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雨|風まかせ文芸部

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よろしくお願いします。

お題:雨がテーマ
締切:6月1日(月)23:59

「春雨じゃ、濡れて参ろう」と最初に言ったのは月形半平太なのだそうだ。
だが、戯曲の中の登場人物のセリフであり、実際にその人がいたわけではない。
「月形半平太」の名は、安易と言えば安易なのだが、福岡藩士・月形洗蔵と土佐藩士・武市半平太(瑞山)の姓と名をとってつくったとされている。
また、人物像的なモデルは土佐藩士・武市瑞山とされているが、愛妻家で知られる瑞山には似つかわしくない気がしている。

舞台は幕末の京都であり、主人公の月形半平太が芸妓に差し掛けられた傘を「一緒に濡れるのもまた良かろう」と洒落た掛け言葉としてのセリフである。
初演された大正時代には、流行語大賞を受賞したようなものであり、戯作者の行友李風(ゆきともりふう)はさぞ鼻が高かっただろうと想像される。

本来であれば、解説するのも口はばったいが、「床を同じくする」を「一緒に濡れる」と表現するのはままあること。
だがモデルが瑞山だとすると、妻の富子に申し訳が立たないと、そんなところへは行かない気がするのだが。
それともあの時代は、妻がいようが、愛妻家であろうが、浮気は当たり前の世の中だったのだろうか?
相手が芸妓では浮気にも当たらなかったのかもしれないが。

ともあれ、そういうことでもない限り雨に濡れるのは嫌なものだ。
私は傘を持つのが嫌いで、出かける時はよほどでないと傘を持って出ない。
だからひたすら雨が降らないことを祈る。
おかげであまりひどく雨に降られた経験は少ないのだと思う。
自分で傘はささないが、同行している方に差し掛けられることはままあることなのはご愛嬌だと思いたい。

余談になるが、雨は降りはじめが一番不純物を含んでいるのだとか。
降りはじめ、すぐに傘をさされる方は少ないかもしれないが、一番身体によくない状態の雨を浴びていることになるそうだ。
身体の中で一番天に近い、頭髪を気にされている方は注意されたし。

宵宮翠  /  雨

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