カメラ史の奥地に眠る“G1”の謎を追え!
──令和の日本。
デジタルカメラが高度に発達したこの時代に、あえて挑む者がいた。
手にしようとしているのは、
今から17年前に現れた、とある機材。

その名は
「G1」
──そう、世界初のミラーレスカメラである。
果たしてそれはただの古いカメラなのか?
それとも、
時代を超えてなお輝く伝説の名機なのか?
その謎を解くため、我々はAmazonの奥地へ赴いた…!

──しかし
連日連夜Amazonを散策し続けたが、目的の物は全く見つからない。
探せども探せども、そこにはスポンサーと銘打ったG1とは無関係なゴリ押し中国製品ばかり…
いつ見てもセール品になっている謎製品…
明らかに●●なサクラレビュー…
検索する文字を変えても湧いて出てくるK&●…
孜孜不倦に懸命な探索を続けたが、
ついにこの地では出会えることは無かった…
これはもうダメなのか…と
諦めかけたその時
突如として、天にある楽園へと導かれた
そのときだった──
なんとそこで念願のG1を発見…!

そう、
ついに伝説の名機を(全額ポイント支払いで)手に入れることができたのだ…!
実質無料──
その言葉に我々は気持ちが救われた

貯まったポイントでお支払い
そして今回、東奔西走し発掘してきたこの古代のカメラについて、
それほど需要が無いと分かっているが
そんなのお構いなしに
無駄に13000字オーバーの記事に纏めた
「世界最古のミラーレスカメラ」
発掘の物語である。
・
・
・
ん〜…
大嘘(っ・д・)=⊃)゚3゚)'∴:.
と、まあ、川●探検隊風の大袈裟な語りはこの辺で終わりにして、このカメラについての解説、レビューを進めたいと思います(^_^ ;)
Panasonic LUMIX DMC-G1
2008年──
世界で初めて、“ミラーレス一眼”という概念がこの世に誕生します。
その記念すべき初号機が
Panasonic LUMIX DMC-G1
です。

レンズ交換式でありながら、あえて一眼レフの象徴である“ミラー”を取り去るという大胆な設計。
この小さなカメラは、後に業界全体の潮流を大きく変えていく、まさに時代の転換点となる存在でした。
今回は、そんなLUMIX G1の登場がカメラの歴史にどんな意味を持ち、どんな未来を切り開いたのか──
ここではその真価をじっくりと掘り下げていくことにします。
ミラーレス誕生までの歴史
“一眼”という言葉には、長い歴史と伝統が刻まれています。
フィルム時代から続く“一眼レフ”は、ミラーとペンタプリズムによって、レンズを通した光をそのままファインダーに届ける構造。
プロからアマチュアまで、多くの写真家がこの仕組みを信頼し愛用してきた歴史があります。
──ところが2000年代中盤、デジタル化が急速に進み始めた頃、一眼レフ機の大きさ、重さ、そして複雑な操作性が、よりライトな層にとっては“壁”になり始めることになりました。
コンパクトデジカメはどんどん進化していく傍ら、一眼レフとはほとんど交わることのない別世界──
そこに風穴を開けようとしたのが、パナソニックとオリンパスが共同開発した、
“マイクロフォーサーズ”規格と
"ミラーレスカメラ"でした。
こ従来のフォーサーズ規格をベースにしつつ、ミラーを取り除き、より小型軽量化を実現する新しいカメラシステム。
この新規格を初めて採用したカメラこそが、LUMIX G1だったのです。
マイクロフォーサーズ史については、別記事を用意していますので、ぜひそれも参考にしてみてください。
修繕作業
世界最古のカメラともなると、発掘時の状態の悪いものが多く、五体満足な品などはそうそうお目にかかれません。
手に入れた者は、まずはその修繕作業から始めなければならないのです。

