混沌戦記ー斯くして少年は世界を救う英雄とならんー 第12話「守護者の結集」
前回のエピソード:決着と覚醒
S1.国道バイパス道路・交差点
交差点の南の横断歩道。
英汰、三好、獅子隊の隊員達が、各種銃を構えて、警戒中。
行軍中の帝国軍の兵士達が、遠距離で、一歩も動かず、沈黙を貫いている。
清原「向こうから、誰か来ます! 」
機関銃を構える。北側の道路から、大人数で、何者かが歩行して来る。
三好「待て! 」
顔を清原の方向を向いて制す。
英汰「バンさん! 」
大声で叫ぶ。
播磨「第7臨時基地所属、第三荒鷲隊播磨清史郎二曹です。すいません! 」
両手を大きく振り叫ぶ。後ろには、荒鷲隊の隊員達。
三好「仙仁! 」
叫ぶ。
英汰「了解! 」
英汰の顔のアップ。
英汰、三好が前に出て、播磨達を迎えに行く。
播磨「英汰! 」
迎えに来た英汰に向かって叫ぶ。
英汰「バンさん! 無事で良かった! 」
笑顔で言う。
播磨「お前、獅子隊で、色々と何やっとんじゃ! ビルの屋上で心配しとったんだぞ! 」
デフォルメ調で突っ込む。
英汰「イヤ、でも、自分がやらなきゃって言う判断だったんすよ! バンさん、許してください! 」
デフォルメ調で反論。
三好「おい・・・」
額に汗して、二人の様子を見る。
播磨「すいませんでした!」
落ち着いて、三好に敬礼。
三好「お疲れ様! 播磨二曹! 」
敬礼する。
播磨「三好一曹! 撤退する隊員と獅子隊に合流する隊員を連れてきました」
播磨と後ろの隊員達。
三好「撤退する隊員は急げ! もう直ぐ、基地に出発する車輌が出発する! 」
後ろの獅子隊の陣地を見る。
播磨「と言う事は」
額に汗。
三好「最後の自衛官の撤退。残った者が最期まで、此処で戦う」
遠距離の帝国の行軍を見る。
英汰も、帝国の行軍を見る。
N 「例え、スタイケル公爵が居なくても、進軍を進めるつもりだな」
英汰の横顔のアップ。
播磨「英汰! 行くぞ! 」
英汰「了解しました! 」
急いで、播磨達の所に行く。
S2.道路・行軍
道路。帝国軍が、長い隊列で行軍。
行軍の先頭。前に弓兵と連弩兵、真ん中に数名の馬上騎士、後部に重装騎兵達に率いられている多量の兵士達が待機。
騎士6「!? 」
行軍の脇から、フィールド・アーマーを着た馬上騎士(騎士7に略)が、急いでやって来る。
騎士7が、真ん中の馬上騎士の場所に到着。
騎士7「ツヴァイテ侯爵の伝令! 行軍を再開しろ! 」
騎士7の兜のアップ。
騎士6「御意! 」
返答。中心にいる騎士6と後方の無数の兵士のアップ。
S3.国道バイパス道路・交差点
交差点の南の横断歩道。
最後の撤退する隊員達を乗せた車輛群が出発。
それを見送る、英汰、三好、播磨。
三好「行ったな」
車輌群の後ろ姿を見る。
英汰「後は、帝国軍がいつ動くか! 」
上を見ながら言う。
筧田「帝国の行軍を再開しました! 」
双眼鏡を持ちながら叫ぶ。
播磨「何! 早いんだよ! 」
急いで、英汰達が陣地に戻る。
清原達が、各種銃を構えている。
三好「遅れてスマン! 」
小銃を構える。
清原「大丈夫です! 」
機関銃を構えながら言う。
歩行しながら、帝国の行軍が、徐々に、自衛隊の交差点の南の横断歩道の陣地に接近する。
三好「さあ、最期の修羅場だ! 」
小銃を構えた三好のアップ。
英汰「後ろから、何か来ます! 」
エンジン音に気付く。後方から、指揮車が走行。バリケード前に、急停車する。
指揮車から、9mm機関拳銃(拳銃に略)を携帯した長船が下車する。
播磨「長船一尉! 」
長船に駆け寄る。
長船「俺も戦う! 第一荒鷲隊の命懸けの報告で此処に来た! 」
三好、英汰達も来る。
三好「ですが、臨時基地と各隊の指揮は!? 」
額に汗して叫ぶ。
