なくならない差別、環境問題と移民問題【前編】
前回の投稿「広がる干ばつと砂漠化!水の未来は?」で干ばつと砂漠化、水紛争について触れた、その時にアフリカにも触れたので、今回は最近SNSで偽情報も広まったアフリカの移民問題について、その背景をどれだけ理解しているかが問題の鍵であると思い、歴史的事実だけでなく環境問題の視点から説明したいと思う。だが移民問題は根深く、世界的に深刻な問題であり、そこには絶対になくならない差別が「心理的ファクターに起因」している事の説明も最初にしなければ、本当の解決には繋がらない、順番に詳しく説明していこうと思う。
なくならない差別
まず断言する、「差別は絶対になくならない!」本来絶対と言う言葉は「生きるものは死に、形あるものは壊れる」以外には使うべき言葉ではないと思っている、それでも再度断言する「人が人である限り、差別は絶対になくならない!」と。 もちろん、こう断言するからには、感情だけで言っているのではない、明確な根拠を提示できるからこそだ、「それなら示してみろ!」と思われるのは当然の事、難しい内容だが、分かりやすく説明したいと思う。

人間の心理と感情
人は社会で自身の位置を明確に自覚する為に、まず「内集団と外集団」に無意識にわける、そして自分の身近な存在、所属しているグループを内集団とし好意を向け、それ以外の他者は外集団として警戒心や敵意を抱きやすい。この「集団内・集団外」の心理は競争や生存戦略として進化的に形成された側面もあり、文明が発達してもなかなか変わらない。
さらに「情報をインプット・アウトプット」しやすくするのに、
「固定概念」を形成する、この形成により、自身の経験と情報が偏る、これが「偏見」である。偏見に感情が付与されると差別行動へ移行、自分の信念を裏付ける情報だけを集めて偏見が強化される。これは生まれ育った家庭環境から成長する過程の周囲の環境と自分が所属する社会=内集団の影響を大きく受ける。
そして「自己の優位性を保とう」と「自己グループの優越性」や「相手の劣等性を信じ込み」、「防御手段として差別的な態度や行動を正当化」、「個人の合理性が傲慢として表面化」する。
未知や異質な存在に対する不安・恐怖は、偏見や排除を生じさせやすく、社会的不安が強まるとこれが顕著に現れ、これらの感情は合理的でない場合も多く、ストレスとなって攻撃性が増加する。
個人の自覚を超えた「無自覚の偏見」も広く存在し、本人すら差別的態度に気づかないことが多い。 つまり「心理的ファクターに起因する」ストレスや感情が単なる誤解や無知だけでなく、自分に都合がいい情報だけを選択して強固な根拠として自身の行動を正当化、自己防衛手段としての攻撃性が「自覚、無自覚問わず差別」へと繋がる、これは人間の心理的バリアーとして「不安、恐怖、ストレス」から自身と自身の所属する内集団を守ろうとする自然な行為なので、緩和する事は出来ても差別は絶対になくならないと言う明確な根拠である。
ネットに広まる罠・偽情報と陰謀論
またフェイクニュースもこれらの「心理的ファクターに起因する」事が原因である、簡単に言えば「自分にとって都合がいい事実を大げさに主張して提示」、結果「情報の事実を確認する前」に不安から「こう言い切るって事は事実に違いない」という認識へと繋がってフェイクニュースは拡散され、より多くの人間が不安から騙される形になる。
陰謀論の場合は「自分の理想と現実の差が激しい」場合、そのギャップを受け入れられず「自分の現状が理想と違うのは、何かしら原因があるからに違いない」と決めつけ、都合がいい事実だけを並べたり、知識を収集して「誰々が何々しているから自分は不幸だと感じているのか!」と言う「自己優位性を守ろうとする心理」に起因する、つまりネットの情報は「鵜呑みにする前にソースは何処か自分で調べる」これが大事なのだ。 上述した「心理的ファクターに起因する」を理解するだけで、オカルト、スピリチュアル、カルト思想等冷静に判断できるが、心理学に興味を持ったなら調べてみるとより独自の考察に繋がり面白いのでお勧めする。
まとめ
思ったよりも長くなってしまったので、本稿は前編として差別がなくならない理由を人間の心理から説明した、後編で移民問題の深刻さに触れ、アフリカを例として歴史的事実と環境問題の視点から、移民問題には理解と許容が必要であることを説明しようと思う。
「心理的ファクターに起因する」とは、私独自の説明を簡易化する為の言葉でまとめで説明しているのでそちらを参考して欲しい。
参考サイト
偏見研究のその先―差別と向き合う心理学へ(三重大学教育学部准教授:栗田季佳)
https://www.note.kanekoshobo.co.jp/n/n3d30417166bf『偏見や差別はなぜ起こる?』内容紹介(ちとせプレス)
https://chitosepress.com/books/978-4-908736-10-0/差別と差別意識・偏見についての研究動向(論文)
https://blhrri.org/old/info/book_guide/kiyou/ronbun/kiyou_0139-06.pdf偏見や差別はなぜ起こる? ~心理メカニズムの解明と現象の分析~(著:北村英哉・唐沢穣)
https://www.jinken-net.com/book/zenpan/20180701_1331.html北村英哉・唐沢 穣(編)『偏見や差別はなぜ起こる? 心理メカニズムの解明と現象の分析』
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssp/35/1/35_B3501/_article/-char/ja/現代的偏見に関する社会心理学的研究(実証的検討論文)
https://tohoku.repo.nii.ac.jp/record/68699/files/150925-Yamamoto-490-0.pdf社会心理学研究 第35巻第1号(偏見と差別の心理学的メカニズム)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssp/35/1/35_B3501/_pdf