このカメラの嫌な特徴で、ボディ全体の
「加水分解」
というものがあります。
本来はプラボディにしっとり感や高級感を持たせるのが目的だったコーティングが、経年と湿気により劣化してベタベタになってしまう現象です。
もはや運命の呪いにも近いこの現象は、所有者の気力を削ぎ落とし、ある者はこれを物置きの奥深くへと封印させてしまい、ある者は他の者へ(マッ●カメラ)と譲り渡す運命となります…
しかしこの運命に抗う者もまた、現れるのです。
ほぼ確実に起こってしまうこのカメラの宿命に立ち向かうため、伝説の武器「無水エタノール」を求め、我々は秘境へと旅に出ます(ドラッグストアへ)。
様々な戦い方の選択肢がある中で、無水エタノールがこの呪い(加水分解後コーティング)の守備力を貫通するには特に効果的な武器なのです。

しかし伝説の武器を持ってしてもこの呪いから解き放つのは難しく、焦燥感に苛まれながらも、日々着々と硬い呪いと戦い続け、少しずつ障壁を削り落としていくことになるのです。
歴史的価値にも関わらず
LUMIX G1というこのカメラ。
歴史的価値があり、伝承すべきものだというのに、詳しく解説されているものはあまりありません。
おそらく、このカメラの発売当時はまだYouTubeなどでカメラ系の解説動画が流行る前だったからかもしれません。どちらかと言うと呪い(加水分解)を話題にした動画の方が多いくらいです。
そして、今では大手カメラ店では取り扱っておらず、己自身の経験と勘と知識を頼りにネットの世界へと繰り出しヤフオクやメルカリなどを探索し、時に騙され、時にぼったくられ、世知辛い世の中を生き抜く交渉術を身に付けながら納得いくお宝を見つけなければなりません。
そして遂に発見したとしても、加水分解という強敵と対峙し、聖剣(無水エタノール)を用いての長期戦の末、ようやく勝ち取れるという始末。
このように、かれこれ17年前に発売されたものなので状態が良くないものも多いのです。
しかし歴史的意味合いのあるこのカメラについて調べ上げてきましたので、ぜひご覧いただきたいと思います。
LUMIX G1とは?

LUMIX G1は見た目こそ一眼レフ風のスタイルですが、その中身はまったく新しい思想で作られました。
このカメラはパナソニックが初めて発売したミラーレス一眼カメラであり、同社の新しいカメラシリーズの第一弾として「G」の名称が付けられました。
その後、以下のような派生モデルが登場し、「G」はLUMIXのマイクロフォーサーズシリーズ全体を示す頭文字として定着していくことになります。
Gシリーズ:本格的な写真撮影を中心
GHシリーズ:動画撮影を意識
GFシリーズ:LVFを省略したモデル
GXシリーズ:ハイスペック
GMシリーズ:小型・軽量化を意識
主なスペック
レンズマウント
マイクロフォーサーズマウント
質量
385g
カメラ有効画素数:1210万画素
総画素数1306万画素
当時売れ筋のAPS-C機やフルサイズ機と同等の高水準レベル
コンデジなどではキヤノンのパワーショットやソニーのサイバーショットがこれを上回る画素数だったが、画質とはまた別問題
撮像素子:4/3型Live MOSセンサー
2006年にパナソニックとオリンパスが共同開発したCMOSベースのイメージセンサー
CMOSの低消費電力とCCDの高画質の利点を兼ね揃えている
他にもノイズ低減やライブビュー機能や動画機能の搭載可能になったりの利点も
SSWF(スーパーソニックウェーブフィルター)搭載で防塵対応
オートフォーカス
コントラスト検出式AF、いわゆるコントラストAF
軍艦部左のダイヤルにAFS、AFC、MFのフォーカスモード切替
顔認識AFや追尾AF、23点マルチAF、1点AF、プリAF、AF+MF
シャッターシステム
フォーカルプレーンシャッターのみ
60〜1/4000、B(バルブ)
連写(H)秒間3コマ、連写(L)秒間2コマ
JPEG保存、RAW保存(.RW2)
ISO感度
ISO値100〜3200
ISOオート、インテリジェントISO
フィルムモード
今のLUMIX機能で言う「フォトスタイル」のようなプリセット。
スタンダード
ダイナミック
スムーズ
ネイチャー
ノスタルジック
バイブラント
の6種類があり、さらにモノクロモード(B&W)で
スタンダードB&W
ダイナミックB&W
スムーズB&W
の3種類があります。
さらに各項目でコントラスト、シャープネス、彩度、ノイズ除去量が±2の範囲で調整可能(B&Wは彩度調整無)。
マルチフィルムブラケットモードを使用すれば、予め登録しておいた2種類もしくは3種類のプリセットを同時に撮影できます。
カメラ外観
トップコート
調べてみた限りではメーカーからの詳細は分かりませんでしたが、このカメラにはおそらく(アクリルウレタン?)トップコートが施されているかと思われます。

