マーシーもシャウトしまくり 歌詞は解釈が難しいけど、30歳を超え健康や体調が気になってきた壮年ロックンローラーの生き方を歌ってると思ってる

 M12 日曜日よりの使者【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、ハイロウズで一番有名な曲 シンガロングしたくなる圧倒的なサビが楽しい、歌詞も一つ一つのフレーズが美しい言葉を持っていて、まさに邦楽を代表する名曲
 余談だけど、この曲について回る逸話として、松っちゃんについて歌った曲という説がある 「ブルーハーツ解散後にヒロトは思い悩んで自殺を考え出たとき、日曜日の夜のテレビに出演したダウンタウンのトークに笑ってしまい自殺を思いとどまり、この曲を作った」という噂話 これ自分は全く信じてない まず話の出典先が不明だし、インタビュー等で語ったわけでもない というか、その逸話って中村一義さんのエピソードを混同しただけだと思う 度々SNSでもこの話出るけど、信じるのはやめてください

 Tigermobile(1996)

アナログ盤、CD(初回盤)

 2枚目のアルバム 前作の勢いはそのままに、ハードロック調の曲も増えた重厚な作品 本作はとにかく音が凶暴になったと思う マスタリングの妙もあるが、男らしく力強い爆裂サウンドを存分聴かせてくれる 歌詞は抽象的かつシュールな世界観を保ちつつも、ドキッとするような名フレーズも多数仕込まれてて、何度も聴いても飽きないし、そんな作風の中でも最終曲「月光陽光」はマーシーの言葉の鋭さが全面に発揮された名曲
 初回盤のCDジャケットは虎皮をフェイクファーで再現した通称「虎ジャケ」、シングル「相談天国」ではジャケットがペーパークラフトになってたし、この時期のハイロウズは男らしさだけでなく遊び心にもあふれてる

■全曲感想
 M1 俺軍、暁の出撃【作詞作曲:マーシー】
  本作を象徴するような爆裂イントロで聴くものすべてを蹂躙するロックンロール 大サビの「ナナナ‥」のコーラスも楽しい 歌詞は一見よくわからないが、3番の歌詞にマーシーの言いたいことが全部詰まってると思ってる

 M2 相談天国【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、前曲からの繋ぎがバリかっこいいハイロウズの代表曲 ロックに明るい人は一発でわかると思うが、イントロ・歌メロ・間奏においてディープ・パープルを盛大にパロっている フー・ファイターズのデイヴ・グロールが97年のフジロックで同じステージに出演してたハイロウズについて絶賛してて、「ディープパープルをバックにイギーポップが歌ってるみたいで最高だった」ってコメントしてたらしいけど、絶対この曲を聴いたからだよね 
 とはいえ、サウンドは迫力満点でぶっちぎりな音を聴かせてくれるし、何も考えずノリノリになれるので、大好きな曲

 M3 オレメカ【作詞作曲:ヒロト】
  一発で覚えられるどキャッチーなメロディが心に響く軽快なナンバー 転調が何度も繰り返されて、中盤以降は劇的な展開を見せる ポップな曲なのに何百回聴いても全然飽きない canonのCMで本曲のカバーが抜擢、「オレメカに弱い」から?

 M4 アレアレ【作詞作曲:ヒロト】
  バギーのような重厚サウンドにのせて、何するにでも金がかかる日本を皮肉ったロックンロール 曲名の「アレ」は最後まではっきりしないけど、その意味深な感じも良い

 M5 レッツゴーハワイ【作詞作曲:マーシー】
  この曲大好きだな、寒すぎる日本から逃れてハワイに行ってバカンスするぜって歌 忙しないAメロ・Bメロから、視界がバッと開けるような開放感あるサビがたまらない 個人的な話だけど、一度だけハワイ行ったことあって、ワイキキビーチでのんびりしながらこの曲聴いた、一生の思い出

 M6 ロッキンチェアー【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、本作のヒロト曲で一番好き 生活に疲れた社会人がロッキンチェアーでのんびりしたいって曲 ギラギラしたバンドサウンドも、シンガロングしたくなるサビも、ハードロック風のギターソロも、全てがカッコいい強烈なナンバー 平日の夜にビール飲みながら聴くと最高に楽しい(残念ながらロッキンチェアーは自宅にない)

 M7 Happy Go Lucky【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 強烈なサビと終始叩かれるボンゴが印象的なロックンロール この曲演奏するのかなり難しいと思うんだけど、難しいことを当たり前のようにこなすメンバーの技術に感服してしまう

 M8 ヌゲヌゲ【作詞作曲:ヒロト】
  ファンキーなサウンドに乗せた下ネタ全開のミディアムロック あんまり好きじゃない、、(好きな人ごめんなさい)

 M9 変身リベンジャースーパーファイトバック【作詞作曲:マーシー】
  ブルース・リーみたいなイントロで豪快にはじまるロックンロール 少年バトル漫画みたいな男気あふれる世界観 サビのメロディは勿論、オラついた間奏のSEも痛快、何も考えず元気を貰えるカッコいい曲

 M10 ブンブン【作詞作曲:ヒロト】
  ピストルズ風のイントロから始まる軽快なロックンロール 蚊が人間のことを心配してるっていうこれまでなかったような作風 アルバムの穴埋めのために急遽作られたらしいけどそれを感じさせないくらい歌メロが完成度高いし、サウンドもキラキラしててかなり好きな曲

 M11 シェーン【作詞作曲:ヒロト】
  西部劇に登場するようなガンマンがテーマ、親しみやすいメロディとハンディクラップが楽しいミディアムロック 自分は弟がいるんだけど、このアルバムにハマり始めた頃に弟は小学生で、この曲や「オレメカ」「アレアレ」「レッツゴーハワイ」をよく口ずさんでた 小さい子にも刺さるメロディを沢山作れるハイロウズって凄い

 M12 月光陽光【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 アルバムで一番好きだし、ハイロウズの中でもベスト5に絶対入るくらい大好きな曲 マーシーにしか書けない直接表現の効いた歌詞が大好き、自分の直感を信じて歩き続けることの大事さを伝えてくれる名詞だと思う 聴けば聴くほど味が出るメロディも素晴らしいし、サビのメンバー全員のコーラスも最高、綺麗で力強いコーラスに何度泣かされたかわからない 人生の歩み方を幾度となく教えてくれた、自分にとって大切な曲

 4×5(1997)

アナログ盤、CD

 前作「Tigermobile」のツアーの合間に作られたミニアルバム 4曲しか入ってないけどどの曲もジャンルがバラバラかつ個性的、かつ聴けば聴くほど味が出るスルメ曲が収録されてる A面がヒロト曲のみ、B面はマーシー曲のみっていう構成も良い
 不満点を挙げると、このアルバム、音圧がほかの作品と比べて随分と低い 2020年に全アルバムが一斉にリマスター化されたけど4×5だけスルーされたし、全曲シャッフルしてるとこの作品の曲だけ音圧低くてちょっと萎える、、リマスター化ずっと待ってます

■全曲感想
 M1 虫【作詞作曲:ヒロト】
  本作の目玉曲、初期ハイロウズならではの強烈なイントロから始まるロックンロール 音源聴いただけだと正直あんまり刺さらなかったんだけど、かの97年フジロックのライブ映像見たらめっちゃカッコよかった

 M2 ハートブレイカー【作詞作曲:ヒロト】
  哀愁あふれるギターがカッコいいブルースロック 歌詞は下ネタ全開なんだけどサウンドが男らしくイケてるのであんまり気にならない 

 M3 キャブレターブルース【作詞作曲:マーシー】
  オイルの匂いが充満してるような横ノリブルースロック キャブ車をメンテしてるときの歌 ハープの音色と間奏のチョーキングバリバリのギターソロは雰囲気全開なので結構好きな曲

 M4 ブラブラブラ【作詞作曲:マーシー】
  アルバムで一番好きな曲 浮遊感あるギターサウンドで奏でられるサイケデリック調のミディアムロック 一緒に歌いたくなるサビも気持ちいいし、天気のいい日に散歩しながら聴くと最高 今悩んでいることとかどうでもよくなるような、マーシーならでなのポジティブナンバー

 ロブスター(1998)

