大学ヒエラルキーと社会人の学び直しの一考察
日本のある地方都市の市長が経歴詐称をしているのではないかと、メディアで少し騒がれています。その件に関して、堀江貴文氏が「Fランクの大学の私大の経歴詐称なんてどうでもいい」と発言し、話題を集めました。堀江さんらしい率直な意見として注目されましたが、経歴詐称自体が良くないことはもちろんですし、その市長の件についてはこれ以上掘り下げることは控えます。

しかし、一部の大学を見下すような言い方が見られることも問題だと思います。そうした考え方が、日本人が大人になってから勉強しないという現状につながっているのではないかと私は感じています。この記事では、日本の教育や大人の学び直しについて私の考えをお伝えします。
大学のヒエラルキー
どの大学を出ているかによって生じるヒエラルキーは、日本だけでなく多くの国で存在します。一般的には、難関大学に入学し卒業するのが難しい大学を出ていれば「すごい」という評価になりますし、相対的に入学が容易な大学は評価が下がる傾向があります。これは当然のことと言えます。
ただ、日本の場合、この評価のあり方が適切かどうかは少し疑問があります。
日本の大学入試と偏差値による評価
日本では高校を卒業して18歳か19歳で大学に入学するのが一般的です。大学入試は偏差値に基づいて進学先が決まる仕組みになっており、高校の3年間でどれだけ高い点数を取れるかで評価されます。近年は入試方法の多様化もありますが、基本的には偏差値での振り分けが大きく変わっていません。
しかしよく考えると、大学受験のために勉強する内容は、もっと長い時間をかければ多くの人が理解できるものです。つまり、大人になってから時間をかけて学べば、もっと多くの人が偏差値で測られる学力を上げられる可能性があるでしょう。
学問と年齢
本来、学問とは過去の研究者の成果を学び、それをもとに現代の課題に対して新しい仮説や解決策を立てるものです。したがって18歳や19歳に限らず、大人になってから学問を深めることはとても意義があります。多感な高校生の時期に勉強に熱心でなかった人が、社会人になってから勉強し、社会の課題を解決するような研究ができるのは非常に価値のあることです。社会人入試や2回目の大学進学などの形で、そうした学び直しを支援する制度もあります。
しかし、日本では一度大学に入学した時のヒエラルキーがずっと評価の対象になり、社会人になってから学び直すことはあまり一般的ではありません。
大学院卒でも学部の出身大学が評価
私の昔の職場で、ある若手社員について「彼は東京大学の大学院を出ているけれど、学部は私立大学だ」と話す人がいました。こうした評価は珍しくありません。大学院を出て社会人になってからも学び続けても、結局は18歳、19歳の時点で入った大学でしか評価されない傾向があります。
これは、大卒一括採用が主流で、定年まで一社で勤め上げるのが当たり前だった日本の社会構造が作り上げた価値観ではないかと思います。
雇用の流動性を高めるための施策としては、新卒一括採用ではなく中途採用がもっと増えていく必要があると思っています。採用において中途採用を増やした企業に優遇措置を与えるというような施策が良いのではないかと個人的には思っています。
偏差値の重要性
では、18歳、19歳での偏差値は本当にそんなに重要なのでしょうか。一つの指標として意味はあるかもしれませんが、その時点での勉強の習熟度は、小さい頃からの勉強習慣や集中できる環境の影響が大きいのが実情です。高校時代にあまり勉強していなくても、大人になってから本気で学ぶのは決して悪いことではありません。私は経済や社会分野に関わることが多いですが、社会経験を積んだうえで大学や大学院で学ぶほうが、より実践的で効果的な研究ができると感じています。
社会人での学び直し
残念ながら日本では、社会人になってから勉強することを評価する企業や人が少ないのが現状です。しかし、それを「悪い」と言うつもりはありません。評価されるかどうかにこだわらず、勉強は自分自身に返ってくるものだからです。私自身も皆様に解説する際、勉強してきた理論的な裏付けがあるからこそ自信を持って話せます。挫折も多いですが、続けてきたことは必ず違いを生みます。
勉強の意味
勉強しても会社に評価されない、大学院を出ても転職できないと悩むかもしれませんが、重要なのは「自分がこれまでの自分を超えていく」ことです。自分を高めること、それが勉強の本質ではないでしょうか。
会社の評価や転職だけを狭い範囲で考えず、自己研鑽を続ければ必ず社会で必要とされる場所が見つかります。
日本のサラリーマンと世代差
日本のサラリーマンは本当に勉強しない人が多いと感じています。世代によって差もあり、私のような就職氷河期世代より上の世代は一社で長く働く考え方が根強く、勉強しない傾向が強いです。
私自身も就職氷河期世代ですが、同世代を見ていて、この20年間あまり勉強してこなかった人が多いと肌で感じています。もちろん全員ではありませんが、そういう印象があります。
挫折も成長の糧に
私も偉そうに言いながら完璧ではなく、勉強しても能力不足を痛感し、評価されなかったことも多いです。しかし人に評価されることばかり考えず、自分を極めていくことが大切です。今の自分から一歩ずつレベルアップすることこそ重要であり、努力するタイミングは人それぞれです。堀江さんに「Fランク」と言われた大学にいても遅くはありません。そこからコツコツ取り組むことが大事であり、そういう人が増えることを期待しています。
この記事では堀江さんの「Fランク発言」をきっかけに、日本の大学ヒエラルキーや社会人の学び直しの重要性について考えました。年齢や過去の経歴に縛られず、自分自身を高める努力を続けることが大切です。こうした考え方のきっかけになるYouTube、そしてnoteにしていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ご参考
堀江氏はお小遣い制を経済的DVであるとし、それが少子化の原因にまで繋がっていると指摘しています。
サイトマップ(目的別)はこちら
