規制の動きは“カレンダー”で読む EU AI Actと日本の実務
はじめに
取引先が欧州にあるかどうかに関わらず、規制の波は供給網を通じてやって来ます。順番を知り、必要な書類と体制を先に用意しておくことが、余計なコストを防ぎます。
何がいつ動くのか
EUでは二〇二五年八月二日に、一般目的AI(GPAI)向けの義務が動き始めます。透明性や著作権、安全性に関する対応が求められ、既に市場にあるモデルは二〇二七年八月までに整合させる必要があります。延期はない方針だと欧州委員会は繰り返し示しています。
その前段として、企業が備えるための「実務コード(任意参加)」も整えられつつあります。特に透明性、著作権、安全・セキュリティの三点が柱です。
日本の指針と整え方
日本では、経済産業省・総務省が「AI事業者ガイドライン」を策定し、開発・提供・利用の各主体が取るべき対応を、理念(なぜ)、指針(何を)、実践(どうやって)の三段で示しています。チェックリストや契約の留意点まで付属資料がまとまっているので、社内の棚卸しやベンダー契約の見直しに直結します。
最初の九十日
社内外で使っているモデル、API、ベンダーを洗い出し、一般目的・高リスク・その他に仮分類します。データの出所、権利、保存先を地図化します。生成物の扱い、開示、著作権、安全性評価の三点を文書で決めます。契約にAI条項を追加し、更新通知や監査協力、データ境界を明確にします。担当と会議体を決め、議事録を残す――ここまで進むと、EUの要求にも国内の指針にも迷いにくくなります。
『ふかぼり』記事はこちらから
出典
EUデジタル庁「GPAIの適用開始」告知/EU AI Act実装タイムライン/ロイターの方針確認報道/日本のAI事業者ガイドライン本編・概要・付属資料。
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