アナログ盤、CD

 3枚目のアルバム このアルバムを語る上で外せないのが、とにかく音がキンキンなミックス(外国人のエンジニアにお願いしたみたい) 聴いてて疲れちゃうシーンもたまにあるけど、パンキッシュな作風ををより引き立ててくれるので自分は結構好きな音だな 2020年にリリースされたリマスター盤では幾分と聴きやすくなった
 楽曲の話すると、初期ハイロウズならではの激しい曲と美しい曲がズラッと並んだ強力なアルバム 特にB面(M7〜M12)はハイロウズ全アルバムの中でも一番好きな流れかも 
 マスなロックリスナーには絶対刺さるアルバムだと思うので、次作「バームクーヘン」と合わせて、ハイロウズ入門編としても最適 ちなみにジャケットは松本人志作

■全曲感想
 M1 コインランドリー【作詞作曲:マーシー】
  アルバムを象徴するようなキンキンなイントロから始まるパンク・ロック 個人的な話だけど、一人暮らし始めた時、しばらくの間家に洗濯機なくてコインランドリー通ってたんだけど、待ち時間はこの曲をずっと聴いてた思い出

 M2 E=MC2【作詞作曲:マーシー】
  曲名はアインシュタインが提唱した特殊相対性理論の関係式 ベースラインが印象的なミディアム・パンク この曲も生命力に満ち溢れた男を歌った曲、サビの解放感もたまらない

 M3 不死身のエレキマン【作詞作曲:ヒロト】
  シングル化されていないもののバンドの代表曲の一つで、ライブでも定番曲だったみたい ライブではヒロトもリズムギターで参加、ヒロトがギターを弾くのはおそらくこの曲だけ 相変わらず異常にキンキンなミックスなんだけど、この曲に関してはこのくらい突き抜けているほうが似合ってるな 楽曲もハイクオリティ、特にサビの歌詞なんかは大人になることの核心を突いていると思う

 M4 ブカブカブーツ【作詞作曲:ヒロト】
  童謡風なポップス 曲名通り「でかいブーツ」について歌っているだけの語感を重視した感じの意味なしソング 頭からっぽにして楽しめる愉快な楽曲

 M5 ピストン【作詞作曲:ヒロト】
  下ネタ全開の歌詞が特徴的な、勢いで押し切るパンク・ロック この曲の一番の聴きどころはギターソロ、今までマーシーがあんまり弾いてなかった感じのフレーズかも

 M6 有名【作詞作曲:マーシー】
  前作「ブラブラブラ」と同系統の、浮遊感あふれるサイケデリックソング 何となく捨て曲扱いされがちで、有名になってみんなに注目されたいって歌ってるだけなんだけど、音作り凝ってるしサビのメロディクセになるのでかなり好きな曲

 M7 そうか、そうだ【作詞作曲:マーシー】
  ヒロトのハープが印象的なアッパーなパンク・ロック この世の正しさについて問いかけている歌詞はカッコいいし、中でも「悲しみなんかより俺の方が正しい」は本作随一の名フレーズ マーシーの揺るぎない信条が現れた言葉だと思う

 M8 風の王【作詞作曲:マーシー】
  アルバムの中でもベスト3に絶対入るくらい大好きな曲 キラキラした音作りと綺麗な歌メロを有した、隠れた名曲 空想的な世界観ながらもリアリティも見え隠れする歌詞も大好き 中でも「見えない土砂降り、太陽探して」というフレーズは秀逸 毎年夏に台風が来るときは、家の中でこの曲とブルーハーツの「台風」を絶対聴くようにしてる ロマンチシズムとリアリズムが高次元に融合した、これからも大事に聴き続けたい曲

 M9 ゲロ【作詞作曲:ヒロト】
  痛快な歌詞とサウンドアレンジで突き抜けるロックンロール 抵抗のあるものに対する正直さが伺える歌詞が好きだな(悪い言い方をすると自己中なんだけど) 中でも2番の歌詞「消毒済の抗菌戦車でブッ放す清潔な抗菌ミサイル」は名フレーズ、この曲のテーマとハイロウズがどういうバンドなのか伺える

 M10 千年メダル【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、本作のヒロト曲で一番好き ファンから絶大な人気を誇るストレートなラブソング イントロのラララ‥から最後まで全部サビって位にメロディーがポップかつ美しい 何よりこの曲が一番素晴らしいのは歌詞だな どこか自信はなさそうだけど、生涯好きな人を愛する誠実な気持ちが込められていて胸が熱くなる 普段ロック聴かない人にも一度は触れてみてほしい大名曲

 M11 真夜中レーザーガン【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、実はハイロウズで一番好きな曲 なぜかというとハイロウズの魅力であるカッコよさ・力強さ・楽しさ・美しさ・繊細さが全て発揮され、かつ高次元で噛み合ってると思うので 刹那的な生き方を綴った歌詞もカッコいいし、一時期かなり影響を受けた そして一番の魅力はサウンド、エンジン全開のマーシーのギターと夜を駆けるような白井さんのピアノは激しさと美しさの同居を確立させていると思う 真夜中に運転しながら聴くのがおすすめ、地の果てまで超スピードでぶっ飛んでいくような、ドライバーズハイの気分になります(速度違反と事故には気をつけてください)

 M12 夏の地図【作詞作曲:マーシー】
  少年の夏休みの思い出を描いた曲 ストーリー仕立ての歌詞は、実際に経験したことがなくても自分の記憶のように情景が目に浮かぶし、雨上がりの夏の匂いが立ち込めているような音作りも良い 子供の頃から大好きな曲だったけど、大人になってから聴くとより刺さってきた名曲

 バームクーヘン(1999)

アナログ盤、CD

 4枚目のアルバム 度々公言してるけど、ハイロウズのみならず自分がこれまで聴いてきたすべてのアルバムの中で一番好きなアルバムだし、今後も恐らく自分の頂点であり続けるであろう生涯の一枚
 本作の一番の特徴は録音からミキシングまですべて自分たちで作業して作り上げたという、いわゆる自作アルバム 前作「ロブスター」のように変に外部の趣向が出たような音ざわりではなく(あれはあれで好きだけど)、まるで自分の目の前でバンドが演奏しているような生々しい音像 時々ノイズも聴こえてくるから悪い言い方をすると雑なんだけど、それも本作の一つの良さと捉えてる
 楽曲の話をすると、バラードやブルース調の曲も収録されてるけど、全編を通してかなりパンキッシュな印象 この頃のヒロトの髪型はツンツンなヘアスタイルだったから、本人もかなりパンクを意識していたように思う
 アルバムの流れも素晴らしい 全曲捨て曲なしで高クオリティを維持してるし、曲順の緩急が絶妙だと思う 前半5曲全速力のロックンロールで突き抜け、M6「ダセー」で小休止、M7「見送り」で感動し、M8「死人」〜M10「ガンスリンガー」は各々毛色の違うミディアムロック、M11「21世紀のフランケンシュタイン」〜M12「ガタガタゴー」で再度加速し、ラスト2曲で大団円という完璧な構成
 一つだけ不満点(というか要望)を挙げると、、シングル「罪と罰」のC/W曲「即死」は是非とも本作に入れてほしかった アルバムのカラーにも合ってるし、何よりハイロウズ屈指の名曲だと思うので バンドのスタンスとして、C/W曲はアルバムに入れない流れはあるから本曲も外れたんだろうけど、もし収録されたら、ただでさえ究極のアルバムが完全無敵になったのに、とつくづく思う(自分は本作14曲+即死+愛はいらないの16曲プレイリスト作って、それをよく聴いてます)

■全曲感想
 M1 罪と罰【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、大名盤の一発目に相応しい強烈なイントロで始まるロックンロール マーシーの生々しいギターリフは圧倒的だし、バンドとして新たなステージに到達したように感じられる 歌詞も文学的、本曲で語られる「罪」とは何もしないこと あれこれ悩んで罪を犯す前に行動しろよ、というヒロトからの力強いメッセージ

 M2 チェンジングマン【作詞作曲:マーシー】
  マイナーコードのクールなギターリフから始まる、切れ味鋭い二拍子のロックンロール マーシー節が効いた歌メロも聴けば聴くほど味が出るし、人間の生き方について考えさせられるような歌詞も素晴らしい

 M3 二匹のマシンガン【作詞作曲:ヒロト】
  アルバムで一番好きな曲、イントロのミュートギターとヒロトの歌い出しから涙が出そうになる美しいロックンロール この曲はとにかくメロディが良い、誰の心にも刺さるであろうメロディアスさを有してる、ただのアルバム曲とは到底思えない
 抽象的ながらも力強い歌詞も良い 「二匹のマシンガン」って、ビートルズの二人(ジョンとポール)もしくは自分たち(ヒロトとマーシー)のことを歌っているのかな 極めつけは夜を疾走するような白井さんのキーボードソロ、何度聴いても心が激情する生涯の名曲

