哲学対話書簡 「かわいいってなんでしょう③」
うまく言葉にならなくてもいい。
考えがまとまらなくてもいい。
思いつくままにゆるりと、けいこさんと始めた哲学対話書簡です。
気になるテーマがあれば一緒に考えてみませんか。「#哲学対話書簡」で投稿お願いします。
魚屋さんの前を通った時、かわいいと思ってしまった。
魚屋さんのおばちゃんが、にこにこしながらお客さんと話している。
指差しているのがどの魚なのかはわからない。ほら、また言っている。
「こっこ、いっぱい入ってるよー」
かわいい。
北海道弁が、かわいい。
こっことは、子どもとか卵のことだ。
猫のこっこだったら、こねこ。
鮭のこっこは、いくらや筋子。鮭の卵のことだ。
魚屋のおばちゃんは、魚に卵がたくさん入ってるよって言っていたのだ。
何も買わずに店を通り過ぎた。
通り過ぎてもしばらく北海道弁のことを考えていた。やっぱりかわいいなあと思う。
棒のことは「ぼっこ」って言う。
取り替えることは「ばくりっこ」、座ることを「おっちゃんこ」って言う。
おっちゃんこは、けっこうかわいさのレベルが高いな。
好きな北海道弁は「なんも」だな。
ありがとうって言った時に、どういたしましてじゃなくて「なんも、なんも」と言われたら相当嬉しい。
別にいいんだよ、大丈夫だよみたいな意味だ。
ケガ関係でいくと、青タンは北海道だけじゃなくけっこう広い地域で使われているらしい。
鼻血のときに鼻に詰めるものは「つっぺ」って言う。瓶に栓をすることを、つっぺしといてって言われても通じるな。
「じゃあね」じゃなくて、「したっけねー」っ多用していた時もあったな。気に入っていたんだ。
ああ、理由なくかわいいと思ってしまう。響きやニュアンスのせいなのだろうか。
そうそう、ピッタリのことは「ちょっきし」だ。
今度、小銭をたくさん持ってあの魚屋さんに行こう。
会計の時に「ちょっきし、あります」って言うつもり。
