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【梅園魚品図正】(68) 華臍魚(あんこう)

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『梅園魚品図正 巻2

■臍魚(■は蕐-人人)

『寧波府志』 海産無鱗 ■臍魚(■は蕐-人人)
 一名 老婆魚  一名  綬魚

『呉都賦』曰
琵琶魚 蓋其腹  有 帯  如  ノ メ ク  ニ 
故 名  ト 其形   シ  拜斗をたまじゃくし   
而  ナル者  如 
又 名 琵琶 ト 形  如 琵琶 

蝦蟆ガマ魚  國俗  鮟鱇と称。
國俗、小なる者を「クツアン」と云。

※ 「■臍魚」は、華臍魚。アンコウのこと。
※ 「 拜斗をたまじゃくし」の漢字は、誤読しているかもしれません。参考:『英華字典(拜斗)』『英和字彙:附音插図(拜斗)』(国立国会図書館デジタルコレクション)


出典:国立国会図書館デジタルコレクション『梅園魚品図正 巻2

鮟鱇は、夏月の堅魚に對して、冬月の味魚にして尤珍賞す。其価、甚貴し。くちの上に両の鬚あり。是を釣竿と云。是を釣竿と云。常に額に冠り、時ありてはへ(■は彳+夂+正)のぶれば、釣糸の垂るゝに似たり。

※ 「鬚」は、あごひげ。

其正、㳺流連静しづかにして、他の魚の走ることをせず。故に、餌を求ることを易からず。飢れば、則、かの釣竿をのべ動して、自小魚の来るを待。小魚、其鬚のうごくを見て、多く餌ありと見て来る。其小魚を捕食ふと云り。

右の釣竿は、必上容にすゝむる習ひなり。東海多しと雖、□ 中、相州、豆州、常州、多し。其、皮・肉・ひれ(■は髟+鼡)・えら・骨・わた・膽、皆  フ 之。性温補無 毒百病に不忌、『寧波府志』に曰るが如し。

※ 「雖」は、いえども。
※ 「□ 中」は、就中なかんずくと思われます。
※ 「相州」は、相模さがみ国。
※ 「豆州」は、伊豆のこと。
※ 「常州」は、常陸ひたち国。

乙未十月八日好子 某氏送之 真寫



筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。

また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ

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