 M4 モンシロチョウ【作詞作曲:マーシー】
  これも強烈なギターリフから始まるロックンロール この曲はとにかく歌詞が素晴らしい、本作で一番好きな歌詞かも モンシロチョウはキャベツ畑に卵を生むため集まる農家の人にとって所謂害虫らしい これを地球に置き換えてみると、人類は繁殖して環境を壊す害虫ということになる 本当に地球にやさしくするためには、SDGsなんかよりも数を間引いたほうがいいよってことなんだろうな

 M5 ハスキー (欲望という名の戦車)【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、本作のハイライトだと思う 疾走感あふれるイントロからアドレナリン全開にさせられる、キャリアの中でも屈指のキラーチューン 心のど真ん中に刺さるヒロトらしいメロディラインも美しいし、何といっても白井さんのキーボードが本当にいい仕事してるなと思う 白井さん脱退後のライブが収録されたDVD「TRASH BAG」のハスキーは正直物足りなかった 歌詞の意味は未だにはっきりしないが、自分は相棒であるマーシーへの思いを綴った曲だと解釈してます 

 M6 ダセー【作詞作曲:マーシー】
  5曲目までアップテンポの曲が続いたのでここで一休み、ブルージーなサウンドが魅力的なミディアムロック 世の中の全てを「ダセー」と言い切りつつも自虐的な歌詞が良い

 M7 見送り【作詞作曲:マーシー】
  本作のマーシー曲で一番好き、涙腺崩壊必至の美しいバラード イントロの美しいピアノと泣きのギターに心全部持ってかれるし、何といっても歌詞が良すぎる 本曲は飛行機で旅立つ人を見送りに来た人がテーマなんだけど、見送ることしかできない無力感と悲しさにグッとするし、最後の「言葉は歯の裏で溶けた」というフレーズはマーシーならではの比喩表現が発揮された名詩だと思う

 M8 死人【作詞作曲:マーシー】
  本作の中でもかなり尖った曲、ありもしない死後の世界を一蹴するロックンロール 亡くなった人よりも生きる俺たちを全面的に肯定する、マーシーの死生観がはっきりと現れた歌詞が最高

 M9 彼女はパンク【作詞作曲:ヒロト】
  2分半に満たない短い曲で、急遽作られた曲らしいけどかなり完成度高い曲だと思う 抜群の歌メロと刹那的な歌詞が魅力的なパンクロック 歌いやすいし楽しくなるので、一人カラオケ行ったら高確率で歌う 歌詞のテーマは常識破りな生き方に憧れる女の子、自分もこういう生き方に憧れた時期もあったな(長生きはできなさそうだよね、、)

 M10 ガンスリンガー【作詞作曲:ヒロト】
  殺し屋のガンマンを歌ったミディアムなロックンロール 多くを語らない想像力豊かな歌詞と、跳ねるようなサビはいつ聴いても楽しい気分にさせてくれる 間奏は調さんのベースソロが登場、地を蠢くようなフレーズがカッコいい

 M11 21世紀のフランケンシュタイン【作詞作曲:ヒロト】
  本作の中でも一番音作りがカッコいい曲だと思う ダイナミックなロックンロール 歌詞はあんまり深い意味はなさそうだが、抜群な演奏力に毎度圧倒されるのでそんなことはどうでもよくなる 一番の聴きどころは2番サビと3番サビ後の間奏、ヤバすぎるだろ

 M12 ガタガタゴー【作詞作曲:マーシー】
  何かやらかしてくれそうなイントロから始まるロックンロール、4年ぶりのマーシーボーカル曲 生き急いだ社会人を歌った歌詞はクレイジーでエキサイティング、中でもラストのフレーズ「ブッ壊れたっていいじゃん」は何度聴いてもスカッとする

 M13 笑ってあげる【作詞作曲:マーシー】
  一聴しただけじゃ地味な雰囲気だけどアルバム後半のハイライトだと思ってる ストーンズ風のギターリフから始まるスローテンポのロックンロール この曲の一番の凄さはやっぱり歌詞だな 日々悩んで苦しんでいる人に対して、「そんなに気張らなくていいよ」と励ましてくれるマーシーの優しさが染みる

 M14 バームクーヘン【作詞作曲:ヒロト】
  みんなのうたに採用されてもおかしくないような、わかりやすい言葉とメロディで紡いだ究極の人間讃歌 中でも「翼を持って生まれるよりも僕はこの両手が好き」って歌詞は本当に本当に素晴らしい、人間であることの誇りを感じさせられる 無限大の可能性と勇気を与えてくれる、名盤のトリを飾るに相応しい名曲 この曲は老若男女関わらずいろんな人に聴かれてほしいと思う

 Relaxin' WITH THE HIGH-LOWS(2000)

アナログ盤、CD

 5枚目のアルバム マイルス・デイヴィスの作品を盛大にパロッたタイトルとジャケットの印象通り、少し大人しめなサウンドを主軸にした作品 
 本作はとにかくマーシーの曲が冴え渡っているなと思う バンドの代表曲「青春」をはじめとして、ソロアルバム「夏のぬけがら」を彷彿とさせるような感傷的かつ芸術的なスロー/ミディアムテンポな楽曲が多数収録されてる ブルーハーツの名作「DUG OUT」を彷彿とさせるような無双っぷり
 勿論ヒロトの曲も素晴らしい シングル「不死身の花」はエモーショナルなサウンドが心に刺さる名曲だし、「ボート」は超名曲だし、それ以外の曲もヒロトらしさあふれるキャッチーでバラエティ豊かな楽曲が多数
 いささか落ち着きは出てきたものの、ヒロトとマーシーそれぞれの良さが存分に発揮された、前作「バームクーヘン」に比肩するほど大好きな心の名盤

■全曲感想
 M1 青春【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、「日曜日よりの使者」と並んでハイロウズの代表曲 3分間と短い中でドラマチックな展開を見せる、ちょっとヤンチャな高校生の青春を歌うパンクロック 歌詞はストーリー仕立てになってて、一本の短編映画を観ている気持ちにさせてくれるし、独特なマーシーな言葉選びも冴え渡ってる
 松っちゃんと中居くんの主演ドラマ「伝説の教師」の主題歌にも採用、実は自分このドラマ観たことない ずっと観たいと思ってるんだけど、配信もされてないし、主演2人のいざこさもあって多分無理そう

 M2 NO.1【作詞作曲:ヒロト】
  前曲「青春」からの繋ぎがカッコいい、明るい雰囲気のシャッフルビート 優しいヒロトのボーカルと楽し気なコーラスにのせて、「自分なりのNo1」になることの意思表明を歌う 難しい言葉を使わずポジティブな歌詞が心に刺さる大好きな曲

 M3 岡本君【作詞作曲:マーシー】
  イントロから夏の雰囲気満点のスローバラード どうやら実話らしく、「岡本君」はマーシーの子供の頃に亡くなった友人らしい 一番の聴きどころはマーシーのコーラス、激情に満ち溢れた歌声に涙が出そうになる この曲の原曲はマーシーのソロアルバム「夏のぬけがら」のアウトテイクである「ジャラマドーラ」、こちらもおすすめ(Youtubeで聴けます) 

 M4 パンチョリーナ【作詞作曲:ヒロト】
  どこかおどけたような雰囲気だけどサビで爆発する展開が楽しい曲 「パンチョリーナ」は友達につけてもらった主人公のニックネームのこと、本人もあんまり気に入ってなさそうだが平和な感じだしいいか 前曲と次曲「夕凪」がヘビーな曲ということもあり、こういう雰囲気の曲があるおかげで気負わずにアルバムを聴ける

 M5 夕凪【作詞作曲:マーシー】
  ヘビーかつミニマムなサウンドがリフレインする怪曲 歌詞に登場する「R作戦B2号」とは実際に起こった爆発テロ未遂事件のこと、そして主人公はその作戦を遂行するためのテロリスト この曲好きなんだけど曲のテーマもサウンドも怖いので気軽に聴けない 極めつけは最後の笑い声、主人公はあの人を殺せなかったんだね

 M6 不死身の花【作詞作曲:ヒロト】
  前曲「夕凪」からの繋ぎがカッコいい、軽やかなバンドサウンドと美しいメロディを宿した名曲 3rdアルバム「ロブスター」の「不死身のエレキマン」は不死身であることの無敵を歌っている反面、本曲は不死身な存在であり続けることへの悲しみを歌っていて、聴いてるとセンチメンタルな気持ちになる

