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読書感想文 「ライフスタイル起業~ちょっと働き、ほどよく稼いで、ごきげんに生きる。」 高橋勅徳 後編

はい。前回からの続きです。





3. 私の趣味「ギター弾き語り」から「ライフスタイル起業」の可能性を考えてみる思考実験


本書では、ライフスタイル起業のタイプを

1 コミュニティ主導型
創作や趣味の分野で愛好家が集まったところで起業する

2 モノ主導型
モノや場所の魅力で人が集まったところで起業する

3 技術・経験主導型
その人のスキルに惹かれて人が集まったところで起業する

の3つに分類しています。

これはもともと著者が下記の3つに分類していたものを、

表現主導型(音楽や創作など)
活動主導型(趣味やスポーツなど)
立地主導型(海や山のそば等)

より現実的な視点で整理したものです。

この新しい分類法で、私は自分の趣味であるギター弾き語りが、どのタイプに当てはまるのか、そしてどのような可能性を秘めているのかを考えてみました。

以下に記すのは、その思考実験の結果です。


コミュニティ主導型としての可能性


私のギター弾き語りの活動は、まずはコミュニティ主導型であると考えられます。

現在、私はYouTubeに動画をアップし、noteで記事にしていますが、これらの活動はまだオンライン上での繋がりが主です。
リアルなコミュニティに属しているわけではありません。

しかし、noteで交流しているフォロワーやコメントをくれる方々とのやり取りは、すでに小さな(本当に小さな)「コミュニティ」を形成していると言えるでしょう。

本書が提唱するように、「趣味を中心としたコミュニティに事業機会を見出す」ためには、このオンライン上の繋がりをもっと広げ、深める必要があります。

具体的には、noteで共同企画を立ち上げたり、メンバー限定のオンライン交流会を定期的に開催したりといった方法が考えられます。

将来的には、地域のレンタルスペースなどを活用して、リアルな弾き語り会やオフ会を主催することも視野に入れてもいいでしょう。

これは「人前でギター弾き語りしたい」という私の野望?とも合致します。


「ちょっと詳しい人」として価値を提供する技術・経験主導型


私はプロのミュージシャンでもなければ、一流のエンジニアでもありません。
たぶん、弾き語り動画や記事を公開している人の中でも、技術的には良くてまあまあ普通評価、おそらくは下の方でしょう。

しかし、本書が言うように、「プロレベルであることは必ずしも必要ではない」のです。
むしろ、プロを目指すことが足かせになることさえあると筆者は指摘します。
プロとしてのプライドや、完璧な作品を求めるがゆえに、行動に移せない人は多いものです。

私ができるのは、ギターと歌を別々に録音し、DAW(音楽編集ソフト)で編集して、できた音源を動画にまとめる、というものです。

これは、プロから見れば当たり前の基本的な作業かもしれません。
仕上がりも当然アマチュアレベルです。

あるいは「本来弾き語りというものはギターを弾きながら同時に歌うものだ」という批判もあるかも知れません。
私もそう思いますし、いつかそういう弾き語りストになりたいと憧れています。

しかし、私よりももっと始めたばかりの初心者や、もっと上手にならないと世に出せないと思っているギター弾き語り愛好家の方々の中には、バラバラに録音してDAWで音源をミックスするというスキルがとても役に立つ可能性があります。

私は、このスキルに関して「気軽に相談できる、ちょっと詳しい人」という立ち位置が取れるかも知れません。

たとえば、「弾き語り動画を作ってみたいけど、やり方がわからない」「スマホだけでできる簡単な編集方法を教えてほしい」といったニーズは、私のフォロワーの中にもきっと存在します。

