見出し画像

第6回「週刊ことさきく」:英語発音は何歳になってもマスターできる!

第6回「週刊ことさきく」をユーチューブにアップしました。

今回は「英語発音は何歳になってもマスターできる!」をテーマにお話をしました。

URLは、https://www.youtube.com/watch?v=ld_of3nNMUw です。

以下、内容です。

☆☆☆

【内容】
第6回週刊ことさきく 「英語の発音は何歳になってもマスターできる!」

1:00 高橋
「英語の発音をマスターする」とは、ネイティブにように発音するということか。そして、それができるようになるということから。もしそうなら、そのメソッドを教えてください。

2:00 成瀬
まず人間の発音とはどういうものなのかを知っておく必要がある。 言葉の音とは、物理音そのもののことではない。 人間は「言葉のフィルター」をとおして、物理音を言語音に変えている。 このことを、どの言語もやっている。

4:00
では、各言語はどのぐらいの「音節」に聞き分けているか。 日本の音節は100ちょっとの音にフィルタリングして聞き分けている。 英語の音節は7000-8000,朝鮮語は3000、中国語が800。 英語が圧倒的に多い。

7:00
つまり英語ネイティブのフィルターの性能が日本語ネイティブの数十倍。

8:00
各言語のフィルターは、先天的にあるものではなく、生まれてから3-4年をかけて習得していくもの。これができる能力は人間だけが持っている。

9:30
ゆえに、日本語の世界で育つと日本語のフィルターができる。英語の世界で育つと英語のフィルターができる。バイリンガルはその両方のフィルターを最初から育てた人。

10:30
日本人が英語の物理音をきくと、それはフィルタリングできないので、無理に日本語のフィルターを通して解釈する。これがカタカナ語である。

そしてこのことは、話された物理音だけでなく、書かれた英語であっても、同じである。やはり音として認識してそれをカタカナ語として解釈している。

ここが一番の問題。 すなわち英語のリーティングの学習では、英語発音をカタカナ化して、多くの人はこれを10年も20年もやっている。



14:30 高橋
そうすると、英語の文章にカタカナのルビをふるのはよくない?

15:00 成瀬
あれは致命的にまずいこと。 さらに、英語は音がきわめて不安定であり、大きく変わったり、なくなったりする。 カタカナ化にこうした英語独自の音の不安定さも重なって、英語の発音の習得は私たちの習得は非常に難しい。

☆☆☆

17:00
ここから、日本の英語教育の歪みが生じる。 英語発音が習得できないことがコンプレックスを生み、そこから、数多くの英語コンプレックスビジネスが生まれる。

脅し文句を用いてのさまざまな子供英語ビジネスや留学ビジネスが仕掛けられている。 こういうビジネスは世の中から駆逐したほうがいいと私は思うが、しかし、これが現実。

だから、「英語の発音は何歳からでもマスターできる!」と言い切っておき、それを世の中に広めることが重要だと私は考える。

それでないと、すでにとてもおかしくなってしまっている英語教育が、さらにおかしくなってしまうというのが私の持論。

19:00
じゃあ、あなたは英語ネイティブのような発音ができるのかと問われると、理論的にはできるようにはなるけれども、ネイティブのような発音をマスターする必要性がないので、私はやっていない、と答えている。

実際のところ、英語ネイティブも含めて、私の日本語アクセントのある英語発音は世界中の人に十分に理解できるものである。

それなのに、なぜネイティブ英語の発音を完全マスターする必要があるのか。 グローバル英語をマスターしたい私は、これ以上のことを望んでいないし、それに多大な時間とエネルギーを費やすつもりもない。

19:40 高橋
では、私たち日本語ネイティブが英語の発音をマスターするための具体的な方法は?

私は、やはりネイティブの発音をたくさん聞いて、それを真似するという方法でよいと思う。Repeat after me.を繰り返す。その方法でよいと私は思う。

20:00 成瀬
それは実践として、そのとおり。

私の主張は、そうやってRepeat after me.のトレーニングをおこなう前に、まず理解するべきことがある、というもの。

まずは理屈でちゃんとわかりましょう。そのうえで、正しい訓練をしましょう、というもの。

私たち日本人には日本語フィルターがすでにできている。そのため英語発音はカタカナ語化されており、このカタカナ語化されたことが、本当の英語発音をマスターするうえでは、とてつもなく大きな障害になっている。ではどうするか。