コーティングの効果としては、他の一眼レフカメラと同等の存在感や品格を出すためだったり、キズや汚れや紫外線から守ってくれたり、指紋が目立ちにくかったりという事が考えられますが、現在のカメラではこのコーティングはどのカメラにも使用されておりません。なぜならば先程も言及したように、このコーティング特有の特徴で、経年劣化による白化や、ベトつきが発生するからです。
今ではグリップや外装にラバー系素材・革調素材・マグネシウム合金などが使われるようになり、 G1のような「コーティングによる質感演出」は少しクラシックな手法に感じられます。
寸法
(W)124×(H)83.6×(D)45.2
大きさ的には今のカメラで言うならLUMIXのG100やS9、OM SYSTEMのOM-5くらいと同等のサイズかと思われます。
グリップ
このカメラはコンパクトながらレフ機と同等の深いグリップがあって、長時間の撮影も疲れにくい設計になっています。

重量
本体重量は385gと、筐体に対し隙間なく中身がギッチリ詰まってるという感じはなく、樹脂製ボディで実際の見た目よりも軽い印象。
当時の技術でももっとコンパクトに作れたのではないかと思いますが、ミラーレスカメラの出始めということもあり、あまりコンパクトに作りすぎるとチープに見られる恐れがあったのかもしれないですね。
軍艦部(カメラ上部)
軍艦部の操作感としては、初めて使ってみた時でもそれほど難しい作りではなく、直感的に操作できる配置になって居ると感じました。
基本的に右手側にボタンやレバー類が集中していて、電源レバー、モード切替ダイヤル、連写モード等切り替えレバー、フィルムモードボタン、Q.メニューボタン、あとボディ前面側にSSや絞り値などを変えるダイヤルがあります。左側にはAF切替ダイヤルとフラッシュのオープンスイッチ。


電子ビューファインダー
やはりこのカメラで特徴的なのが、電子ビューファインダー、いわゆるEVFの採用です。(パナソニックではLVFと呼称)

(約144万ドット相当 視野率100%)

現行のものと比べると、まあアレです
今ではOLEDやIPS液晶が主流の中、当時の携帯電話やカーナビなどでこのTFT液晶というのがこの当時の主流でした。
光学ファインダー(OVF)ではなく、ライブビューをリアルタイムで映像として映し出す仕組み。しかし当時としては「新しすぎてピンと来ない」、「光学ファインダーと比べると見辛い」などという評価もあり、意見が分かれていました。
コストと量産性に優れている反面、視野角が狭い、輝度が低い(屋外での使用)、発色の不自然さ、カクつきやすい、タッチ操作非対応が多い、解像度の低さなどのデメリットがあげられました。
私も実際に使用してみて、確かに特有のチラつきや、いかにも映像感が強くて解像感に欠けるものの、ファインダー内に設定情報をオーバーレイさせたり、露出やホワイトバランスの反映をリアルタイムで確認できるという利便性は、後のカメラユーザーにとって“当たり前”となる革命的機能の先駆けとなりました。
バリアングルモニター
また、LUMIX G1は世界初のバリアングル式液晶モニターを搭載したレンズ交換式カメラでもあります。

