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創作大賞2026感想文『¬ PERFECT World(パーフェクトワールド)』(2026/6/7)

【目指せ! レビュアー賞!】

 創作大賞2026に挑戦する作品を、感想文を書くことで応援します!

 オールカテゴリ部門から感想文を書く作品を探していますが、その他の部門でも感想文を書かせてくださる作品を募集しています。



61. ¬ PERFECT World(パーフェクトワールド)

 本日ご紹介するのは、荒廃した完璧でない世界で生きようとするアンドロイドたちと人類の物語です。

 本作は過去の創作大賞の応募作を改稿したものです。第一章の序盤がすごく印象的で憶えていました。

 さて、まずは本作の設定の説明。世界大戦時に核や有毒ガスで汚染され、人類の数も極めて少なくなった世界が舞台です。

 第一章の主人公・ルーシアは、生身の体にチップを埋め込み過酷な環境に耐えられるようにした「パーフェクト」と呼ばれるアンドロイドの女性です。いっぽうで第二章の主人公・ナユリは、過酷な環境に適応するよう変異した「銀の種族」と呼ばれる人類の少女です。

 かように身体的に正反対の事情を持つふたりですが、従来の人類から忌避されがちな身の上である点が共通しています。

 もう少し世界情勢について説明しますと、パーフェクトの研究所の所長だった男が興した「第一帝国」という国家が存在しており、ルーシアはこの国の元首(元所長)から逃げています。

 逃亡の旅の途中で彼女が立ち寄った村で、ルーシアは村長の息子・ケンと出会います。ナユリは全滅した「銀の種族」の村の生き残りで、ケンの義妹です。

 ケンと親しくなったルーシアは村に長期滞在することになりますが、そこにかつてルーシアの想い人を殺し、ナユリの村を全滅させたパーフェクトの影が迫るのです――。

 さて、この物語は「愛の話」だと私は感じました。主要人物たちは誰もが各自の「愛」を理由に行動しています(全てが男女の愛というわけではありませんが)。

 本作のあらすじに「これは、完璧ではない者たちの世界の話。」という一文がありますが、これを物語るかのように殆どの愛はどこか歪なのが秀逸だと私は感じました。ルーシア周りもナユリ周りもけっこうな怖さです。そんな完璧ではない世界あいが交錯するなかで、ルーシアとナユリはそれぞれ(あらすじの言葉を借りるならば)未来と居場所を求めるわけです。

 私がいちばん好きなのは、やはりずっと印象に残っていたルーシアの想い人の過去ですね。りそうは独りよがりでは成立し得ないことを象徴するエピソードだと思います。



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