見出し画像

ぞうきん

 文房具屋に雑巾が売っていた。学校の掃除を思い出した。実際の生活は台所の布巾をよそにすればウェットティッシュと掃除機で事足りているため、雑巾を用いてある場所を拭くのはむしろ「増菌」だという印象がある。いつかは雑巾もなくなる時が来るのではないかと考えていた矢先、興味深い情報が入ってきた。

 ひょんな興味から、「狂言師 野村万作・野村萬斎 ~伝え受け継ぐもの~(NHK、2004年)」というDVDを鑑賞してみた。英国に留学経験を持つ野村萬斎氏が、日本文化を外国の方々へ紹介する際に、雑巾を用いていた姿が印象的だった。

 西欧には「上へ、上へ」の方向性がある。ところが、東洋においては重力をより意識して、「下へ、下へ」の方向性を大切にしている。そういった感覚を紹介する際に、野村萬斎氏は雑巾を用いていた。

 この映像を見た時に、私は「ほお、文化の伝統は根強い、雑巾はしばらくなくならないだろうな」と思った。
 そういえば、よく日本の人は和式便所の伝統を持つことにより、諸外国の人よりも下半身が強靭だという説を耳にすることがある。実際はどうなのだろう。身近に厚切りジェイソンみたいな人がいて教えてくれたらいいな。いや、熱血すぎるか。薄切りジェイソンくらいの方がいてほしい。

いいなと思ったら応援しよう!