 M7 ボート【作詞作曲:ヒロト】
  本作のヒロト曲で一番好き ロマンティックでセンチメンタルなミディアムバラード 片想いの気持ちを綴った歌詞は美しく、マーシーのアコギと白井さんのキーボードも世界観の構築に多大に貢献している この曲に出会って20年経つけど、8月31日は必ず「ボート」と3rdアルバム収録曲「夏の地図」聴くようにしている

 M8 ミーのカー【作詞作曲:ヒロト】
  5人の卓越した演奏力で突き抜ける縦ノリロックンロール 歌詞は意味のない感じだけど、こういうノリノリの曲に最高に似合っていると思う 一番の聴きどころは2番サビ終わりの間奏、中華系の匂いがしつつもTHE ロックンロールで感じで、クソカッコいい

 M9 完璧な一日【作詞作曲:マーシー】
  次曲と合わせてアルバムのハイライトだと思う マーシーのソロアルバムに収録されてもおかしくない劇的なバラード 片想いの気持ちを歌った歌詞は直接描写と心理描写のバランス感が見事だし、水面に反射する日差しを完璧に表現したようなサウンドとヒロトの純粋さあふれるボーカルも泣ける

 M10 ジャングルジム【作詞作曲:マーシー】
  アルバムで一番好きな曲、夜空の月を想起させるピアノと流れ星のようなギターの相性が抜群な、冬の夜に聴きたい美しいナンバー この曲で描かれるのは「俺」と「ジャングルジム」と「夜空」のみ、多くを語らない歌詞こそがこの曲の魅力だと思う 「ジャングルジムの味」を表現した1番の歌詞もすごい 誰しも子供の頃にジャングルジムで口をうちつけた経験あると思うけど、鉄の味がしたよね

 M11 ヤダ【作詞作曲:マーシー】
  「ヤダ」と連呼するだけの20秒ちょっとのインタリュード マーシーは何が嫌でこの曲作ったんだろうか、、

 M12 :タンポポ【作詞作曲:マーシー】
  不確かに揺れるタンポポの綿毛のように、どこか掴みどころのない曲 丁寧な歌詞と変拍子の効いたリズムが不思議な世界観を構築してる このバージョンもいいけど、「filp flop2」に収録されてるHang On Versionも素晴らしい、ゴリゴリのバンドサウンドで突き抜ける、ライブハウスに似合う爽快なロックンロール

 M13 魔羅 (シンボル) '77【作詞作曲:ヒロト】 
  ファンキーなリズムで男性器について歌うネタ曲 なのだけど、この曲バンドサウンド超カッコいいし、サビの開放感なんか最高だし、かなり好きなナンバー 「ミーのカー」や本曲のようなナンセンスの極みみたいな曲が収録されてるからこそ、本アルバムの良さが引き立ってると思う

 M14 バカ (男の怒りをぶちまけろ)【作詞作曲:マーシー】
  マーシーらしさに溢れた、世間への不満や怒りを一蹴するロックンロール 前曲まではバラエティ豊かな楽曲が並んだけど、最後の最後でこういうシンプルな曲でアルバムを締めくくる構成も良い

 flip flop(2001)

アナログ盤、CD

 4枚目のアルバム「バームクーヘン」発表までに、シングルのC/W曲やトリビュートアルバムの収録曲を集めた企画アルバム ヒロト&マーシーの作品ってC/W曲をアルバムに入れないことが多いからこの作品の存在は大変ありがたい 
 中身を見てみると、Disc1前半は既存のver違いがメインで、特にM5「日曜日よりの使者」はコーラスも相まってゴージャスな雰囲気にビルドアップしてて、原曲と違う魅力が発揮されてる Disc1後半のアルバム未収録曲&カバー曲多めの流れも良い Disc2はC/W曲がメイン、ハイロウズ屈指の人気を誇る曲がいくつか収録されてる本作の目玉ディスク ver違い除いてもアルバム未収録が16曲もあるし、バンドを代表する隠れた名曲も収録されてるので、ハイロウズを語る上で絶対に通っておくべき作品 

■全曲感想 ※既にレビューした曲は割愛
 [Disc1]
 M6 ベートーベンをぶっとばせ【カバー曲】
  シングル「スーパーソニックジェットボーイ」のC/W曲、チャックベリーの有名曲のカバー ハイロウズのライブにお呼ばれした三宅伸治がボーカルを取った曲 ヒロトは一切歌わないからハイロウズの曲か?って言われると微妙だけど、三宅伸治のボーカルと和訳詩もカッコいいので結構好きな曲

 M7 胸がドキドキ【作詞作曲:ヒロト&マーシー】
  シングル曲、「名探偵コナン」の記念すべき初代OPソング ゴージャスなバンドサウンドと、タイアップを担うに相応しいポップでキャッチーな歌メロの絡みが最高なハイロウズの代表曲 大人になっても子供心とドキドキ感を忘れず突き進んでいくというテーマ 一見子供向けに思えるけどむしろ大人にこそ刺さる曲だと思う 

 M8 そばにいるから【作詞作曲:ヒロト&マーシー】
  シングル「胸がドキドキ」のC/W曲 イントロのリコーダーの音色からグッと来るし、ストレートかつロマンチックな歌詞も心に刺さるし、アウトロのスライドギターも素晴らしい 純粋さに溢れた歌詞はまるで少年漫画を読んでるみたい 何回聴いても感動する隠れた名曲

 M9 THE GOLDEN AGE OF ROCK'N' ROLL 〜ロックンロール黄金時代〜【カバー曲】
  モット・ザ・フープルの日本語カバー、賑やかで楽しいパーティー・ロック 日本語訳はヒロトオリジナルで、ロックンロールの初期衝動と愛が込められた名詞 サビのコーラスもとっても楽しい、一緒に歌いたくなる 
  余談だけど、ザ・ボヘミアンズっていうインディーズバンドのライブで、この曲をアンコールで演奏してくれた、やると全く思わなかったから感動したしフロアで踊りまくった思い出 ボヘミアンズはハイロウズのフォロワーで、フロントマンの平田ぱんだはヒロトとマーシーに憧れてバンドを始めたみたい ハイロウズのオマージュ入ってる曲もあるので、ファンは是非聴いてみてほしいな

 M10 情熱の嵐【カバー曲】
  西城秀樹のカバー 原曲に忠実な雰囲気でありつつも、ハイロウズ流のロックンロールサウンドを織り交ぜた楽しいカバー曲 間奏のマーシーのシャウトも衝撃的
  
 [Disc2]
 M2 デトロイト・モーター・ブギ【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「相談天国」のC/W曲 相談天国はモロにディープ・パープルだったけど、こっちはKISSの某曲のオマージュ(タイトルからして察しがつくと思うが) この曲大好き、ヒロトは「カーカー」しか歌ってないのになんでこんなにカッコいいんだ?

 M3 夏の朝にキャッチボールを【作詞作曲:マーシー】
  シングル「ロッキンチェアー」のC/W曲 オリジナルアルバム未収録ながらもファンから不動の人気を誇る名曲 エネルギー溢れるハンテンションなバンドサウンドはいつ聴いても元気を貰えるし、ポジティブで勇気が出る歌詞も最高 特にサビの「幸せになるのには別に誰の許可もいらない」はハッとさせられる

 M4 俺のじゃまはするな【作詞作曲:マーシー】
  シングル「Happy Go Lucky」のC/W曲 曲名からしていかにもマーシーって感じの、サイケ調のサウンドが印象的なミディアムロック 間奏はビートルズの某曲のオマージュも仕込まれてる

 M5 開かないドア【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「月光陽光」のC/W曲 ゆったりしたレゲエ調、ヒロトらしさ全開の親しみやすいメロディが心に残る名曲 「待ち続ける」ことへの期待感と不安感が綴られた歌詞も素晴らしい JRのイメージソングにも抜擢、人気のない田舎の電車に乗りながら聴くのがおすすめ

 M6 ジョーカーマン【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「千年メダル」のC/W曲 ミサイルマン・不死身のエレキマンに続く〇〇マンソング この曲あんまり人気ないっぽいけど結構好きだな サウンドはソリッドだし、サビもめっちゃカッコいいと思う 想像力を掻き立てられる歌詞もGood

 M7 アウトドア派【作詞作曲:マーシー】
  シングル「真夜中レーザーガン」のC/W曲 ブルーハーツの「ハンマー」以来のヒロト&マーシーのツインボーカル曲 寂しげなバックサウンドとヒロトのハープが炸裂する マーシーソロアルバムに収録されてても違和感のない、静かな名曲だと思う サビの感情的なマーシーの声も泣ける

