from 図書館返却本棚 その38 「いつやるか?今でしょ」林修 後編
はい。ということで前回からの続きです。
第3章:流れの「捉え方」と「乗りこなし方」――耐える時と挑む時
流れは続かない
人生には「いい流れ」と「悪い流れ」があります。
林修氏は、その流れを冷静に捉えることの重要性を説いています。
いい流れはめったにこないが、ずっと続くこともない。
「勝ちっぱなしはありえない」からこそ、「酔わず、驕らず、浮かれず」いること。
そして、悪い流れもずっと続かない。
まずは耐えることが大事で、「焦らず、腐らず、諦めず」いること。
人間、いい流れの時は浮かれるし、悪い流れの時は自暴自棄になりがちです。
それはある程度仕方がない部分もあるでしょう。
しかし、どちらの場合も「眼の前のことに集中して余計なことを考えない」でいると、不思議となんとかなるような気がします。
これは、林修氏の教えを、私なりに「行動」に落とし込んだ結果たどり着いた一つの結論です。
努力しなくても勝てる場所で努力する
さらに、「『勝ち易きに勝つ』道を選べ」という教えも心に残りました。
大した努力をしなくても勝てる場所で努力せよ、というものです。
努力を「苦行」ではなく「効率の良い行為」と捉え直す視点です。
またこの項では、「幸福の秘訣は、自分がやりたいことをするのではなく、自分がやるべきことを好きになることだ」というジェームズ・バリーの言葉も引用されています。
どちらもその通りなのですが、これもまた「言うは易し」じゃないかと思います。
「実際にどうすればいいのか」という具体例や、勝ち易き場所をどう見つけ出すのかという「自己分析の方法」が、もう少し欲しかったところです。

第4章:「悪口」を栄養にするリセットの技術
悪口には2種類ある?
第5章の「自分の判断基準を一度リセット」は、特に現代において重要な教えだと感じます。
林修氏は「こだわりの多さは人間の小ささの証明」だと述べ、自分の仕事に対して自信があると、他人からの意見も冷静に聞けるようになると説きます。
自分に向けられた悪口には二種類ある、という分析も非常に冷静です。
一つは、事実を述べているが、言い方に悪意があるもの。
これはその事実を解決するしかなく、成長のチャンスだと捉える。
もう一つは、事実に基づいていないことを、悪意を持って述べているもの。
これは、相手を冷静に分析するチャンスだと捉える。
この二分類は実にわかりやすいのですが、私の私見としては、現実にはその中間が一番多いのではないかと感じています。
それは、「ほんの少しの事実を10倍以上に増幅して悪意を持って述べている人」です。
最近のマスコミ報道やTVコメンテータの発言、あるいはそれを批判するネットの意見にも、このような「事実の増幅」が多く見られます。
自分は常に正しくありたい、という自己顕示欲やストレスのはけ口として、他人の小さな落ち度を拡大解釈し、悪意を持って攻撃する。
これは、今や社会のいたるところに生息している問題です。
結局のところ、これに対処するには、林修氏の教えに戻るしかないのでしょう。
自分の知見を磨いて自信をつけ、外部からのノイズに感情を揺さぶられず、常に冷静でいられるようにする。
それが、自分を守り、成長につなげる唯一の道だと感じます。
おわりに:「今やる」ことの真の価値
13年越しに読んだ林修先生の『いつやるか?、今でしょ』は、私自身の行動原理である「今やる」ことの哲学を、より具体的に、そして多角的な視点から支えてくれる一冊となりました。
特に、思考の幅を広げる「対比」の視点、そして、悪意のある批判すら成長のチャンスに変える「判断基準のリセット」は、この本を「今」読んだからこそ深く響いた教えです。
一方で、私が感じた「逆算の難しさ」や「勝ち易き場所の見つけ方」の具体例の欠如は、この本を基に、私自身がこれから実践し、試行錯誤していく課題だと受け止めました。
「いつやるか?、今でしょ」という言葉は、未来に期待するのではなく、現状に満足せず、今この瞬間に最善を尽くせ、という力強いメッセージです。
この読書を終えた今、改めてやりたいことは「今やる」方針を貫きたいと決意を新たにしました。
そして、未来の私が後悔しないよう、「今」できる思考のトレーニングと行動を、コツコツと積み重ねていきたいと思います。
