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読書感想文 「ライフスタイル起業~ちょっと働き、ほどよく稼いで、ごきげんに生きる。」 高橋勅徳 前編

はじめに


私としては珍しいことなんですが、この本はタイトルと目次を見てほぼ即買いした本です。
しかも新刊です。
つまりセールでもなんでもなく、ほぼ定価で衝動買いした本ということ。
これは電子書籍セール民の私としてはかなりの珍事なのです。

そんなことをした理由は1つ。

最近、ただ本を読むだけでなく、なにかそこから行動のヒントを経て実行してみたいという気持ちが沸き上がってるから。

そしてそんな思いと本書タイトル「ライフスタイル起業」がビビビとマッチングしてしまったのです。

では実際どんな本で、そして私は本当に行動したのか。
それを書いていくこととしましょう。



1. 「起業」は面倒くさくて挫折しがち。「ライフスタイル起業」は?



かつて私も、起業というものに憧れを抱いた一人です。
しかし、その度に挫折を繰り返してきました。

私にとって「事業計画」「資金調達」「市場調査」といった言葉が並ぶ普通の起業は、あまりにもハードルが高かったのです。
そのめんどくささに、いつも「今のままでもすぐに困ることはないし、面倒なことはしたくない」という逃げの結論に達し、いつも立ち止まっていました。

「起業」と同様に、「好きなことを仕事にする」という概念にも心惹かれましたが、それは普通の起業以上に、妥協や努力を必要とすることに気づき、やはり頓挫してしまいました。


そんな中、本書が提示する「ライフスタイル起業」という新しい起業スタイルは、私の凝り固まった起業へのイメージを根底から覆してくれそうな予感がしたのです。

それは、多額のお金や時間をかけず、自分の特技やこれまでの人生で培ってきた知識やスキルを活かして事業を立ち上げるという、非常に身近で現実的な考え方でした。


2. 「面倒くさい」を乗り越えるための3つの鍵


従来の起業が「経済的成功」を第一目標とするのに対し、ライフスタイル起業は「自分の幸福度」を最優先に考えます。

この考え方を支えるのが、本書で繰り返し述べられる3つの原則です。


原則1 低投資:なぜお金をかけないことが重要なのか


ライフスタイル起業における低投資とは、可能な限り初期投資を抑え、損益分岐点を下げることで、精神的なプレッシャーを軽減することです。

事業を始めるにあたって、多額の借金や大きなリスクを背負う必要はありません。
趣味の延長線上にあるような、小さなビジネスからスタートすることで、仮に失敗しても大きな痛手にはならないのです。

これは、私たちが「大成功」を夢見るものの、次第にそのリスクに気が付き、最終的に「面倒くさい」という感情に縛られて行動できなくなる事態を防いでくれます。

一般的な起業では、まず資金を確保するために奔走します。
自己資金を貯めたり、金融機関に融資を依頼したり、投資家を探したりと、事業を始める前の段階で多くの時間と労力がかかってしまいます。

しかし、本書はそうしたプロセスを「面倒事」と捉え、最初から避けることを推奨しています。
自分が持っているスキルや知識、そしてごくわずかな初期費用で始められるビジネスを模索することが、ライフスタイル起業の第一歩なのです。


原則2 低成長:手に入るのは「ごきげんな人生」

一度、ほどよく稼げるようになったら、それ以上を望まず、自分の時間を大切にするのが低成長の原則です。
これは、現代の資本主義社会で当たり前とされている「常に成長し続けなければならない」という強迫観念から私たちを解放してくれます。

無理に事業を拡大しようとすれば、必ず新たな面倒事やストレスが生まれます。
たとえば、従業員を雇うことになればマネジメントの責任が生じますし、販路を広げれば顧客対応に追われることになります。

ライフスタイル起業では、自分の趣味や自由な時間を犠牲にしてまで収益を増やすことはしません。
人生の満足度を最大化するために、意図的に成長を抑制するのです。

これは、日々の生活を楽しむことを最優先に据える、新しい働き方の哲学と言えるでしょう。


原則3 低関与:他人に縛られない生き方


低関与は、他者の都合に縛られず、自由に働くことを目指すという原則です。
これは、他人の期待に応えたり、他者の事業に巻き込まれたりすることで、自分のライフスタイルが崩れてしまうことを避ける考え方です。

自分が心から楽しめる活動に集中し、余計なことに時間や労力を費やさない。
これが、人生の満足度を高める上で非常に重要だと、本書は説いています。


"Just want to surf, make boards and party"


この3つの原則は、いわゆる「普通」の起業とは真逆のベクトルを向いています。

たとえば、本書で紹介されている、趣味が講じてサーフショップを営むようになった店主たちのモットー

"Just want to surf, make boards and party"
(ただサーフィンして、ボードを作って、パーティーがしたいだけ)

は、その価値観を端的に表しています。

これを読んだとき、私は「自分の人生の目標も、こんなふうにシンプルに言い換えられるといいな」と思いました。

では私の場合で少し考えてみましょう。

「ただギター弾いて歌って、人に聴いてもらって、気持ちよくなりたいだけ」

「ただ本やマンガを読んで、没頭して楽しんで、たまに人に勧めたいだけ」

「ただライフハックを考えて(見つけて)、自分で試して、人生を良くしたいだけ」


……うーん、まだまだ微妙。

しかし、しっくりこない部分は多々あるものの、この問いは、自分の人生における真のモチベーションは何かを深く考える良いきっかけになりました。

単に「お金を稼ぐ」という目的を超えて、何をすることが自分を最も幸せにするのか。

この問いに真摯に向き合うことこそが、ライフスタイル起業の第一歩なのです。




ということで後編に続きます。



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