 M9 即死【作詞作曲:マーシー】
  シングル「罪と罰」のC/W曲 アルバムで一番好きな曲だし、ハイロウズの中でも屈指の名曲だと思う この曲の一番の良さはやっぱり歌詞、マーシーの死生観を綴ったインパクト大の歌詞は誰しも一度は考えたことのあることを綺麗に言語化してくれてると思う 歌詞のテーマに似合うヒロトのボーカルも素晴らしい、歌詞で綴られる気持ちや意思が見事に表現されてる ブルーハーツの有名曲しか聴いたことのない人にこそ聴いてほしい、これぞ隠れた名曲

 M10 愛はいらない【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「ハスキー」のC/W曲 純粋さに溢れたまったりとしたバラード 愛の歌ではなく、恋をしているときの歌 切ない歌詞を軽やかに彩る白井さんのピアノが心に染みる
  
 M11 ザ・ハイロウズのテーマ【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「ミサイルマン」のシークレットトラック 前身バンドの「ブルーハーツのテーマ」はストレートなパンク・ロックだったけど本曲はゆるくてとぼけた感じの曲 前半でメンバー5人の自己紹介(セリフ)を済ませ、後半からはハイロウズがどのようなバンドかをメンバー全員がシンガロングで紹介するという曲構成 どうやらハイロウズというバンドは、空も飛べるし、足速いし、肌キレイで、火に弱いらしいです 最後の「GO!ハイロウズGO!」はライブでのアンコール前の掛け声として定着した

 M12 アジア (愛のテーマ)【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「罪と罰」のシークレットトラック 謎の奇声がこだまするだけ、この曲に対してどう向き合っていいのかいまだにわからない、、笑

 M13 ブラックハワイ (愛のテーマ)【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「ハスキー」のシークレットトラック ハワイアンムード全開な小曲 一見穏やかな曲かと思いきや、後半からまたしても謎の奇声が乱入する

 HOTEL TIKI-POTO(2001)

アナログ盤、CD

 6枚目のアルバム 全14曲68分というバンド史上一番の大作 今までなかったような雰囲気の曲が多数収録されていて、7分超え・6分超えの曲がそれぞれ2曲とバンド史上の中でもかなりの異色作 楽曲のバラエティーも幅広く、ロックンロール・音頭・ディスコ・サイケデリック・ブルースととにかく他ジャンル
 悪い言い方をすれば雑多な印象を受けるし、いわゆる過渡期にあたる作品なんだけど、個人的にはキャリアの中でもかなり好きな作品 何と言っても楽曲は高クオリティだし、緩急がうまく織り交ぜられた曲順なので聴疲れしないし、何よりバンドの代表曲「十四才」が収録されてるので、見逃せない名盤だと思う 実際に最高傑作に挙げてる人も結構見かけるし、先に書いたボヘミアンズの平田ぱんだも一番好きって言ってた
 ただし、ハイロウズに初めて触れる人が聴くとちょっと面食らうかも 前作までの作品を通った上で聴くべき作品

■全曲感想
 M1 21世紀音頭【作詞作曲:マーシー】
  1曲目からまさかの音頭 前作までの1曲目はどれもアッパーなロックチューンだったので初めて聴いた時はびっくりした思い出 意外なサウンドに耳を奪われるけどこの曲はポジティブ100%の歌詞が素晴らしい サウンドは笛や太鼓の音が鳴り響く楽しい雰囲気で、どんな気分の時に聴いても元気をもらえるので大好きな曲 

 M2 十四才【作詞作曲:ヒロト】
  ヒロトの全キャリアの中でも屈指の神曲 畳み掛けるようなヒロトの語り口調は、まさに頭蓋骨を飛び越えて胸に届くボーカル 歌詞を見てみるとロックンロールに初めて出会った時の心情がテーマ、歌詞の一つ一つが強烈なインパクトを誇ってる 腕をぶん回している光景が目に浮かぶような豪快なマーシーのギターも素晴らしいし、圧倒的なサビは何度聴いても泣ける 自分がハイロウズに出会ったのは中1の頃だったけど、初めてこの曲を聴いたとき心を打ち抜かれたし、今でもこの曲を聴く時、そんときは必ず12才になるな

 M3 迷路【作詞作曲:ヒロト】
  この曲大好き、イントロのスキャットと白井さんのポップなキーボードが印象的な、軽快なロックンロール ヒロトらしいキャッチーな歌メロは心にスッと入ってくるし、飽きが来ないから何回も聴きたくなる 歌詞も良い、迷路とは人生の旅路のこと どんな成功者だって自分の思い通り真っ直ぐ歩んでこれたことはないだろうし、だから人生って面白いんだと思う

 M4 ニューヨーク【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 冬の夜に聴きたくなるような音作りな魅力的なフォークロック この曲がリリースされて直ぐに、かの有名な「9.11事件」が起きたという曰くつきの曲 綺麗な曲だし歌詞も趣深いので結構好きな曲なんだけど、あまりシングルらしくはないかも

 M5 シッパイマン【作詞作曲:ヒロト】
  本作のヒロト曲で一番好き ヒロト作品における〇〇マンシリーズ第4弾、この曲はこれまでの〇〇マンと比べると少し元気がなくて弱々しい 失敗を繰り返す仕事に疲れたサラリーマンがテーマ 歌詞も深い、特に最後のサビのフレーズなんて人生の真理を突いていると思う もともと大好きな曲だったんだけど、大人になって社会に出るようになって聴くとより魅力がわかってきた、遅れてきた名曲

 M6 恋のダイナマイトダンス【作詞作曲:ヒロト】
 ディスコ調のダンス・チューン 再生時間も7分超え、前作までのハイロウズらしさは全くないが個人的はこの曲めちゃくちゃ好き 元気のある時はもちろん、元気のない時に聴いても楽しい気分にさせてくれるので 唯一の不満は中盤の女性の喘ぎ声パート、テーマ的には有りな手法だと思うけど、気軽にこの曲人に勧められない一番の理由笑

 M7 海雲台ブルー【作詞作曲:マーシー】
  タイトルの「海雲台(ヘウンデ)」は韓国の観光地の事、マイナー調のブルージーなロックンロール カッコいい曲ながらも歌詞を見てみるとヘウンデのことを壮大にディスっている この曲聴くとほんの少しだけ韓国語を覚えられます

 M8 よろこびの歌【作詞作曲:マーシー】
  アルバムで一番好きな曲 真夜中に散歩をするときのよろこびを歌ったポップ・ソング 白井さんのキーボードを主軸とした演奏は優しい音像、童謡のようなとっつきやすいメロディも相まって、いつ聴いても幸せな気分になる 背伸びをしていない等身大な世界観が大好きな、ずっと大事にしていたい曲

 M9 カレーうどん【作詞作曲:マーシー】
  この曲飛ばされがちな気がするけど凄い曲だと思う オルゴールやおもちゃ箱のようなサウンドと、童話のような歌詞の世界観の相性が抜群のスローポップ デジタルなSEだけじゃなく、鳥の鳴き声も聴こえてきて、独特な世界観の構築に成功している こういう曲なのにタイトルが「カレーうどん」っていうギャップも◎

 M10 コスモス【作詞作曲:マーシー】
  マーシーらしいギラギラとしたロックンロール 反骨心溢れる歌詞も素晴らしいんだけど、この曲の一番の良さは5人の演奏だな、激しい曲ながらも同時に円熟味を感じる、堂々たるバンドサウンド 元々この曲はタレントの間寛平に提供された曲で、セルフカバーとして本作に収録された 寛平ちゃんverはサビのフレーズが問題視され、歌詞が差し替えられた

 M11 フルコート【作詞作曲:ヒロト】
  すべてのスポーツマンに捧げる応援歌 タイトルのフルコートとはバスケの戦術「フルコートディフェンス」のこと ポップで賑やかな曲なんだけど確かなロックンロール魂も同時に感じる音作りが良い 中学生の頃に運動部やってた時、試合当日の朝は必ずこの曲を聴いてて、個人的にも思い入れ深い曲 チアガールが踊るライブ映像も楽しい

 M12 天国野郎ナンバーワン【作詞作曲:マーシー】
  この曲も寛平ちゃんのセルフカバー、激しいながらもキャッチーさを両立したメロディが素晴らしいパンキッシュなナンバー マーシーの死生観が全面に出た歌詞もカッコいい 「flip flip2」に収録されてるライブverもおすすめ

 M13 アダムスキー【作詞作曲:ヒロト】
  UFOについて歌った曲 サイケデリックな音像とねちっこいヒロトのボーカルが印象的 何度も転調する展開と、うねるようなサウンドがクセになる、聴けば聴くほど味が出るナンバー