21:00
私は、カタカナ語は仕方がないと割り切るべきだと思う。

私たちはカタカナ英語言語という第二言語をすでに持っていると考えることにする。

それは所与のものとして、そのうえで、新しい本物の英語のフィルターを頭のなかに新たにゼロからつくっていく。

これが英語の発音をマスターするためのルートであると考える。

24:00 高橋
じゃあ、どうやってそれをつくるんですか。それを知りたい。

24:30 成瀬
それは、それをつくるためのメソッドを用いながら、地道に訓練をしていくしかない。

私がいまレッスンで使っているのは「American Accent Training」という英語発音トレーニングブック。 問題は、これは日本人向けではないこと。

いま一番足りないのは、日本人による日本人のための発音・アクセント研究がない。

つまり日本人が日本人として英語発音をマスターするためのメソッドがない、教科書がない。

25:30  高橋
大学受験のとき、テストに発音問題があったが、あれは役に立つのか。発音記号を理解することは意味があるのか。

26:00 成瀬
あれには、意味はない。

私がいいたいのは、英語の音のフィルターを私たち日本人の頭になかに新しくつくっていくための、ひとつの体系だった理論、メソッドがないということ。 しかし、これは、できない話ではない。

きわめてシンプルな音韻システムを持つ日本人にとっては、中国人や韓国人よりも、英語の音をマスターすることはとてもたいへんであることは間違いない。 しかし、不可能ではない。

私たちが日本人であることの特性を自覚し、そのうえで、英語の音をマスターするための体系的な仕組みをつくり、そのもとに指導ができるようになれば、20歳からでも30歳からでも40歳からでも、私たちは、ネイティブに限りなく近い英語発音を身につけることは可能である。

29:00
学習者にとって大事なのは、自分フィルターが英語をとらえきれない理由と、聞き分ける脳の仕組みを理解することが第一歩。

発音や耳を「矯正」するのではなく、新しい英語用フィルターを意図的につくっていく。それは何歳になっても十分に可能である。

30:00
腹立たしいのは、専門家と呼ばれる人たちが、こうした話をまったくしないこと。だから、素人の間違った意見が世の中にはびこってしまう。まっとうことができていない。

31:00 高橋
結局「専門家がつくらないからメソッドはない」ということで、それが結論なんですか。

私の場合には、カタカナ英語にしないうちに、英語の発音とアルファベットが結びついていた。だから私の場合にはカタカナフィルターを通してない。 では、私と、他の人の違いは何か。

32:00 成瀬
聴こえたとおりに発音できないもうひとつの要因としては、自我防衛が挙げられる。

特に男性の自我防衛力は女性に比べて非常に強い。 男子中学生が英語の授業でわざとカタカナ英語を使う理由もそこにある。

守るべき自我が弱い時、自我防衛力は強力に発動される。弱いから、必死で守ろうとする。 それをいかに解消させるかが、メソッドの役割。

35:00 高橋
ああ、なるほど。「メソッド」の意味がようやくわかりました。

36:00
レッスンでは、これまでに説明してきたことを、まずは学習者に知らせることからスタートする。 そのためのメソッドのひとつとして、比喩を使うことができる。

たとえば、男子中学生に、バレエタイツをはいて踊りなさいというと、彼らが躍るかといえば、絶対にそんなことはない。 英語の発音をするというのは、それを同じことだということを示して、理解させる。

37:00 高橋
前回の話につながるが、俳優になれ、ということか。


37:00 成瀬
そのとおり。

あるいは、ゲームに参加する、そこで別人になる、ということ。

こうした動機付けが非常に重要。 しかしそれでも、バレエをするのは気恥ずかしい。

たとえば、Shall We Danceの竹中直人をイメージしてみればよい。 彼は名優なので、ああした、一部から「気持ち悪い」といわれるほどの、卓越した演技をおこなうことができる。

英語の音を身につけるには、私たちも彼を見習う必要がある。

なぜ私が竹中直人を見習うことができるかというと、いままで話してきたことを私が知っているから。そして自我が安定しているから。

40:00 高橋
なるほど、であれば、年齢を重ねてからのほうが、自分の自我が安定したからのほうが、 英語の発音はマスターしやすいといえる。

40:15 成瀬
そのとおり! 

ゆえに英語の発音は、人生経験が長いほど、マスターしやすい。

41:00 高橋
なるほど。だから、40歳、50歳をすぎてからのほうが、英語の発音は身につけられる、ということなんですか。

41:30 成瀬
そのとおり。それが、私のいいたいこと。でも、こうしたことを、誰もいっていない。

41:30 高橋
その誰もいっていない新しいメソッドが、いまここで、できあがった、ということですね、

(次の回は↓)

☆☆☆

☆☆☆

「ことさきく|成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室」では、このほかにも日本と日本人、英語・日本語・翻訳その他に関するコンテンツを数多くアップしてあります。総数は1500本を超えています。

いくつものマガジンを設定していますのでぜひチェックしてみてください。

いいなと思ったら応援しよう!