NewsPicks新番組「HEALTH HACKER」に出演しました。
NewsPicksさんの新番組「HEALTH HACKER」に出させていただきました!皆さんご存知の田中渓さんが第一回のゲストということで、収録前はかなり緊張しました。でも田中さんがとにかく優しい方で、スタッフの皆さんのおかげでなんとかやり切れました。お話ししてみて、本当に限界突破されていました。
共演の出原佳代子さんは元ゴールドマンサックスで、今はワールドフィットで健康やウェルビーイングに取り組んでいらっしゃいます、学生時代ラクロス日本一のチームのキャプテンだった超アスリートでもあります。
金融xアスリートのお二人の視点は、自分にはない角度で面白かったです。
経営者のパーソナルドクターとして実際によく聞かれる健康の疑問を、そのまま番組に持ち込みました。動画は尺が限られるので、番組で話した内容をもう少し踏み込んでまとめてみます。
VO2max、VILPA、ノルウェー式HIIT、筋トレガイドライン。忙しいビジネスパーソンにこそ知ってほしい話ばかりです。番組を見ていない方でも、ここだけで読めるようにしました。
自分の自己紹介はこちらです。
VO2maxを測れ(スマートウォッチで見える最重要指標)
番組の最初に話したのがVO2maxです。最大酸素摂取量。心肺が1分間にどれだけ酸素を取り込めるかの数字で、Apple WatchやGarminで測れます。
自分がこの指標にこだわる理由は単純で、死亡リスクとの相関がいちばん強いからです。血圧でも血糖でもコレステロールでもなく、VO2max。
12万人を追った研究では、VO2maxが最低群と最高群で死亡リスクに5倍の差がついていました。
外来でもよく聞かれます。「先生、結局なにを測ればいいんですか」。自分は血圧やコレステロールなどに加えてVO2maxと答えています。スマートウォッチを持っていれば今日から確認できますし、上がれば体感でもわかります。体調も良くなるし、疲れなくなります。
▼ VO2maxとは何か、なぜ血圧より強いのか
12万人の研究データ、年代別の目標値、どうすれば上がるかまで、全部まとめた記事です。スマートウォッチの数字の読み方も書いています。
運動は「まず1日4分」(VILPAとエクササイズ・スナック)
「わかっちゃいるけど、忙しくて運動できない」。番組でもこの話になりました。自分が出したのがVILPAです。Vigorous Intermittent Lifestyle Physical Activity。日常に埋め込まれた高強度の動き。駅の階段を駆け上がる、信号が変わりそうなときに走る、など。
73,485人をウェアラブルで追った研究では、1日たった数分の高強度活動で全死亡リスクが約40%下がっていました。ジムに行かなくても、生活のなかに高強度の1分を混ぜるだけで体は変わります。
これを知ってから、仕事が忙しくて運動できない日は日常でVILPAを混ぜるようにしています。急にダッシュし始めて周りに二度見されるのは、ご愛嬌です。
▼ 「全力1分」と「散歩1時間」が同じだった、という話
7万人の研究をベースに、なぜ強度が効くのか(VO2max、ミトコンドリア、血糖)、「じゃあ散歩は無駄なのか」まで書きました。
VO2maxを上げるなら、ノルウェー式HIIT
VO2maxの話をすると、次に必ず聞かれます。「どうやって上げるんですか」。一番エビデンスが強いのはノルウェー式HIITです。4分全力+3分レストを4セット。心拍の最大値の90%以上まで上げます。
NTNUが1,567人を5年間追ったGEN100研究では、ノルウェー式HIITをやった群はVO2maxが有意に高く維持されていました。50代の心機能が30代相当に戻ったというデータも。
自分がHIITを始めて最初に変わったのは階段でした。駅の階段を走っても息が切れなくなった。外来中の集中力も上がった気がします。これは主観ですけど、自分には大きかったです。
▼ 50代の心臓を30代に戻す「ノルウェー式HIIT」完全版
やり方、心拍の目安、週に何回か、どこまで追い込むか。研究のデータと、自分のトレーニング記録から全部書きました。これだけで始められます。
▼ HIITだけでは頭打ちになる理由 心肺機能の「ポートフォリオ理論」
ノルウェー式だけ回していても、VO2maxはどこかで止まります。ゆっくりの有酸素とHIITの配分、強度の散らし方まで踏み込んだ記事です。
筋トレは「追い込まなくても大丈夫」(ACSM 2026)
番組の後半で筋トレの話になりました。「追い込まなくていい」。17年間ずっと潰れるまでやっていた自分は、最初に聞いたとき「嘘だろ」と思いました。
2026年にACSM(アメリカスポーツ医学会)が17年ぶりに改訂したポジションスタンドでは、初心者向けではありますが、あと2〜3回の余力を残しても筋肥大に差はありません。3万人超のデータを集約した結論です。効くのは週あたりの総ボリュームだけ。
怪我して3ヶ月休むより、8割でコツコツ続けたほうが結局デカくなります。追い込みが要らないとわかってから、トレーニングが楽になりました。
▼ 追い込みも肥大レンジも、要らなかった|米国最新筋トレガイドライン解説 覆された4つの常識と、自分が実際にトレーニングで変えた3つのこと。ジムに行けない日にホテルで回す方法まで。ここはメンバーシップ限定にしています。
まとめ:番組で話した4つ
VO2maxは、死亡リスクとの相関がいちばん強い指標です。スマートウォッチで今日から測れます
運動は「1日4分」でいい。駅の階段を全力で駆け上がるだけで、体は動き始めます(VILPA)
VO2maxを上げるなら、ノルウェー式HIIT。50代から始めても心肺は若返ります
筋トレは追い込まなくていい。週の総ボリュームだけが効きます(ACSM 2026)
新番組の第1回で運動の話をさせてもらえたのはすごくうれしかったです。
自分が普段患者さんに毎日話していることを、Newspicksさんのような拡散力のあるメディアで届けられるのは大変ありがたく思っております。
番組を見て初めて来てくださった方へ。ここでは、論文を読んで自分の体でも試した健康の話を、いろんなテーマで書いています。
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※本記事は一般的な健康・医学情報の提供を目的としたものであり、特定の個人に対する診断・治療・医学的助言を行うものではありません。健康上の懸念がある場合は、必ず医療機関を受診してください。記事の情報に基づく行動の結果については、筆者は責任を負いかねます。
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