そうした「軽いニーズ」に対して、私がオンラインでワークショップを開いたり、個別の相談に乗ったりすることで、小さな収益を上げることが可能になるかも知れません。


4. 今日から始める、私のための行動指針


ギター弾き語りにおける「ライフスタイル起業」はまだ仮定の思考実験レベルの話です。
他の趣味に関しても、「ライフスタイル起業」の種はあるかも知れません。

ライフスタイル起業とは、壮大な計画を立てることから始まるのではなく、日常の小さな変化から始めるもの。

そのために、私は二つの具体的な行動を日々の生活に取り入れていこうと決意しました。


街をよく観察する


一つ目は、「街をよく観察する」こと。

本書は、人が集まっている場所や、その場の中心となっている「モノ」に注目するように促しています。
まだ満たされていない「軽いニーズ」は、実は私たちの目の前に現れているというのです。

これまで、私はただ何気なく通り過ぎていた日常の風景に、これからは意識的に目を向けていこうと思います。

たとえば、近所のカフェがなぜいつも賑わっているのか、駅前の広場で週末に開かれている小さなイベントに、なぜ多くの人が集まるのか。
そうした現象を観察し、人々の関心を引きつけている「モノ」や「場」を分析することで、自分の好きなことと結びつけられるヒントが見つかるかもしれません。

見えないものを調査するのではなく、見えるものを注意深く観察すること。
これが、起業のヒントを見つけるための最もシンプルで効果的な方法です。

自分のスキルに値段をつけてみる


二つ目は、「自分のスキルに値段をつけてみる」こと。

私はこれまで、自身の動画編集やミックスのスキルに価値があるとは考えていませんでした。
なぜなら、それらはプロから見ればごく低レベルな技術で、機材のやすいものばかりで、音楽編集ソフトに至っては無料のもので、特別なものは何もないと感じていたからです。

しかし、本書の「ありふれたスキルに値段をつける」という考え方は、私の視点を大きく変えてくれました。
多くの人が苦手としていること、時間や手間がかかると感じていることこそ、ビジネスの種になり得るのです。

今後は、自分の持つありふれたスキルを、小さなサービスとして提供することを意識的に試してみたいと思います。

自分のスキルに自分で値段をつけることで、これまでは「面倒くさい」と感じていた仕事やお金のやり取りに、新しい価値と楽しさを見出せるのではないかと期待しています。


まとめ 「難しい生き方」を「生きるための選択肢」に変える


ここまで色々書いてきましたが、筆者は、

ライフスタイル起業家という生き方は「実は相当に難しい」

と正直に述べています。

一般的な起業とは違うとはいえ、自分の力でビジネスを立ち上げ、維持していくことには、様々な困難が伴うことも事実です。

しかし、それと同時に、会社が個人の安定した生活を終身にわたって保証してくれない現代において、私たち一人ひとりが不測の事態に備える必要があるとも語っています。
会社に依存するのではなく、自分自身の力で「生きていく力」を身につけることの重要性を、改めて考えさせられました。

この本が私に与えてくれた最も大きな収穫は、「いつ仕事を辞めても、生きていける」という選択肢を持つことの重要性を再認識させてくれたことです。

起業は、ただお金を稼ぐための手段ではありません。
それは、自分の人生を自分でコントロールするためのツールであり、いざという時のセーフティネットとなりうるのです。

会社という「一つのカゴ」にすべての卵を入れるのではなく、自分でいくつものカゴを用意しておくような感覚でしょうか。
小さなビジネスを複数持つことで、たとえ一つがうまくいかなくても、生活が立ち行かなくなるような事態は避けられるはずです。

本書は、起業を特別な才能を持つ一部の人だけのものではなく、私たち誰もが手に入れられる「生きるための選択肢」として提示してくれました。
その鍵は、壮大な事業計画ではなく、自分の身近にある「好き」や「ちょっとした得意」を活かすことにあります。

私はこの本を読み終え、これまで漠然とした不安を抱えていた日々から、未来に向けて小さくても確実な一歩を踏み出そうと決意しました。

自分の好きなことが、ただの趣味で終わるのではなく、自分の人生を豊かにするための強力な武器になるかもしれないと考えると、これからの活動がとても楽しみになってきました。

このレビューを読んで、少しでも「ライフスタイル起業」に興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひ一度本書を手に取ってみることをおすすめします。



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