見出し画像

ルーツ旅【京都・山城地域④】神社が作られた経緯が、なにかおかしい

宮司さんが、私たちを社務所に招き入れてくれました。神職の装束に着替えた宮司さんは、さっきの作業着姿とは全然印象が違ってみえます。

私はあらためて挨拶して、この神社を訪れることになった経緯を話しました。曽祖父がのこした家系図先祖がQ村に移住して春日神社を建てたらしいこと、大和の筒井氏のことなど。

宮司さんは話を聞いて、少し困った顔をしました。ずっと昔からこの神社にいたわけではないので、あまり昔のことはわからないというのです。

今から思えば、突然訪ねてきてそんな昔のことを聞かれても、わからないのが当たり前でしょう。せめて、事前に手紙を出しておくべきでした(この頃は本当に何もわからず、行き当たりばったりだったなぁ……)。

それでも、宮司さんから、いくつか参考になりそうな資料をいただきました。神社の由来について書いてある一般向けのパンフレットなどです。

それによると、この神社は、「中古は興福寺に属し、その支配を受け、探題・公文・下司等により神社を護持して来た」とのこと。

もし、神社を護持してきた人の名簿が残っていれば、そこに先祖の名前が載っているかもしれないと、私は淡い期待を抱きました。

▼春日神社がここに出来た経緯とは

さらに別の資料には、春日神社の創設の経緯が書いてありました。

それによると、春日神社は、宝亀3(772)年、奈良の春日大明神の別宮としてこの地に作られたそう。

772年というと、曽祖父の家系図に書いてあったのと同時期だから、やっぱりこの春日神社のことだったのか。

ただ、768年に奈良に春日社(春日大社の旧称)が出来てから、ほんの4年後に別の場所に春日神社を作る理由って、いったい何でしょう。

さらに資料には、こんなことが書かれていました。

・当時、「椿井氏」を大別当職にあて、その属侍として「土佐権頭信女」を政所に、宮付侍353人を擁していた。
毎年11月15日、社前で「能」を奉納されていた

椿井氏が別当になったとか、侍が353人来たとか、約1250年前の奈良時代のことなのに、ずいぶん具体的です。

そもそも奈良時代に「侍」とか「能」とか、いくら歴史オンチの私でもなにかがおかしいと思わざるを得ません。
なんだか時期がズレているというか、伝承がごっちゃになっているような気も……。

それに、書かれている内容が仰々しくて、さっきみた小さな神社には似つかわしくない気もしました。

私としては、うちの先祖が奈良から数人の親戚を連れてきて、小さな神社を作ったというイメージだったのですが、この伝承によると、もっと何か大きな背景がありそうな感じです。

▼なんとか昔のことを推理する

また、神社の年表には、こう書かれていました。

1518年 春日熊野神社焼失
1523年 椿井氏が春日熊野神社を再建

どうやら、奈良時代に建てられた春日神社は、室町時代に火事で燃えてしまい、さっき私が見た社殿はそのあとに建てられたもののようでした。

うーん、どう考えればいいんだろう。

私の勝手な考えですが、神社が奈良時代にできたというのは古すぎる気がするし、「侍」という言葉から考えても、江戸時代っぽい。

もしかしたら本当は、火事が起きたとされる1500年代よりも後に春日神社が創建されたんじゃないか……。

実際、いまの春日神社の建築様式は江戸時代前期のものだそうです。

そう考えると、私の先祖がこの春日神社の創建に関わったという話に、現実味が出てくるのです。

私は色々な事情をもとに、こう推理しました。

先祖は1500年から1600年代に奈良からW村に移住して、江戸時代前期に春日神社を作った(←家系図には奈良時代に移住したと書いてありますが、それはちょっと言いすぎでしょと思っている)。

その後、荘園や神社の管理をしつつ農業を始めて、1743年にはお茶の栽培をしていた。

果たしてこの仮説が正しいのかどうかは、そのうちわかってくるでしょう。

▼はじめての御朱印

話が終わったあと、宮司さんが御朱印を書いて下さいました。

先祖と深いご縁のある神社でいただいた、はじめての御朱印。宮司さんとの出会いのおかげで、幸先のいいスタートになりました。

次は代々、私の先祖が暮らしていた場所のあたりを西条さんに案内していただきます✨

(⑤の話に続く)


<<<次回の話:ルーツ旅【京都・山城地域⑤】美しい茶畑に心が癒されます

  >>>前回の話:ルーツ旅【京都・山城地域③】生まれてはじめての御朱印帳


いいなと思ったら応援しよう!

もののふ椿🌺ルーツ旅であなたもドラマの主人公に✨ サポートありがとうございます! 近々、家系図のよくわからない部分を業者さんに現代語訳してもらおうと考えているので、サポートはその費用にあてさせていただきます。現代語訳はこのnoteで公開しますので、どうぞご期待ください。