Nikonエントリー機とOM SYTEMハイエンド機の超望遠性能比較! #Nikon #OMSYSTEM
ニコンユーザーになって1ヶ月半が経ちました
早いもので、私がニコンユーザーになってあっという間に1ヶ月以上が過ぎました。新たに手に入れた機材に心躍らせて、この1ヶ月山へ川へとあちこちお出掛けしてガッツリ使用──
──できていません\(^o^)/

特に8月に入ってからは仕事の都合だとか、天候に恵まれなかったりとか、季節柄暑過ぎて撮りたい野鳥が飛んでいなかったりで、撮れ高的には大したものは撮れていません\(^o^)/
それでも一応、前回からいくつか遠征して野鳥を撮ってきましたので、その作例をご覧いただきながら、この機材の感想を述べてみたいと思います。
おさらい
そもそもOM SYSTEM廃課金ユーザーのクセして、なぜNikonにまで課金を始めたのかという経緯なんですが、きっかけは「懸賞」です。
こんな私でもいつかはマウント替え、もしくはマウント増を目論んではいたのですが、そんなことを考えていた所にまさかのX(旧Twitter)の懸賞に当選してNikon Zfcを頂いたことで火が付きました。頂いたZfcを2週間くらいでドナドナして、気付いたらそこにZ50IIとZ180-600mm f5.6-6.3が目の前にありました(笑)
これまでOLYMPUS機を含めるOM SYSTEM機材で、野鳥だけでなく様々なものを撮影してきました。そして、巷に流れる「マイクロフォーサーズ機の弱点」と呼ばれるものについて実際に使用してその検証を行い、作例を持って使いもしないで不利とか言うエアプスペック厨のその意見を覆してきました。
しかし実際、OM機についてはトリミング時の階調や描写の精細さなどに物足りなさを感じることが増えてきて、「あと一歩」描き切れない限界点について、もどかしさを感じています。
ぶっちゃけ、以前からOM機の焦点距離800mmを超える描写力に不満がありましたので、実際に私がNikon機で撮影したらどれほどの描写をしてくれるのかについて興味がありました。
実際Z8やZ9+Z180-600の作例は山程ありますが、私の参考になるZ50IIの作例は少なく、そこがまた私のやる気スイッチを連打。
あまり先人がやってきていないことをやるというのは、私のようなエセYouTuberには好奇心をくすぐられるもんです。
だってOMハイエンド機材 VS Nikonエントリー機材(APS-C)って面白そうじゃないですか!?
それにもし使用感が悪くて不満があったとしてもZ機材はリセールバリュー高いし、すぐ売れると思うし、差損は少ないんじゃないかな〜?
という気持ちで導入しました。
OM vs Nikonいろいろ比較
作例を見ていく前に事前情報としての各スペック比較をご覧ください。かたやフラッグシップで、かたやエントリーモデル。そりゃもちろん価格差に対するスペック差はありますが、「超望遠撮影」における差という点に着目して比較すると…
価格
OM-1II・・・約23万円
M.ZD300mmF4・・・約34万円
M.ZD150-400mmF4.5・・・約80万円
Z50II・・・約13万円
Z180-600mm f/5.6-6.3・・・約24万円
単純に価格だけで比較すると、圧倒的にNikon機が安いです。OM機100万円以上の描写がNikon機37万円でできるなら超魅力的じゃないですか?
有効画素数
OM-1II・・・2037万画素
Z50II・・・2088万画素
画素数的には両者ほぼ同等なので、超望遠撮影に重要なトリミング耐性や解像度はほぼフェア(?)な比較ができそうです。
センサー
OM-1II
マイクロフォーサーズ(M4/3型)
イメージセンサー・・・裏面照射積層型Live Mosセンサー
画像処理エンジン・・・TruePic X
Z50II
APS-C(DXフォーマット)
イメージセンサー・・・(表面照射)CMOSセンサー
画像処理エンジン・・・EXPEED 7
画像処理エンジンについては双方最高のものが使われています。大きな違いは約1.6倍違うセンサーサイズですね。小さくてもフラッグシップOM-1IIの方が優れるのか、はたまたエントリーモデルZ50IIの方なのか…
オートフォーカス
OM-1II
ハイスピードイメージャAF(位相差AF/コントラスAF)
測距点・・・1053点(クロスタイプ位相差AF、コントラストAF)
Z50II
ハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF)
フォーカスエリア・・・231点(オートエリア時)
ハイブリッド形式AFは双方同じですが、測距点がかなり違いますね。実際この差は使っていて結構感じる部分がありました。詳しくは作例紹介の時にもお話しようかと思います。
シャッタースピード
OM-1II
メカシャッター・・・1/8000〜60秒
電子シャッター・・・1/32000〜60秒
Z50II
メカシャッター(電子先幕)・・・1/4000〜30秒
電子シャッター・・・1/4000〜30秒
ここに大きな差が出てきますね。この辺にエントリーモデルの特徴が出ています。しかし、800mmを超える超望遠域で使用するのであれば1/4000まであればとりあえずは十分です。私のようにヤマガラを近距離撮影する場合だと1/6400以上を必要とするので不利になってきます。
他にも項目別にさまざま違いはありますが、撮影に大きく影響してくる部分をザックリと抜き出しての比較をご紹介しました。特にこれらの項目の差を意識した上で、これからご紹介する作例をご覧ください。
作例紹介
OM SYSTEM OM-1 MARK II
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO
全て三脚使用