(約46万ドット 視野率100%)

このG1こそ動画機能はついておりませんが、将来を見据えて動画撮影向けのモニターを搭載したのは、いかにも映像技術のパナソニックらしいところだと感じます。
チルド式と比べて一長一短ありますが、この可動式モニターによって、ハイアングル・ローアングルの撮影が一気に楽になり、以後現在に至るまで発売される多くのカメラに搭載されるようになりました。
マイクロフォーサーズマウント

(マウント部周辺のコーティング除去が雑なのは見なかったことに🙈)
さらに、レンズマウントは新規格の“マイクロフォーサーズ”を採用しております。
従来よりフランジバックを約半分ほど短縮し、システム全体の小型軽量化と高画質のバランスを目指した革新的な規格。
G1の開発背景には、パナソニックがテレビ・AV機器の分野で培ってきたデジタル映像技術の強みというものがありました。
だからこそ、ミラーを取っ払い、電子表示で完結するカメラの構造に踏み切れたのだと思われます。
動画機能無し
先程も述べましたが、このLUMIX G1はミラーレスカメラとしては動画撮影機能がありません。
このカメラの当初のコンセプトは
「軽量な一眼カメラで高画質な静止画を楽しむ」
というスチルメインのものでした。
メーカーの印象からも、動画機能を搭載することで「ビデオカメラ的な印象」が強くなってしまう懸念があり、初号機では避けたと考えられます。映像技術のパナソニックにしては珍しくもチャレンジングな試みだったと思います。
ミラーレスは電子ファインダー+ライブビュー前提なので、動画機能を載せやすい設計にも関わらず、動画機能が無いミラーレス機は非常に珍しい。おそらくこのカメラとシグマ SD Quattro(H)というカメラぐらいかもしれません。
実写作例紹介
このカメラについての解説がずっと続いていますので、この辺りで実際にLUMIX G1を使って撮影してきた作例をご覧いただきたいと思います。撮影に使用したレンズは各作例に載せております。
作例のデータに関しては、RAW現像をしているものが多く含まれるので、「撮って出し」を求める方への参考にはなりにくい事を予めご了承頂きたく思います。
































+ MC-14


マイカメラの健康状態
ご紹介が遅くなりましたが、撮影に使用したG1について少しご紹介します。
まずはシャッター回数。
中古品ですので、歴代オーナーがどれほどシャッターを切ってきたのか気になるところです。
私がこのカメラを購入する際には、シャッター回数の情報が記載されておりませんでしたので、何万回もシャッターを使い倒されたものだったらと心配しましたが…

なんと、
シャッター回数2261回…(笑)
どんだけ使ってなかったのかwww
高耐久シャッターじゃないにしても、当時の基準でも5万回は耐えうる設計にはなっていると思いますので、これからもガンガン使えますね。
PWRCNT:電源を入れた回数
SHTCNT:シャッター回数
STBCNT:ストロボ回数
加水分解で外側は多少くたびれた感じはありましたが、中身の腐食などなければほぼ良品レベル。これは当たりです🎯
次にバージョン。
発掘時はVer.1.3でした。
前オーナーは2009年6月以降は使用してなかったのか、忘れていたのか…

