【映画】届かない速さで (わたしの若草物語 / Little Women )
あの次女が駆ける。
誰の手も、届かない速さで。
足を止めたら、別のものになる。
誰かの隣の女性となる。
その役を着た瞬間、今の自分は消える。
変わることのほうが、怖かった。
愛さなかったのではない。
自分を、選んだ。
家にいれば従えと言われ、
外に出れば慎めと言われる。
息の詰まる時代に、彼女は書いた。
書いて、世に出した。
それを、止めなかった。
譲れば、収まる場所はあった。
それでも、譲らなかった。
人生の主導権は、渡さない。
──その次女を書いた人がいる。
ルイーザ・メイ・オルコット(1832年〜1888年)
結婚すべき時代に、ペンを置かなかった女性。
史上、ペンをパンにした女性たちがいた。
彼女は、そのなかの一人だった。
今はその轍を、私たちが歩いている。
