【絵本福寿草】(11)あやめ/もくれんげ/そば/ふやう

あやめ
『金葉』
玉江にや けふのあやめを ひきつらん
みかける宿の つまに見ゆるは
春日大進公實

※ 「金葉」は、平安時代後期の勅撰和歌集『金葉和歌集』。 参考:『金葉集』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「春日大進公實」は、平安時代後期の歌人 藤原公実。
もくれんげ
アララギ
木蘭花 『本綱』
葉はおつる しこくをうかふ 心かな
冬へて春に あふ もくれんげ
未得

花 白 ウス赤 又 ムラサキ
※ 「もくれんげ」は、モクレン(木蘭・木蓮)の別名。参考:『大日本国語辞典 第5巻 修訂(もくれんげ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「アララギ」は、昭和初期の『大日本国語辞典』によると植物のイチイ(一位)またはニンニク(大蒜)の変種を指すようですが、「ヤマアララギ」はコブシ(辛夷)を指すそうです。参考:『大日本国語辞典 巻1(あららぎ)』『大日本国語辞典 第5巻 修訂(やまあららぎ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「しこく」は、地獄。
葉は落つる地獄を浮かぶ心かな 冬経て春に逢う木蓮 でしょうか。
※ 参考:『近代日本文学大系 第24巻 (川柳狂歌集)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「未得」は、江戸時代前期の俳人・狂歌師、石田未得のことと思われます。

そば
蕎麦 『本綱』
『句選』
そばはまた 花でもてなす 山路かな
芭蕉

※ 「句選」は、『芭蕉句選』のこと。参考:『芭蕉句選』(国立国会図書館デジタルコレクション)
ふやう
木芙蓉 『画譜』
『後選夷曲』
穐かせの きつてあたれは ちらふかと
花もふやうに おもはるゝかな
満永

※ 「穐」は、秋。あき。
※ 「満永」は、江戸時代前期の狂歌師 斎藤満永のことと思われます。参考:『稀書複製会刊行稀書解説 第10篇』(国立国会図書館デジタルコレクション)
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【絵本福寿草】文献まとめ
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