最終バージョンはVer.1.5まであります。その更新内容にはオートフォーカス性能改善も含まれておりますので、バージョンアップしなきゃ勿体ないですね。

PCからSDカードに更新データをダウンロードするやり方が簡単なので、サクッと完了させました。



最後に外観。
すでに外観写真はたくさん載せましたので一枚にまとめました。

加水分解したコーティングの除去ムラや文字消えはありますけれど、センサーにカビは無くピカピカですし、ファインダーやモニターはキズ無し、黄変無し、ドット抜け無し、全体的に目立つ大きなキズも無し、ホットシューやネジやジョイント部など金属部品に腐食無し。
17年経った中古品としては、なかなか程度の良いものと出会えたかもしれません\(^o^)/
G1の使用感
上述のような状態のG1を入手後、しばらく撮影してみての使用感についてお話したいと思いますが、
"あくまでも性能は現行機と比べると明らかに劣ると分かっている"
ということをご理解いただきたいと思います。
貶すわけでも卑下する訳でも見下す訳でもありません。今日に至るまで様々な改良が重ねられてきたものを辿っていくと行き着く先の元祖であり、第一号機なのです。
その「全ミラーレス機のベースとなったカメラ」がいったいどのような性能だったのかをお伝えしたい。
そのことを予め申し上げたうえで敢えて言います。
とにかくAFが遅い
遅い…
遅い…
おs…
o…
(エコー)
AF(オートフォーカス)速度
いえ、あらかじめAFが遅いとは事前に調べておりましたし、既にオリンパスPEN Lite E-PL7も持っていますので、アレもまあまあAF遅いのでそれなりに心構えを持って撮影に臨んだのですが、PENよりも更に遅かったですね(笑)
ネットに転がっているG1の作例で野鳥写真など野生動物の数が少なかったですが、そりゃピントが合う前に逃げられてしまいますよねという話。
実際、何枚か野鳥写真を撮れましたが、前後に動いているとAFが追いかけてくれずに苦労しましたので、野生動物の作例が少ない理由が分かった気がします。

