起業の理由(原点)
※本文中の年齢や家族構成、勤務状況は、2024年当時のものです。
なぜ起業しようと思ったのか?
現在私は49歳で、再婚して4歳と1歳の子供がいます。
子供たちが大学に通うことを考えると、あと21年間は安定収入が必要です。
子供たちの選択肢を狭めたくありませんし、とてもかわいい子たちなので、幸せになってほしいです。
ただ、21年間仕事をする場合、60歳で定年を迎えた後、さらに10年間仕事することになりますが、体力的に70歳まで働けるイメージはできません。
いまの会社で定年後の再雇用制度はあり、最長5年は働けますが、給料は大幅に下がります。
では、後半の10年分の収入を前半の10年で得る、つまり年収を2倍にできるかというと、サラリーマンとして働いていたら、転職や昇進してもなかなか厳しいです。
で、出した結論は
「起業」
でした。
理由は、
①定年退職がないこと
②自分で値段を決められること
③キャリアプラン(やりたいこと)を実現しやすいこと
です。
①の「定年退職がないこと」は、起業しても60歳以降の体力面は不安が残ります。
ただ、現在の職場は納期を間に合わせるために無理をしており、60歳以降の体力面以前に問題がありました。
具体的には、子供が寝てから仕事を再開しているので深夜残業が増え、睡眠不足、目の痛み、胸の痛みがありました。
いつまでも第一線で働けないので、プロジェクトの火消し役として得たノウハウを教える側にまわる、または仕組みで売るなど、体力をあまり使わない仕事にシフトしていくタイミングでもありました。
②の「自分で値段を決められること」は、エンジニアのコストに納得性がないと感じることが多かったためです。
システムエンジニアやコンサルタントの価格は、「1人月〇〇万円」という形で示されることが多くあります。しかし、同じ単価でも担当する人によって成果物の品質やプロジェクトの貢献度には大きな差があります。
私は、所属する会社の規模や看板ではなく、
・どのような成果物を出せるか
・どのような問題を解決できるか
・プロジェクトをどこまで前進させられるか
に対して評価される働き方をしたいと考えました。
③の「キャリアプラン(やりたいこと)を実現しやすいこと」は、ITコンサルタントとしての活動を続けるだけでなく、コンテンツ提供や企画の仕事も増やしていきたいという思いからです。
時代の変化によって生まれる新しいニーズを捉え、企画を素早く形にする仕事を増やしていきたいと考えています。独立したほうが、企画からセールスまで一気通貫で実行し、スピードを確保しやすいためです。
過去の実績として、リーマンショック時に中古のWebサイトを1カ月で立ち上げ、初年度8,000万円、2年目は2億円の受注を得たことがあります。粗利も約5割で社内MVPを受賞しました。
【企画】
私が毎日行っていたキーワード検索の分析で「中古」というワードが増加していることに気づき、
「リーマンショックで少しでも安い価格を求める傾向が強くなり、
逆に資金繰りのために手放したいという動きも多くなる。」
という仮説を立て、在庫を持たずマッチングするサイトの企画案を立案。
【システム構築】
営業マン所有のExcelの顧客リストと名刺の束から顧客リストをDB化することを提案し、承認を得て、自身でシステム構築して、継続運用。Webサイトはデザイン、コーディング、サーバの手配なども含めて全て自前で実施。
【セールス】
DB化したメールアドレスを使ってセールメールを送信。Webサイトに誘導して問合せを多くもらい、その問合せに対して営業をかけるモデルを構築。営業効率アップ。
独学でWebマーケティング、SEO対策、リスティング広告を勉強しながら実施し、安定受注につなげた。
この経験から学んだのは、システムは作っただけでは価値にならないということです。
誰のどんな課題を解決するのかを考え、仮説を立てる。
必要な仕組みを作り、利用者へ届ける。
実際の反応を見ながら、成果が出るまで改善する。
現在、私がPMOやPLとして大切にしている仕事の進め方も、この経験が原点になっています。
システムの中だけを見るのではなく、業務、利用者、売上、運用まで含めて考える。言われたものを作るだけではなく、プロジェクトが本来達成すべき成果から逆算して動く。
企画からシステム構築、営業まで経験したことが、現在のプロジェクト推進にも生きています。
「起業」のデメリットとしては、
①経済リスク(初期投資、安定性の問題)
②健康リスク(長時間労働、ストレス・プレッシャー)
③人手不足リスク(事務処理や手続きを自分で行う、法規制などの専門知識不足)
が挙げられます。
しかし、一番大きな①の「経済リスク」に関しては、ITコンサルタントという職業柄、パソコンとSNS・AI・ソフトウェアの月額利用料くらいしかかからず、リスクは低いです。
既に持っている、または利用しているものが多く、店舗を構える必要も最初から人を雇う必要もなく自宅で仕事ができ、仕入れも特にありません。
また、以前勤めていた会社のつながりもあり、仕事がもらえない場合でもPLやPMOの案件を紹介してくれるサービスを利用する手段もあるので、経済リスクは低めだと考えています。
健康リスクに関しては、自分で歯止めをかけないと会社員時代以上に働く可能性はありますが、自分のためにも子供のためにも、健康第一にして取り組んでいきたいと思います。
人手不足リスクに関しては、AI活用により、かなり低減されました。
以上の理由から「起業」を選びました。
やりたい仕事をするためでもありますが、「子供のため」という部分が大きいので、起業して忙しくなっても健康を害したり、子供と接する時間が減らないようにしたいと思います。
あとがき
この記事は、起業を決めたときの原点を忘れないために書きました。
私にとって起業は、自由を求めた勢いだけの挑戦ではありません。
子どもたちの選択肢を守ること。
健康を維持しながら、長く働ける仕組みを作ること。
自分の経験や能力を、提供した価値で評価される仕事へ変えていくこと。
そのために、働き方そのものを設計し直す選択でした。
起業後も迷うことはあると思います。そんなときは、「なぜ起業したのか」という原点に立ち戻りたいと思います。
起業という答えに至るまでには、もっと以前から積み重なっていた経験があります。もう一つの原点については、次の記事に書いています。
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