外付け1.4倍テレコン使用
焦点距離840mm
SS1/2000 f/5.6 ISO1250 -1.3EV
約150万画素
ブッポウソウ

外付け1.4倍テレコン
使用焦点距離840mm
SS1/2500 f/5.6 ISO800 -1.7EV
約430万画素

外付け1.4倍テレコン使用
焦点距離1120mm
SS1/1600 f/6.3 ISO500 -2EV
約310万画素

外付け1.4倍テレコン使用
焦点距離1120mm
SS1/2000 f/6.3 ISO1000 -2EV
約510万画素

外付け1.4倍テレコン使用
焦点距離1120mm
SS1/1600 f/6.3 ISO640 -2EV
約750万画素

外付け1.4倍テレコン使用
焦点距離1120mm
SS1/1600 f/6.3 ISO800 -1.7EV
約350万画素
時期的にブッポウソウだけになってしまいましたが、OM SYSTEM機ではこれ以上無いハイエンドの組み合わせで撮影しました。
撮影設定を載せていますが、撮影スポットがやや暗くてISO値が高くなってしまいシャッタースピードをあまり上げられず、かなりギリギリの数値になっています。
画質を優先してシャッタースピードを下限以下に設定したせいで、実際に被写体ブレが起こってしまいました。この辺は解像感を犠牲にしてSSを上げるか、SSを犠牲にして解像感を求めるか、人によって分かれるところですね。
AF精度:OM優勢
今回のNikonの機材と比べると、OM機材は連写性能とAF精度、速度が優れていると感じました。特に鳥認識AFの性能には明確な違いがあります。
OM-1IIの鳥認識AFは、フォーカスエリアから外れていても、例えば9点AFのエリア外に野鳥が位置していても認識AFがお仕事をして合焦してくれます(ただし若干の精度の差は出てきます)。
Z50IIとOM1IIのフォーカスエリアから外れた時の被写体認識を比べてみました。#Nikon #OMSYTEM@nikon_chan @omsystem_jp pic.twitter.com/kDuKea3rAt
— もみじ卍ゅう (@momiji_man_10) August 13, 2025
素早い野鳥を追いかける時にドットサイトを覗いている間にAFエリアから被写体が外れても、認識AFが追いかけ続けてくれているのは非常に助かります。
さらにOM-1IIはボディ内フォーカスリミッターが搭載されておりますので、こちらも細かく設定しておくと中抜けの心配が減ります。
Nikon Z50II
NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR
続いて、Nikonエントリーモデル機材の作例をご覧ください。
ほぼ三脚撮影です。

