見出し画像

今しかできないこと

いつから始まったのか忘れてしまいましたが、毎年6月頃に、三姉妹で両親にプレゼントを贈っています。

長い間、ずっとお金を贈っていました。
両親が60代の頃は、そのお金を使って、趣味の登山の道具を買ったりしていたようです。やがて登山に行けなくなってくると、帽子を買ったり、電子辞書を買ったりしていました。

そのうち「お金じゃないほうがいい」と言われて、レストランで食事をすることになりました。

母の足が弱ってきて遠出ができなくなり、父も外食を好まなくなったので、おいしいものを買ってきて、実家に集まってみんなで食べるというパターンが、ここ数年続いています。

昨日は、近所のお寿司屋さんでお寿司を注文して、家で食べました。
お寿司は今回で三回目です。

これまで両親は一人前を完食していたのですが、今回は食べられませんでした。バレー部で頑張っている高校生の甥っ子が参加していたので、残ったお寿司は、彼が全て引き受けていました。

両親とも、80代の前半までは、旅行先で1日2万歩くらい歩いても、全く問題ありませんでした。しかし、怪我をしてしまったり、暑すぎる夏の間ずっと家にこもっていたりして、筋力がどんどん低下してしまいました。
今では、ほとんど家にいます。

父は、ほんの数年前までは、毎日のようにカラオケとダンスのサークルに出かけ、男性向けの料理教室に通ったりもしていましたが、それを全て止めてしまいました。耳が遠くなって、会話が苦痛になってしまったようです。


先日、老後の生活についての講座を受講した時、健康寿命と寿命のギャップを縮めることが大事だという話を聞きました。この二つだけでなく、健康寿命と「現在と同じ生活ができる期間」の間にも、ギャップがあります。

残された時間は、思っているよりだいぶ短いということを、改めて実感しました。旅行や外食を楽しむことも、電車やバスに一人で乗ることも、今の両親はできなくなっています。

これまで当たり前だった暮らしを続けられる期間は、健康寿命よりさらに短いです。

いくら身体が健康であっても、年齢を重ねるにつれて、長距離の移動や歩行には耐えられなくなっていきます。

若い頃は、少々不摂生が続いても、若さという魔法使いがどうにかしてくれました。けれど、気がつかないうちに、その魔法使いは姿を消しています。

そうなると、自分の食生活と生活習慣が、そのまま自分の身体に反映されることになります。日頃からどんなに運動していても、怪我をしてしまえば、リカバリーには長い時間がかかります。歳をとればとるほど、一度落ちた筋肉は、そう簡単には戻りません。

この先、残りの人生の年数という点でも、若い頃とは全く違います。
毎日をどう過ごすかが、そのままこの先の自分の身体と暮らしに反映されていくのでしょう。

高校生の頃、両親の本棚から本を借りて読んでいた私に、母は「今しか読めない本を読みなさいよ」と何度も言っていました。
その時は、「なんで?」と思っていましたが、20代になったとき、10代でしか読めない本が存在することを痛感しました。

これからは、今の年齢でしかできないこと、数年経ったらできなくなることが増えていくのでしょう。今しかできることを後回しにしないようにしていきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!