 M14 クリーミー【作詞作曲:ヒロト】
  バラエティ豊かなアルバムを締めくくるのは滑らかで甘ったるいロックンロール 静と動を使い分けたようなバンドサウンドとロマンチシズム溢れる歌詞が良い、かなり好きな曲
 個人的な思い出になるけど、昔SNSで仲良かった人が世界で一番好きな曲って言ってて、ハンドルネームも「クリーミー」だった 今はそのSNSも廃れてしまい、クリーミーさんとのつながりも断たれてしまったけど、もしこのnoteを見ていたらコメントしてくれると嬉しいです

 angel beetle(2002)

アナログ盤、CD

 7枚目のアルバム 前作の雰囲気をある程度踏襲しつつ、バラエティ豊かでポップな世界観を有した作品 他の作品と比べるとあんまり人気ないっぽいけど、前作とこのアルバムこそがハイロウズの神髄であると思っている
 まず曲の完成度が全曲高クオリティ、歌メロは全曲サビを一発で覚えられるくらいキャッチーだし、それぞれ独自の個性が発揮されてる(アルバムの中で似た雰囲気の曲がないので既視感を覚えない) 何より白井さんのキーボードがいい仕事してる、各曲にマッチした音色を聴かせてくれて、作品の完成度を格段に引き上げてると思う
 とはいえ、速い曲はほぼ収録されておらず(曇天くらい)、始めてハイロウズに触れる人がロックンロールを期待して聴くとイマイチだと思われそうなので、前作「HOTEL TIKI-POTO」と同じく、ある程度ハイロウズの作品を聴いてから通るべき作品

■全曲感想
 M1 Too Late To Die【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲、カラフルなシンセサイザーの音色とキャッチーなメロディが耳に残るミディアムロック タイトルを直訳すると「死ぬには遅すぎる」、当時40歳を迎えるヒロトのこれからの生き方を宣言してるのかな こういう音作りの曲って初期の頃は絶対やらなかったと思うし、ハイロウズの懐深さを体現した後期の名曲

 M2 ななの少し上に【作詞作曲:ヒロト】
  本作のヒロト曲で一番好き イントロなしで始まるヒロトの歌い出しから心全部持ってかれる、エモーショナルなロックンロール 歌詞のテーマははっきりしないけど個人的には北斗七星のことだと解釈してる この曲全然有名じゃないけど、本作の中でもかなり完成度高いので、もっと騒がれてほしい

 M3 スカイフィッシュ【作詞作曲:マーシー】
  ファンキーなロックンロール 随所で挟まれるマーシーのシャウトも痺れる 歌詞は五行しかないが、それを感じさせないほど濃厚な曲 特にサビの歌詞めちゃくちゃいいよね、キャリアの長いベテランバンドマンがこういう事言えるのカッコよすぎる

 M4 アメリカ魂【作詞作曲:マーシー】
  傲慢な米国を強烈に皮肉った問題作、前作に収録されてた「ニューヨーク」は叙情的な側面も強かったが本曲はより強烈かつ直接的にアメリカ人をコケにしてる 白井さんの鳴らすホーンをはじめとしてバンドサウンドも豪快、耳に馴染む歌メロも相まって、アルバムの中でも随一のインパクトを誇る名曲 9.11事件のあとにこの曲がリリースされたという背景も趣深い

 M5 毛虫【作詞作曲:ヒロト】
  キーボードとふわふわしたヒロトのボーカルが耳に残る異色作 全体的に子供っぽいサウンドながらも謎の中毒性がある、一度聴いたらしばらく耳から離れないかも 色んな音が鳴らされてるアウトロも心地良い、作り込まれた曲だと思う

 M6 天の川【作詞作曲:マーシー】
  少し地味な雰囲気かもだけど個人的にはかなり好きな曲、メンバー全員で歌うアコースティック・ソング マーシーの繊細なアコギと白井さんのジャジーなピアノもいい味出してるし、歌詞もイマジネーションの余地が多分に仕込まれてて楽しい一曲

 M7 マミー【作詞作曲:マーシー】
  鳴らされてる音全てが感動的なアルバム随一の名バラード おそらく、お母さん(Mommy)ではなくミイラ(Mummy)がテーマ、歌詞のストーリーははっきりしないが人それぞれが好きに解釈できるような余白が多分に仕込まれてる 心電図が止まったようなアウトロも泣ける

 M8 俺たちに明日は無い【作詞作曲:ヒロト】
  同名の映画をテーマにした、キャッチーなミディアムポップロック この曲はサビよりもAメロ〜Bメロが好きだな、聴けば聴くほど味が出る 白井さんのキーボードも相まって全体的にゴージャスな雰囲気

 M9 Born To Be Pooh【作詞作曲:ヒロト】
  「毛虫」と似た雰囲気のキーボードの音色が印象的なメルヘンチックなポップス 子供向けな雰囲気なのに、歌詞を見てみるとニートについて歌ってるというギャップが面白い

 M10 映画【作詞作曲:ヒロト】
  アルバム屈指の人気曲 ストーリーは映画好きな男の子が好きな女の子を想う時の心情を歌ったラブソング どのフレーズもわかりやすい言葉で心にスッと入ってくるし、特にサビの最後のフレーズ「偶然でもいいけど約束できたらなぁ」は泣ける 歌謡曲風で親しみやすい歌メロも歌詞のテーマとマッチしてる

 M11 つき指【作詞作曲:マーシー】
  一聴しただけじゃピンと来ないかもしれないけど絶対に見逃せない曲 サビのフレーズ「昭和18年ラバウル」は、第二次世界大戦中に起きたラバウル空襲についてらしい 調べてみると実際に野球選手も徴兵されたみたいで、死を予感した時に、野球をしていたときの記憶を思い出してる様子を描いてるんじゃないかな マイナー調で美しいメロディも相まって、感動的なナンバー

 M12 曇天【作詞作曲:マーシー】
  炬燵の暑さにブチギレる、ラウドなロックンロール ノイジーなミキシングと音割れしてるボーカルも相まって、この曲には凄まじい熱量と歪みを感じる 「曇天」ってタイトルもカッコいいよね、文学的

 M13 ecstasy【作詞作曲:ヒロト】
  ゴージャスなバンドサウンドとコーラスが特徴的なミディアム・ロック 歌詞のテーマは直接的でないがおそらく性行為の歌 そういうテーマながらも聴いてて楽しい気分になるし、終盤の転調も圧倒的 ラスサビで思わず拳を突き上げたくなる大好きな曲

 M14 一人で大人 一人で子供【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、アルバムで一番好きな曲 ドラマチックな曲展開とエモーショナルな歌メロの絡みが最高のミディアム・ロック 歌詞は短い(全10行)けど、全ての言葉がキラーフレーズって位に素晴らしいし、誰の心の奥に届くであろう名詞 一番の聴きどころは3番Aメロ、白井さんの美しいピアノと力強いヒロトのボーカルに涙腺が緩んでしまう この曲タイアップついてたし、ハイロウズ屈指の名曲だと思ってるのに、残念ながらベストアルバム「FLASH」に収録されず

 flip flop2(2003)

アナログ盤、CD

 「flip flop」と同じく、オリジナルアルバムに収録されなかった曲を集めた企画アルバム 本作は5枚目のアルバム「Relaxin」~7枚目のアルバム「angel beetle」まで この時期のシングルは、既発曲のver/Mix違いやLiveバージョンをカップリングに入れるケースが多かったし、特にDisc2は全15曲中9曲が「angel beetle」の曲を若干mix変えただけなので、「flip flop」と比べると少し新鮮味に欠ける印象(前作は新曲16曲、今作は9曲のみ)
 とはいえハイロウズの代表曲「いかすぜOK」「夏なんだな」や、隠れた名曲「ユーのカー」「ジェリーロール」など、絶対聴いておくべき曲も収録されているし、「青春」のver違いはスローで牧歌的な雰囲気が素敵なナンバーなので、ある程度ハイロウズの曲を聴いたらぜひこの作品も触れてほしい 

■全曲感想 ※既にレビューした曲は割愛
 [Disc1]
 M4 ユーのカー【作詞作曲:ヒロト】
  EP「FLOWER」収録曲 この曲大好き、車を買ったときの幸福感とワクワク感が全部詰められた爽やかなナンバー そのサウンドワークも相まって、晴れた日のドライブに最適 自分も数年前に車買ったんだけど、カーステレオで1曲目に流した曲は「ユーのカー」だった