M.ZD150-400mmF4.5PRO
ドットサイトEE-1
本来動くものを追いかけ続けてくれるAFCは、前後のピント迷いが激しくファインダー覗いていると酔いそうになりました。
実際、作例として採用できたのは AFCではなくAFSで撮影したもの。AFCのは結局どれもピントが合わず没にしました。
AFはワンテンポどころかツーテンポくらい遅れますが、じっくり構えられる風景やスナップ、静物の撮影では問題にかったと思います。(フォロー)
たぶん。
これで野鳥飛翔撮ろうと言う人は余程の達人か、ドMの変態だけでしょうね。
プリAF
AFレンズを装着している時に、半押しする前からカメラが自動的にピントを合わせ続けてくれる機能です。
これにより撮影しようと構えた際にAFの合焦時間を短縮してくれるのですが、シチュエーションによりますが、あまり効果は感じられませんでした。それどころか常にAFが駆動していますので、バッテリーの消耗が早くなります。
23点マルチAF
今で言うオールターゲットみたいな感じですが、AF追従してくれるわけじゃないですし、予想外のところにピントが合ったりしますので、慣れた人なら1点AFの方が確実かと思います。
AFS + MF
個人的使用感で言えば、野鳥撮影にAFCは被写体が速すぎてコントラストAFが追いつかないために向かないと感じたので、AFS + MFを使用して対応しました。
動き速いものはピントリングを回して調節し、さらに置きピンできるスキルがあれば、このカメラでも野鳥飛翔のシャッターチャンスをものにできるかと思います。ちなみに私は飛翔はほぼ全滅でした😇
連写時AF外れる
G1の連写速度は秒間3コマの(H)と、秒間2コマの(L)という2種類があります。
野鳥撮影での連写を使用時は、ブラックアウト時間が長いのと、連写2枚目からがっつりピント外してたのとで、正直使い物にならなかったです。前述方法で素早くピントを合わせて単写で連続シャッター切るほうが確実かな、と。
あと、無駄打ちするとすぐ書き込み上限でバッファ詰まり起こすので注意が必要です。
ISOとノイズ
やはりド初期のMFTセンサーはノイズが乗りやすいのと、ダイナミックレンジの狭さの問題もあるので、なるべく綺麗に解像させたい人はISOの設定値に相当かをつける必要があります。
状況によってはISO400くらいでもシャドウ部が怪しい時がありましたので、SSに余裕があるならISOオートよりも、ISO値を100〜200の間で固定して撮る方がいいと感じました。
インテリジェントISOという機能がありますが、おそらく初心者向けの機能だろうと思います。
ある程度カメラ経験のある人で画質にもこだわりたい人なら、このカメラのISOオートはあまりオススメしません。AモードなどでISO値固定する方が確実かと思います。
描写力
AFの速度と精度は確かに前評判の通りでしたが、作品として写し出された色の出方の素直さは良かったと思います。描写は滑らかで、同じマイクロフォーサーズでもオリンパスとは描写の方向性というか、個人的には「白」の描写が違うな、と感じました。
彩度が薄いとの前情報もありましたが、確かに彩度は全体的に薄い印象で、コントラストもやや弱いかなと感じました。
ダイナミックレンジの狭さやノイズ耐性の弱さはご愛嬌ですね。これはもうこういうものと思って楽しむものです(笑)
今はノイズ除去機能がありますので、少々の高ISOなら対応可能です。
しかし反射光の影響か、色被りが変な方向に激しくなることがあるので、ライブビューでよく確認して撮らないとRAW現像でも補正するのが難しくなる時がありました。
記録画質
アスペクト比4:3の最大記録画素数はS・M・Lの三種類あり、Lが最大の約1210万画素です。Mは590万画素、Sは310万画素。3:2や16:9のアスペクト比を選択した場合、各サイズの画素数は1〜2割ほど落ちてしまいます。
JPEG画像圧縮率はファインとスタンダードの2種類があり、RAWと同時保存やRAWのみの保存も可能です。
フィルムモード
一つ失敗したのが、フィルムモードでプリセット撮影したデータについて「RAWのみ保存」にしていると、せっかくのプリセット効果が無効になってしまったことです。
中古で入手したため純正現像ソフトをネットでDLしましたが、M3MacBookではG1対応のバージョンが非対応で使用できなかったのです(泣)
フィルムモードのプリセットを保存しておきたい人は必ず「RAW+JPEG」もしくは「JPEG」保存をしてください!
(※もしかしてRAWだけでも何かプリセット効果を出せる方法があるならぜひ教えて下さいw)
マルチフィルムブラケット
また、マルチフィルムブラケットという機能があり、2種類もしくは3種類のあらかじめセットしておいたプリセットを、シャッターを切る毎に切り替えてくれるモードがあります。
しかし、ワンショットで複数種類処理しないので無駄にシャッター回数だけが増える可能性もありますので注意してください。
手ぶれ補正
ボディ内手ぶれ補正は非搭載なので、手ぶれ補正はレンズ頼りとなります。この年代〜2014年頃までのMFT機の宿命で「手ぶれ補正エラー」という持病がありますが、そもそもが手ぶれ補正機構を搭載していないので、その心配も無用です。
しかし、レンズ側の手ぶれ補正の無いフォクトレンダーノクトンで手持ち撮影してみましたが、軽量かつマイクロフォーサーズセンサーのおかげもあるのか、極端にSSを落としても意外とブレませんでした。