長船「俺の居なくなった場合の作戦指示は、第7臨時基地に置いて来てある! 戦う意思のある自衛官達が動いてくれる! 」
拳銃を携帯する長船のアップ。
英汰「一尉! 東京に、この事をどう伝えるんですか!? 」
長船の方向を振り向いて言う。
長船「心配無用だ! 万が一に備えて、麒麟隊が先回りして、帝国の行軍が到達すると連絡しに出発した! 」
笑顔で返答。
播磨「抜かりない! 」
上を向いて言う。
長船「さあ、此処にいる自衛官で、最後まで、戦い抜くぞ! 一人でも、多く人達を救う為に! 」
叫ぶ。そして、英汰、三好、播磨達のアップ。
英汰「了解! 最後まで、戦い抜きましょう! 」
小銃を携帯して言う。
三好「仙仁! 俺も付き合うぞ! 」
ニヤリと笑う。
播磨「三好一曹! お供します! 」
頷く。
三好「播磨! 此方こそ! 」
ニッコリ笑う。
長船「皆、覚悟は決めたな」
三人の様子を見ながら言う。
播磨「長船一尉! 作戦指示を! 」
表情が変わり、鋭くなる。
長船「よし! 此処にある有りっ丈の誘導弾と防御盾・・・」
英汰「何か来ます! 」
小銃を携帯した状態で叫ぶ。
播磨「エッ! 何!? 」
驚く。
バイクの車輪のアップ。東の交差点から、バイクに乗った6人の偵察隊員が登場する。
5台のバイクが、左右の上り下りの車線に分かれて、猛烈なスピードで走行し、小銃の有効射程距離ギリギリで停車後、隊員達が、直ぐに、バイクを下車し、偵察隊員達が、バイクを盾にして、小銃を撃つ(左の車線間隔のあるバイク二台、右の車線バイク三台)。
もう1台の偵察隊員のバイクが、英汰達の所で、停車する。
三好「アレは? 」
額に汗。
結城「首都防衛隊偵察部隊隊長の結城です! ロバスト帝国の行軍を阻止して下さり、本当に有難うございます! 」
結城、英汰達に敬礼。偵察隊員の装備で、端正な顔立ちの結城。
長船「A県第七臨時基地兼今回の作戦の司令官の長船一尉です! 此方こそ、東京から、有難うございます! 」
結城に敬礼。
結城「首都の陸自も、この件は揉めましてね。そうしたら、貴方達が、帝国軍の行軍を阻止して、我々首都防衛隊も決断しました」
英汰達を見ながら話す。
長船「そうだったんですか」
頭を下げる。
結城「我々も、何とか抜け道を作って、此処まで来ました。他の陸自も、もう直ぐ、此処に到着しますよ」
笑顔で言う。
英汰「と言う事は! 」
大声で驚く。
播磨「援軍が来るって事だ! 」
笑顔で言う。
三好「坊主! 俺達のやってた事は、無駄じゃなかったんだ! 」
英汰の肩を叩く。
結城「それでは、私は、偵察部隊の先遣隊と合流します! 」
敬礼後、バイクに乗る。
三好「播磨! 仙仁! さあ、どうする? 」
二人を見る。
英汰「三好一曹! もう一度戦いましょう! 」
キリッと、真剣な表情に戻る。
播磨「最後まで、作戦を遂行します! 」
頷いて言う。
長船「私は、指揮車に戻って、獅子隊、猛虎隊、麒麟隊の指揮を再開する! 皆、宜しく頼む! 」
英汰達に敬礼。
偵察部隊と帝国軍の戦闘。結城も、左の車線の中心部で、バイクを盾にして、小銃を撃つ。
結城「!? 」
後方から、誰かの気配に気付く。
英汰、三好、播磨、獅子隊の隊員達が到着。
三好「第7、8臨時基地の自衛官戦闘を再開します」
小銃を構える。
結城「ご協力感謝します! 」
一礼後、小銃を再び撃つ。
英汰「修羅場は、続くか」
先の帝国の行軍を見る。多量の兵士達が走りながら迫って来る。
英汰「上等だぜ! 」
素早く、膝撃ちの姿勢になり、小銃を撃つ。
N 「こうして、第7臨時基地を中心に展開したロバスト帝国の行軍阻止作戦は、陸上自衛隊連合軍対帝国の戦闘に発展した」
小銃を撃つ英汰、獅子隊、偵察部隊の隊員達の図。
S4.行軍
行軍の後方。多くの馬上騎士が、二頭立てのコーチ馬車を護衛している。上空には、魔法術士が飛行している。
