【ベートーヴェンの交響曲1】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事ではベートーヴェンの交響曲の第1番から第5番までのトランスクリプションを紹介します。第6番から第9番までは次の記事を参照してください。
ベートーヴェンの交響曲を普及させるために作ったピアノスコア*(ピアノトランスクリプション)。リストはこれらピアノスコアに楽器編成を注釈として書きこんでいるが、それは弾き手にベートーヴェンのオリジナルをよりよく学ばせる目的と、ピアノの音色をどのように工夫するかのアイデアを与える目的のため。全9曲ともに弟子のハンス・フォン・ビューローへ献呈されている。これらピアノスコアの過去の出版譜は誤記が多かったが、それら誤記を可能な限り訂正した新リスト全集版をハワードは高く評価している。
*一般的にピアノスコア(英:Piano score、仏:Partition de piano、独:Klavierpartitur)とピアノトランスクリプションという言葉はほぼ同義ですが、リストがピアノスコアという言葉を使うときは、「オーケストラの音色をより深く考慮に入れてもらうこと、ピアノという限られた音色の中で別のソノリティやニュアンスを創造すること、という奏者への指示を意図している」とリストは言っています。
交響曲 第1番 (ベートーヴェン) S.464/1
ベートーヴェンの「交響曲 第1番 Op.21」のトランスクリプション。1863年作。
演奏はアール・ワイルド。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
交響曲 第2番 (ベートーヴェン) S.464/2
ベートーヴェンの「交響曲 第2番 Op.36」のトランスクリプション。1863年作。この曲はベートーヴェン自身もピアノ三重奏のトランスクリプションを残している。リストがそのベートーヴェンのトランスクリプションを知っていたかどうかはわからないが、ベートーヴェンのピアノ三重奏稿のピアノパートとリストの編曲に共通点が見られる。
演奏はコンスタンティン・シチェルバコフ。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
交響曲 第3番 "英雄" (ベートーヴェン) S.464/3
ベートーヴェンの「交響曲 第3番 英雄(エロイカ) Op.55」のトランスクリプション。全楽章は1865年に出版されたが、第2楽章の葬送行進曲のみ先んじて単独で編曲され以前に出版されていた。
奏者シプリアン・カツァリスは音を補強して演奏している。
第1楽章
第2楽章 葬送行進曲 〔第2稿〕
第3楽章
第4楽章
交響曲 第4番 (ベートーヴェン) S.464/4
ベートーヴェンの「交響曲 第4番 Op.60」のトランスクリプション。
演奏はアラン・プラネス。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
交響曲 第5番 〔第2稿〕 (ベートーヴェン) S.464/5
ベートーヴェンの「交響曲 第5番 Op.67」のトランスクリプション。通称、運命交響曲と呼ばれている曲。リストはこの曲を1835年から1837年にかけて編曲しているが、その最初の編曲(第1稿)は友人であった画家ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングルへ献呈されている。この第2稿は再版の際に大幅に改訂したもの。1863年に改訂し、1865年に出版された。トランペットや打楽器が「本質的なハーモニーのため」ではなく「音響の補強のため」に使用されている部分はリストは除外して編曲している。
演奏はジョセフ・ヴィラ。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
【初期稿】
英雄交響曲の葬送行進曲 - ピアノスコア 〔第1稿〕 (ベートーヴェン) S.463e
ベートーヴェンの「交響曲 第3番 英雄 Op.55」の第2楽章の編曲。リストはこの楽章のみ1841年に編曲したが、後に全楽章を編曲することとなる。この編曲はボンのベートーヴェン記念碑の資金集めのために企画された楽譜集に収録された。
交響曲 第5番 〔第1稿〕 (ベートーヴェン) S.463a
ベートーヴェンの「交響曲 第5番 Op.67」のトランスクリプションの初稿。リストは1835年から1837年にかけて編曲をした。この初稿は画家ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングルへ献呈されている。第2稿より技巧的に難しい。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・交響曲 第1番~第4番 (ベートーヴェン)
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・交響曲 第5番~第7番 (ベートーヴェン)
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交響曲 第8番~第9番 (ベートーヴェン)
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・交響曲 第5番~第7番 〔初稿〕 (ベートーヴェン)
・英雄交響曲の葬送行進曲 (ベートーヴェン)
それではみなさま良い一日を