 M11 いかすぜOK【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、マーシーが得意とする必殺サマーチューン 夏休みのかけがえのない思い出をマーシーならではの直接表現・比喩表現で綺麗に言語化してると思うし、耳に残るキャッチーな歌メロも良い
 なお、シングルでは曲が終わった後、6分以上に渡ってダブサウンドのアウトロが演奏される 長いしかったるいので、正直自分はこのダブパートは好きじゃないかな、、filp flop2ではカットされたバージョンとフルバージョンが両方収録されていて、同じ曲が連チャンで続くし、その曲順も変えてほしかった

 M13 ルイジアンナ【カバー曲】
  キャロルのカバー、ストレートでパンク調の曲に様変わりしたナンバー 原曲はかなり有名な曲だけど、元々ハイロウズの曲って言われても違和感ない出来映え

 [Disc2]
 M10 夏なんだな【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲、「いかすぜOK」と同じく子供の頃の夏休みの思い出を歌ったロックンロール いかすぜOKはやや叙情的な描写が強い面があったけど、本曲はよりストレートかつ子供心全開な世界観が目を引く 爆発力のあるキャッチーなサビが楽しい、何度聴いても飽きない大好きな曲
  「夏なんだな」と「いかすぜOK」って、どっちもアクエリアスのCMに抜擢された夏ソングなので、どっちが好きか論争がファンの中でこれまでに沢山繰り広げられてきたと勝手に思ってる(自分はどちらかというと「いかすぜOK」派かな、「夏なんだな」も大好きだけど)

 M11 プール帰り【作詞作曲:マーシー】
  「夏なんだな」のC/W曲 この曲も夏休みの思い出を歌ったフォークソング 子供の頃は当たり前だったけど、大人になった今思うと特別だった夏の思い出を歌った歌詞が丁寧に綴られる、隠れた名曲 中盤から演奏される三味線の音も夏の叙情を引き立てていて良い

 M12 ジェリーロール【作詞作曲:マーシー】
  「夏なんだな」のC/W曲、久々のマーシーボーカル曲 堂々と走る蒸気機関車のような、迫力あるロックンロールサウンドと男気あふれる歌詞の相性が抜群 こういう曲にはやっぱりマーシーの声が一番似合う

 M13 セクシーナンシーモーニングララバイ【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「十四才」のシークレットトラック ボーカルはレコーディングエンジニアの南石さん 中盤のギターソロのモノマネといい、後半の女声を模したセリフといい、いわゆるおふざけソング とはいえ、南石さんいい声してるし、歌謡曲風味のメロディもカッコいいし、結構好きな曲

 M14 狼ウルフ【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「Too Late To Die」のシークレットトラック 気怠く渋めなブルース filp flop収録の「アジア(愛のテーマ)」とこの曲は未だにどう聴いていいのかわからない、、

 M15 オクラホマデスカ?【作詞作曲:THE HIGH-LOWS】
  シングル「一人で大人 一人で子供」のシークレットトラック これもいわゆるネタ曲なんだけど、この曲かなり好きだな あみだくじで歌う人と歌う順番を決め、ヒロト含めてバンドの関係者6人が持ち回りでボーカルを取ったという異色の曲(ライナーノーツ情報) サウンドはゴリゴリのラップ、6人全員のパートに個性があるし、歌詞もオチが効いていて面白い 最後の「あーそうですか」の大合唱は謎に感動してしまう

 Do!! The★MUSTANG(2004)

 ラストアルバム 前作「angel beetle」のツアー後にキーボードの白井さんが脱退し、4人で作り上げた骨太ロックンロール・アルバム この後2枚のシングルをリリースするものの、その後2005年に活動休止(実質解散)しちゃうので、結果的にラストアルバムになってしまった
 本作の一番の特徴は、帯にも書かれている通りバカでかい極太ロック・サウンド 白井さんの穴をカバーするように、どの楽器も音量デカめで、特にマーシーのギターが全面に出てる印象 前半M1「ゴーン」〜M5「アネモネ男爵」まではゴリゴリなロックンロールサウンドが続くけど、アルバム後半は大人しめでポップな曲が並ぶ 激しい曲も勿論大好きだけど、個人的には後半のどこか寂しげな作風が本アルバムのハイライトだと思ってる

■全曲感想
 M1 ゴーン【作詞作曲:マーシー】
  豪快な爆音ギターに血が滾るロックンロール このアルバム自体が音量デカいし、イントロから爆裂的な音作りだから、音量間違えてこの曲聴いて耳を痛めたリスナーっていっぱいいるんじゃないかな(自分も含めて) 歌詞は全体的に抽象的な雰囲気だけどいくらでも深読みできそう、そしてサビってやっぱり下ネタだよね、、笑

 M2 砂鉄【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 前曲「ゴーン」からの流れが見事、マーシーらしい歌メロとロマンチックな歌詞の調和が魅力的なロックンロール イントロから何度も登場するギターリフは磁力に引っ張られた砂鉄が渦巻いてるような景色が目に浮かぶし、恋心を磁石に表現した詩も素晴らしい

 M3 ノロノロ【作詞作曲:ヒロト】
  ヒロト節全開なミディアムロック シュールながらも深い歌詞も見事だし、この曲はとにかく歌メロが良いよね、一聴しただけで全フレーズ覚えられるほどキャッチー

 M4 荒野はるかに【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 出だしの口笛とギターから西部劇の雰囲気全開、ウエスタン映画を観ているようなストーリー性あふれる歌詞もカッコいい マーシーのギターもギュインギュインしてて世界観にバッチリハマってる

 M5 アネモネ男爵【作詞作曲:マーシー】
  アルバムの中でもかなり好きな曲、ファンの中でも結構人気あると思う 泣きのメロディとエモーショナルなバンドサウンドが炸裂したミディアム・ロック 歌詞も素晴らしい、特にサビの「人のために生きる退屈を知ってる」ってフレーズは端的ながらも深い 

 M6 夜の背【作詞作曲:ヒロト】
  これまでに作ってなかったようなロマンチックで爽やかな曲 この曲はコーラスが良いよね、思わず一緒に歌いたくなる 歌詞は綺麗ながらも戦争を思わせるようなフレーズが仕込まれていて、ちょっと意味深

 M7 ブラジル【作詞作曲:マーシー】
  ちょっと地味めな雰囲気だけど絶対に見逃せない曲、レゲエ風味のスローテンポサウンドでまったりしながらも歌詞はかなりヘビー 日本という国に見切りをつけて、ブラジルに移住するっていう悲しい曲

 M8 暴力アラウンド・ザ・クロック【作詞作曲:マーシー】
  本作のマーシー曲で一番好き タイトル通り暴力的でキレキレなロックンロール この曲の歌詞って一見意味不明なんだけど凄いと思う、日常のルーティンを「暴力〇〇」ってフレーズに端的に表現し尚且つストーリー仕立てになってるからその光景が目に浮かぶよう 一発で覚えられるような歌メロも良い、これぞマーシーの曲って感じ

 M9 ズートロ【作詞作曲:ヒロト】
  この曲も歌詞が至ってシンプル、かつ一発で覚えられるような歌メロが冴えわたったナンバー タイトルの「ズートロ」はずっとロックの略語、ヒロトの生き方の決意表明なのかな この曲リリースされて20年経って、ヒロトももう還暦超えたけど、これからもずっとロックし続けてね

 M10 スパイダー・ホップ【作詞作曲:ヒロト】
  シングル曲 みんなのうたに流れてそうな、軽快で親しみやすいポップな曲 楽しげなサウンドとは相反して、歌詞はおそらく自〇の歌なのでは、、と思ってる(特に3番のフレーズ)

 M11 ザリガニ【作詞作曲:マーシー】
  寂しげなアコギとピアノが印象的なミディアムソング 一番の聴きどころは最後のフレーズ、記憶から消えてしまうよりもどんなにおいか忘れてしまうのが一番悲しいよね

 M12 ヘッドホン【作詞作曲:ヒロト】
  デジタルサウンドがふんだんに詰め込まれたポップス ヘッドホンへの愛と魅力がテーマ、大人の子供心をくすぐるようなサウンドと一発で覚えられるような歌メロが好き

 M13 たつまき親分【作詞作曲:ヒロト】
  あんまり人気ないっぽいけど、アルバムで一番好きだし、ハイロウズの中でも好きな曲ベスト3に絶対入るくらい大好きな曲 エレキとアコギの調和が見事なスローテンポのサウンドにのせて「僕」と「たつまき親分」の関係を歌う たつまき親分が一体どんな人なのかは最後まではっきりしないけど、個人的には、赤ちゃん・大統領・身近な先輩の3パターンがあると解釈してて、自分のその時々の感情と気分でストーリーを切り替えて聴いてる
  特に中学生高校生の頃、将来の進路や学校の人間関係に悩んでたときにこの曲ずっと聴いてて、その度に救われてきた心の名曲 大人になった今でも、ちょっと疲れた時やモヤモヤしてる時に、一旦立ち止まってこの曲をよく聴いてる ところで親分、僕はどんな風に見えますか?

