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私の英語学習50年(87)英語力を伸ばす学習方法(2)伊藤和夫の「直読直解」

(↑のつづき)

駿河台予備校の英語講師であった伊藤和夫(1927年~1997年)は、「直読直解」を提唱した。

伊藤が1977(昭和52)年に発表した『英文解釈教室』は、現在でも多くの英語関係者のバイブル的な存在とされている。

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私が伊藤の『英文解釈教室』に出会ったのは50歳近くになってからだったが、伊藤の理論と方法論からは非常に大きな影響を受けている。

その意味で伊藤は私の研究上での恩師のひとりである。

伊藤のいう「直読直解」とは、英語を英語として読むという、まさにそのことであった。

伊藤は、それを「言葉の仕組み」という枠組みのなかで理論・方法論として確立しようとした。

ただそのために理論・方法論としてはかなり複雑なものにならざるを得ず、ときには難解すぎるとの指摘も受けることもあった。


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私がおこなってきたのは、伊藤のいうところの「直読直解」に関して「言葉の仕組み」という枠組みを外し、「心の仕組み」という枠組みにまで拡張したうえで考察をしなおしたことである。

さらには、その考察の領域を英語だけではなく日本語や翻訳のあり方にまで広げて、それらのすべてを含むひとつの理論・方法論として体系化したことである。

それが、私のつくった「心と言葉」(「心と言葉の英文法」「心と言葉の日本語文法」「心と言葉の翻訳」)モデルであり、それをベースとする「心と言葉」メソッドである。

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1997年に伊藤が逝去してからの30年で日本の英語教育はどのぐらい進歩したのか。

私はほとんど何も進歩していないと考える。

それどころか英語教育を知性の育成からすっぱりと切り離し、単なるコミュニケーション教育へと変換させたことで、日本の英語教育はこの30年で大きく劣化したと私は見ている。

いまこそ英語教育者は、伊藤が成し遂げたこと、伊藤が成し遂げられなかったことについて深く思いを寄せ、そして伊藤の衣鉢を継ぐべきときである。

(つづきは↓)

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