【梅園魚品図正】(67) 鮧魚(なまづ)/大なんはぜ

鮧魚
一種 ホシナマヅ ゴマナマツ

大ナンハゼ



鮧魚 ナマツ
『本草綱目』河産無鱗 鮧魚 ナマツ
『文徳實録』及『新撰字鏡』出 鮧魚 チゝブ
『昆氏食経』 鯰 ナマツ
『漢語抄』 魸
鮧魚 一名 鯷魚 鰋魚 鮎魚
以鮎魚訓香魚 非也
香魚の條に委出。
※ 「委」は、くわしく。

一筑前國那賀郡、鮧川の渕に鮧多く、岩穴に住て、常に出ず。天下に異変ある時は、必出ると云。天正十四年、薩摩の軍兵、筑前へ乱妨の時、透間もなく出る。又、元和元年、大坂御陣の時も出る。白鮧、及び、鞍掛鮧とて背の白き鮧も出たり。大さ三四尺に及ぶ。寛永十四年、肥前島原賊徒起りし時も多く出たり。転変不思儀なり。『筑前風土記』見ゆ。
予曰、白鮧は、江湖に産す。常の鮧常のよりすくなし。色白薄紅色。鞍掛鮧、他州に最微なし。
※ 「天正十四年、薩摩の軍兵…」は、豊薩合戦のこと。
※ 「元和元年、大坂御陣…」は、大坂夏の陣のこと。
※ 「寛永十四年、肥前島原…」は、島原の乱のこと。
※ 「透間」は、すきま。
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筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。
また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ
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