SS1/2000 f/6.0 ISO100 0EV
約2066万画素
ミサゴ

SS1/1600 f/6.3 ISO450 0.67EV
約2066万画素
手持ち撮影

SS1/1600 f/6.3 ISO11400 0EV
約1140万画素
サンコウチョウ

SS1/2000 f/6.3 ISO640 -1.33EV
約540万画素
ブッポウソウ

SS1/1600 f/6.3 ISO1800 0EV
約400万画素

SS1/2000 f/6.3 ISO1100 -1.33EV
約1400万画素

SS1/2000 f/6.3 ISO450 -0.67EV
約410万画素
(※ブッポウソウ幼鳥)
撮影設定はOM機材で撮影したときとほぼ同じ条件で撮影しております。
作例を通してOMハイエンド機との比較をしていきますが、結論から言えば、私が目論んでいたことの7割くらいはその通りになりました。
それについて説明します。
色階調:Nikon優勢
まずはAPS-CとMFTのセンサーサイズの差と、14bitRAWの差です。
これはいくらMFTハイエンド機であっても、APS-Cエントリーモデルの階調の方が優れていると感じる場面が多くありました。
Z50IIはNikonのAPS-C(DXフォーマット)機。受光面積はOM SYSTEMのマイクロフォーサーズよりも広く、同じ画素数でも1画素あたりの受光量に余裕があります。
センサーサイズによる違いについては、撮影場所を含め、MFTと同条件で撮影して同じように現像してみると、ノイズ量や彩度やシャドウ部の情報量や白飛び具合など、大きくトリミングした時などに、その差がハッキリと分かりました。
数字上の2bit差は、理論的には色階調が4倍になる計算です。12bitが4096階調、14bitは16384階調。
約500万画素前後くらいまでトリミングした時に、OM-1IIではベタっとした階調になっていた描写が、Z50IIでは滑らかで繊細に描写しており、両者同じ2000万画素台機でも、階調に大きな差を感じました。
500万画素以下にトリミングしたときの描写
そして、この階調の豊かさが生み出す焦点距離900mmでの描写力。
これは個人的な主観が大きな私の感想ではありますが、"今回の作例のような距離感(特に500万画素以下にトリミング)で撮影したZ50II+Z180-600の望遠端900mmの描写力"は、OM超望遠ガチ勢の私が見ても、同条件で撮影したOM-1II+M.ZD300mm+MC14の840mmの描写力と同等、もしくはそれ以上ではないかと感じました。
表現がやや複雑ですが、全ての場面において上ではないです。
これらだけで、私が超望遠描写でこの機材に求めていた7割は叶えてくれました。
じゃあ"残りの3割"は何なのか?
それは、野鳥撮影において
分かっちゃいたけど、使ってみたら"致命的レベルで"よくない所
という部分になってきます。
良いことばかりじゃないということですね。
①連写性能
まずは、連写性能。これは前回のZ50IIの記事でも言及しています。
確実に精度を求めると、メカ(電子先幕)シャッターの秒間5.6コマの高速連続撮影(連写H)一択しかありません。
OM-1IIではメカシャッター秒間10コマ、電子シャッターでは秒間25コマをよく使用しますので、一瞬のシャッターチャンスをものにするためにはこの差はかなり大きいです。
②手ぶれ補正
そして次に、手ぶれ補正がレンズ頼りだということです。
Z180-600の手ぶれ補正は5.5段となっておりますが、私がこれまで使用してきたOM機の5.5段(ex. 1型M.ZD100-400テレ端5.5段補正)の感覚よりも大きくブレると感じました。VRモードがNORMALだとカクつきが酷いのでSPORTSモードに変更すると、補正の効きがやや落ちてしまいます。
今回の作例の殆どは三脚を使用したため手ぶれ補正のデメリットはあまり受けませんでしたが、OM機をずっと使用してきた身からするとこの差に戸惑いました。
手ぶれ補正と連写性能などの詳細については以下の記事をご覧ください。
③AF性能
さらには被写体認識を含むAF精度についてです。被写体認識の特徴的違いは先程のOM機の作例紹介のときにも述べました。OM-1IIと違い、Z50IIの場合はフォーカスエリアから被写体が外れた瞬間に被写体認識しなくなります。
また、測距点の差も影響していると思いますが、中抜け(背景にピントを持っていかれる)したり、食いついたはずのAFが予期せぬ外れ方をしたりもすします。OM-1IIのようにドットサイトを覗きながら撮影していると、全部ピントを外してしまっていたということがよくありました。
Z8のように、Z50IIもファームアップでフォーカスリミッターをつけてほしいですね。マジで。
位相差とコントラストのハイブリッド式のAFだったり、鳥認識機能だったり、OM機と共通する機能はありますが、そこはメーカーによる機能や設計上の思想などの根本が違うんだなと感じました。
まあ、ぶっちゃけAF精度についてはOM機に軍配が上がるということです。
他にも細かい気になる点はいくつかありますが、大きくはこれら3つのことが、この機材で野鳥撮影する大きな足かせになると感じた部分です。
希望の光
とは言えこの1か月、OM SYSTEM機とNikon機を使い分けながら撮影をしてみて分かったのは
Z50II+Z180-600mmは「超望遠での描写力」においてコスパ良く一段上の世界を見せてくれる組み合わせ
ということでした。
ただし、改めて言いますが、私がこの機材を導入したのはOM機で焦点距離800mm以上の描写力に不満があった、ということ。
また、トリミングが必要な超望遠撮影、最終的には画素数の多さや受光センサーの大きさがモノをいうような野鳥撮影ではOM機では不利になりやすいということが理由です。
OM SYTEMが誇るフラッグシップ機OM-1 MARKIIと、唯一にして至高の超望遠単焦点レンズであるM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROとの組み合わせ、さらに、最高級超望遠ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROという唯一の白レンズとの組み合わせでも納得できなかった描写領域を、このNikon Z50IIとNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRというエントリーモデル機が、私に希望の光を見せてくれました。(解決したとは言ってない)
しかし逆を言えば、
それ以外の焦点域はOM機で十分満足できているんですよ。
超望遠域以外がOMより劣っているとか、そういう意味ではないですよ。OM機には他に替えが効かないメリットがあるので、単純に描写力だけでは判断できないという意味です。
ただ、はじめに「使用感が悪ければ手放せばいい」という気持ちでZ機材を導入したと言いましたけど、今のところはすぐに手放すつもりはないですね。

これから
Z50IIとZ180-600mmの組み合わせは、OM機ばかりを使ってきた私にとって「超望遠域の最適解」に近い存在になりました。なので、これまでのOM機とはうまく使用領域の"棲み分け"をして、以前の記事で語った通り、将来的にZ8IIが発売されるまで仲良く付き合っていこうかと思っております。
まあ、気づいたら1本、また1本とレンズが増えているかもしれませんが・・・|・ω・`)
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