 M14 プラプラ【作詞作曲:ヒロト】
  アルバムのラストを飾るのはアコギ調のミディアムチューン 愛犬との思い出をテーマにした曲、その情景が目に浮かぶような丁寧な歌詞が好き 全体通して楽しい思い出が綴られるけど最後のフレーズはちょっと意味深 僕がついたウソって何なんだろう?

 オリジナルアルバム未収録曲

 ライブアルバム収録曲、「flip flop2」以降に発売されたシングル収録曲、コンピアルバム収録曲も紹介しておきます 公式音源のない曲(SOTOデナ、見せてごらん等)や、既発曲のライブverやver違いは今回省略します
 ちなみに自分はSOTOデナめっちゃ好きです、YouTubeに挙がってるのでベイシティローラーズ好きな人はぜひ聴いてほしいです笑

■全曲感想
 ・ローリング・ジェット・サンダー【作詞作曲:マーシー】
  シングル曲 「真夜中レーザーガン」に通じるような、生命力に満ち溢れた爆裂ロックンロール 3rdアルバム「ロブスター」のツアー中に出来上がった曲で、スタジオで録り直すのが面倒くさかったらしくこの曲はライブverしか存在しない ベストアルバム「FLASH」にも収録、音的にちょっと浮いてるかも?(ローリングジェットサンダーも好きだけど、個人的には真夜中レーザーガンを入れてほしかった、、)

 ・パンダのこころ【作詞作曲:マーシー】
  ライブアルバム「GO!ハイロウズ GO!」に収録、この曲もライブverしか存在しない キャッチーなメロディーと社会情勢の歪みを突いた歌詞の絡みが最高なロックンロール この曲も大好きだからスタジオver聴いてみたかったな
 
 ・64,928-キャサディ・キャサディ-【作詞作曲:マーシー】
  シングル「荒野はるかに/ズートロ」のC/W曲、待望のマーシーボーカル曲 ストレートでアナーキズムな歌詞と、力強いハスキーボイスが心に刺さる隠れた名曲 マーシーボーカル曲では定番のハープも本曲では演奏されず、ライブでこの曲やるときはヒロトがステージから下がってた(YouTubeで動画上がってます、ライブverもめちゃくちゃカッコいいので未聴の方は是非)

 ・ヤゴ【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「砂鉄」のC/W曲 跳ねたリズムと人懐っこいメロディが印象的、虫の曲名ということもあって、いかにもヒロトの曲って感じ この曲の歌詞シュールながらもかなり好き、なんだかよくわからないけど、ヤゴってすげー見た目の生き物なんだな
 
 ・ただ一人の男【作詞作曲:マーシー】
  シングル「砂鉄」のC/W曲 アコースティック調の静かな曲 6thアルバム収録曲「シッパイマン」と同じくサラリーマンがテーマ 普遍的でつまらない生活を送る中でも、少しでも特別な生き方をしてみたいっていう決意表明の歌と解釈してる この曲子供の頃はあんまり刺さらなかったんだけど、大人になって社会に出てから大好きになった、遅れてきた名曲

 ・全滅マーチ【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「スパイダー・ホップ」のC/W曲 強烈なタイトルと7thアルバム収録曲「毛虫」風のギターリフが印象的なポップス 一見楽しげな雰囲気ながらも、どこか寂しげで感傷に満ち溢れた歌詞が素晴らしい 一番の聴きどころは3番Aメロの歌詞、情景が目に浮かぶような名フレーズ

 ・東大出ててもバカはバカ【作詞作曲:マーシー】
  シングル「スパイダー・ホップ」のC/W曲、バンド史上最大の問題作だと思う お祭り風っぽい賑わかなサウンドに乗せた歌詞は「東大出ててもバカはバカ」のワンフレーズのみ、歌メロも最後まで全く変わらない ミニマムな作風なのに演奏時間も5分ある 一見捨て曲のように思えるけど、中盤の転調は謎に感動するし、最後まで聴くと謎の達成感を覚えるから、やめられない曲

 ・サンダーロード【作詞作曲:ヒロト】
  ラストシングル曲 メロディーメーカー甲本ヒロトの感性が爆発した、ハイロウズの歴史を締めくくるに相応しい大名曲 この曲恐らく千回以上は聴いたと思うけど、何度聴いてもイントロのドラムと歌い出しから毎回胸が熱くなる 恋人(もしくは友達)と送ってきた旅路を歌った歌詞も素晴らしい、この曲を結婚式で流した人も何人かいらっしゃったみたい

 ・カラスとオレがジャジャジャジャーン【作詞作曲:ヒロト】
  シングル「サンダーロード」のC/W曲 この曲大好き、豪快なタイトルに名前負けしないバンドサウンドと、全部サビって位にキャッチーな歌メロが冴えたロックンロール 一番の聴きどころはマーシーのギターソロ、ハイロウズで一番好きなソロかも

 ・今、何歩?【作詞作曲:マーシー】
  シングル「サンダーロード」のC/W曲 散歩好きなマーシーならではの歌詞が魅力的なミディアムロック 「ハイロウズのCD」としては最後の曲だけど、あっさりしてて、もの悲しさを感じさせない作風

 ・Mod Track【作詞作曲:ヒロト】
  コンピアルバム「MODS MAYDAY 25th」に収録 事実上ハイロウズ最後の曲、なんだけどあんまり聴かないかも、、演奏はカッコいいんだけど盛り上がりに欠けて淡白な感じがする(好きな人ごめんなさい)

 余談:好きな曲ベスト15

  自分が特に好きな15曲を考えてみた いつもなら10曲なんだけど、好きな曲が多すぎて今回は15曲にさせてください 15曲も苦渋の決断だったし、何なら50曲くらい選びたかったけど 改めて考えると変動あると思うので、あくまで今の気分です
 もし自分がベストアルバムを1枚組で発表できるなら、この15曲をいい感じの曲順に並び替えてリリースします

 1.真夜中レーザーガン:「ロブスター」収録
 2.たつまき親分:「Do!! The★MUSTANG」収録
 3.二匹のマシンガン:「バームクーヘン」収録
 4.月光陽光:「Tigermobile」収録
 5.ハスキー(欲望という名の戦車):「バームクーヘン」収録
 6.即死:「flip flop」収録 
 7.よろこびの歌:「HOTEL TIKI-POTO」収録
 8.ジャングルジム:「Relaxin' WITH THE HIGH-LOWS 」収録
 9.完璧な一日:「Relaxin' WITH THE HIGH-LOWS 」収録
 10.64,928-キャサディ・キャサディ-:シングル「荒野はるかに/ズートロ」収録
 11.THE GOLDEN AGE OF ROCK'N' ROLL 〜ロックンロール黄金時代〜:「flip flop」収録 
 12.サンダーロード:シングル「サンダーロード」収録
 13.一人で大人 一人で子供:「angel beetle」収録
 14.シッパイマン:「HOTEL TIKI-POTO」収録
 15.千年メダル:「ロブスター」収録

 ブルーハーツはどちらかというと後期のほうが好きだけど、ハイロウズに関してはどの時期も同じくらい好きだな 前期(1st〜4th)のハードロックやパンク色の強い生命力あふれる最強無敵な作風も、後期(5th〜8th)のバラエティ豊かで懐深い作風も、どちらも同じくらい素晴らしい
 かつ、ヒロト&マーシーの書く詩は抽象的な表現は増えたものの円熟味を増したし、リズム隊(調さんおーちゃん)の演奏技術も激ウマ、白井さんのキーボードも鮮やかに作品を彩ってくれてる 
 一番好きなアルバムをあえて1枚選ぶなら4枚目の「バームクーヘン」になるけど、8枚のオリジナルアルバムと2枚の企画アルバム、その他ライブアルバムやシングル含めて、私を構成する大切な宝物だし、ジジイになるまで大事に聴き続けたい

 おわりに

 以上、ハイロウズの全曲レビューでした
 ブルーハーツと同じく、20年愛聴している大好きなバンドについて思い入れや好きなポイントを言語化できて楽しかった
 現行バンドのクロマニヨンズの全曲レビューもやりたいけど、約250曲もあるのでちょっと難しいかも、、笑

 最後まで読んでくれてありがとうございました

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