成瀬由紀雄の問わずがたり:日本の英語教育はなぜ進歩しないのか(2)日本人による日本人のための英語教育をつくりだす!
(↑のつづき)
(注:本論は2010年6月に執筆した)
日本の英語教育がうまくいっていない第二の原因は、関係者の「必死さ」が足りないことにある。

日本の産業技術が世界のトップクラスにまで登りつめたのは、日本という小資源国は、産業立国でしか世界で生きていくほかに方法がないことを、産業人がよく理解し、全身全霊を傾けて努力したからである。
つまり、みんな、死に物狂いだったのである。
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ところが、英語教育の現場にはそうした「必死さ」がみえない。
一生懸命努力はしているのだが、どこかぬるま湯的である。
結局のところ、日本社会での英語は、できないからといって致命的に困るというものではない。
できれば、それに越したことはない程度の存在でしかなかった。
だから英語教育の関係者も、どこかのほほんとした態度でいられたのである。
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だが、日本の英語教育をとりまく状況は、劇的に変わった。
英語が使いこなせないかぎり、学問も仕事もまともにできない時代になったのだ。
そうした認識を踏まえながら、私たちは日本の英語教育の今後を考えていかなければならない。
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では、具体的にどうすればよいのか。
上に挙げた2つの原因を取り除けばよいのだと思う。
まず、これまで用いてきた欧米直輸入の英語教育理論手法を、徹底的に見直すことだ。
伊藤和夫がいみじくも述べた「英米で通用しているというだけの理由で色々な方法を上から押しつけられたり、西洋かぶれで分かりもせずにお先棒をかつぐ、声だけ大きい人に毒されたりしてきた」という日本の英語教育の歴史を、根底から覆すことである。
欧米発の英語教育の理論と手法を参考にしながらも、それに依存することなく、日本人が、日本人の手で、日本人のための英語教育の理論と手法を開発すること――それがこれからの日本の英語教育の真の発展のためには必要不可欠である。
そして、そのために、全員が「必死」になることである。
この2つができたならば、日本の英語教育は今後大きく発展すると、私は考えている。
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