飛行中の魔法術士の一人が、顔を前に向いて、大きく目を開いている。
S5.馬車内部
内部。奇麗な内装の内部。リスティヒが一人座っている。
リスティヒ「成程」
術士から、先程の魔法兵士とスタイケルの戦闘の情報が、ストレートに頭に伝達される。
リスティヒ「相手は違ったが、やはり、倒されたかスタイケル」
ふっと笑う。
声 「リスティヒ様。アサシンが、ツヴァイテ侯爵とスタイケルの影武者の暗殺に成功しました」
上空の魔法術士から、魔法の言葉で、頭にストレートに伝達。
リスティヒ「よし、分かった。是より、私が、この行軍の指揮を執ると全軍に伝達しろ」
馬車の窓から、外の光景を見ながら言う。
リスティヒ「それと、本拠地の魔法術士に、海上と航空自衛隊のバリアを解除、そして、日本の帝国軍と行軍は、撤退と伝達しろ」
声 「御意」
上空の術士の顔のアップ。
リスティヒ「全て、私の思惑通り」
妖しげな笑み。
リスティヒ「スタイケルの日本侵攻事態無謀な計画だった。そこで、逆に日本侵攻中に、スタイケルを亡き者にする策は成功した」
回想・英汰に倒されるスタイケル。
リスティヒ「あの御方への、良い土産が出来た」
冷やかな微笑。
S6.公民館・建物(正面)と駐車場
公民館。建物の脇には、大きな駐車場が存在。
N 「こうして、軍師リスティヒの暗躍によってロバスト帝国は、日本から撤退した」
公民館の前に、鉄帽は外した英汰が登場。
坂の方向へ行く英汰。
S7.公民館・内部(1階)
内部。
N 「日本対ロバスト帝国の戦争は、ハンデを背負いながら、防御中心に展開した日本の勝利と言う結果であった」
キッズルームで、三好、筧田、清原と負傷した自衛官が衛生員に処置されている。
S8.公民館・事務室
事務室(指令室)。
N 「海上、航空自衛隊も、バリアが解除され活動可能になり、シェルターに避難していた市民も、避難解除に向け待機中となった」
長船と播磨が、綾音と布川に再会。
S9.公民館・建物(正面)と駐車場
公民館。
公民館から、坂の下の町が一望して見える光景を見る。
英汰の横顔のアップ。
N 「双方多くの戦死者を出した戦争は、こうして、終結した・・・」
両手を合わせて合掌する英汰。
S10.納與駐屯地(正面)
『陸上自衛隊納與駐屯地』と書かれた看板。検閲所では、自衛官が警備。
N 「そして」
S11.納與駐屯地(内部)
内部。道路に各種車輌が停車。倉庫や3、4建ての建物が存在。
声 「急げ! 」
青空のアップ。
英汰「ロバスト帝国の侵攻から、まだ経ってないのに、次はデソラタ王国すっか!? 」
播磨と一緒に、急いで走る。
播磨「暫定的に部隊編成して、また、英汰お前と一緒なのが不思議だよ! 」
走りながら言う。播磨の携帯している狙撃銃が、G28に変更している。
英汰「でも、バンさん! あの戦闘で、生き残った事自体有難い事じゃないですか! 」
走りながら、反論する。
播磨「そうだな、英汰! これからも、宜しく! 」
笑顔で言う。
英汰「そうすっね! 」
満面の笑顔。
73式大型トラックに乗る英汰と播磨。
声1「君の駐屯地所属の仙仁英汰だが、自衛隊、我が日本国の切り札になるかもしれん。渡駐屯地指令、ちゃんと目を懸ける様に」
電話と思われ声。
トラックに乗って待機する英汰と播磨。
声2「角田陸上幕僚長、分かりました。仙仁英汰陸士長を我が国の切り札になる様に、我が駐屯地努力していきます」
英汰の顔のアップ。
ヘリコプターのローターのアップ。
UH‐2が、上空へ飛行。
N 「仙仁英汰。彼が、この世界の多次元戦国時代で、重要な役割を果たすのを、まだ、誰も知る由もなかった」
NOTE駐屯地を出発する73式大型トラックとUH‐2。
(第1シリーズ完)