ただし、超望遠レンズを使用するときは手ぶれ補正は必須ですね。サンヨンや150-400を装着してスズメを撮影していた時、試しに手ぶれ補正を切ってみたらどれも酷くブレブレになってしまいました。
レンズ無しレリーズ
フォクトレンダーのように”電子接点のないレンズ”を使用するときは、設定の「レンズ無しレリーズ」をONにしておかないと使用できません。MF専用レンズはMFアシストが使用できず、タッチパネル操作非対応なので画面拡大ができないので、ピント合わせの厳しい時があります。
ファインダー(LVF)、モニター
先述しているので内容が重なる部分は省略しますが、撮影データ拡大時の解像度の悪さ、画面輝度不足は撮影に際して非常に困りました。
あと水平器表示が無いのは結構不便なのと、ヒストグラム表示が不正確、グリッド線の種類の少なさは、まあ初号機なので仕方ないのかなと。
G1が業界に与えた影響
このように操作性など様々な課題はあったものの、G1の登場は、その後のカメラ業界に大きなインパクトを与えました。
LUMIX G1が登場した2008年、一眼レフ市場の主役はキヤノン EOS Kiss X2や、ニコン D60、ソニーα350といった機種でした。いずれもAPS-Cセンサーを搭載し、LUMIX G1と同じくどちらかと言うとエントリー層〜中級者層をターゲットにしたモデルです。
しかし、これらのカメラはいずれもボディが大きく、レンズも重く、特に初心者にとっては、まだ一眼レフは「本格的だけどとっつきにくい」と感じている人も少なくなかったと思われます。
ターゲットを明確にしたカラーリング
過去の販売ラインナップを調べてみた限りでは、一眼レフ時代の主流カラーは「黒」と「シルバー」がほとんどの中、この当時カラフルなボディはコンパクトカメラにしか見られない傾向でした。
レフ機の場合は企業タイアップや記念モデルでまれに赤・青が存在したようですが、市販ルートで広く販売された例はほとんどないかと思われます。
そういう時代にLUMIX G1は、レンズ交換式カメラとして初めて赤・青・黒のカラーバリエーションを正式な製品ラインナップとして展開した量産モデルです。
2008年発売時点で、「女性や初心者向け」への明確なマーケティング戦略をしている事が伺え、実際このGシリーズの当時の購入層は、女性ユーザーや20代の層が3割以上も締めていたといわれます。
「レンズ交換式カメラは黒くてゴツい」という固定観念を壊したという点でも、G1は非常に象徴的なカメラと言えるかと思います。
つまり、G1は他社との差別化を図りながら、女性層や初心者層にも一眼の画質をもっとカジュアルに楽しんでもらいたいという、カメラのユーザビリティを根本から見直したカメラだったのです。
G1の販売台数
G1登場当時は月産生産台数が約6000〜8000台だったそうなので、おそらく累計では20万台以上は販売されていると推測します。同年に発売されたCANON EOS Kiss X2やNIKON D90が動画機能付きで約100万台以上売れたのに対して、G1の20万台という数字は大ヒットという台数ではなかったようですが「立ち上げ機」としては成功を収めたかと思います。その結果、現在のルミックスシリーズ全体の人気へとつながっていっています。
蒔いた種が芽吹き始める
G1登場の翌年には動画撮影に対応したGH1が登場。これは、映像制作用カメラとしてのマイクロフォーサーズの可能性を切り拓きました。
やがてオリンパスがPENシリーズでスタイリッシュなミラーレスを展開し、多くの女性ユーザーを開拓。
さらに2010年にはソニーがNEXシリーズを立ち上げ、APS-Cセンサー搭載のコンパクトミラーレスという新しい分野を確立します。
富士フイルムのX-Pro1、そしてキヤノンのEOS M、ニコン1シリーズ──
G1が蒔いた種は、数年のうちに各社のラインナップへと広がっていきました。
今では、プロ向けフルサイズミラーレスが主流になり、一眼レフカメラはほぼ市場から姿を消しつつあります。
この大きな転換点を作ったきっかけが、まさにG1だったのです。

G1登場の意味と価値
時代を切り開く製品は、いつだって“異端”から始まります。
LUMIX G1もまた、当時の常識から見れば“変わり者”のような存在でした。
でもその変わり者が
17年後の今では当たり前の存在
むしろ“標準”になっているというのは、実に興味深い現象です。
G1は、最新のスペックや速度を競うカメラではありません。
しかし、その思想、哲学、構造は、今のすべてのミラーレスカメラに通じています。
小さな革命が、やがて世界を変えていく──
それを実際に証明したカメラが
世界初のミラーレス機 LUMIX G1
なのです。
その誕生は、技術革新の話であると同時に、
“誰もがカメラをもっと身近に楽しめる時代”
の幕開けでもありました。
この小さなボディに詰まった革命の種は、いま私たちが手にしている最新のカメラの中にも、確かに生き続けています。
機能美を追求したカメラではありません
名機と呼べるほどの性能もありません
古いだけのカメラでもありません
時代を先取りした者だけが見える景色がある──
LUMIX G1は、その最初の一歩だったのです。

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