❷【量子時代を生きてる?】壮大な秘密― 水が映し出す現実創造の仕組み 第一部 その2 #創作大賞2026 #オールカテゴリ部門 応募作品
『壮大な秘密』第一部の続きです。
前回は、裕子が「じいや」と呼ぶ存在との対話が始まるところまでをお話ししました。
今回は「封印解除」からお届けします。
11.封印解除
11-1.量子最適化アプリ
第三の目の封印解除は一度にスパッとできた話ではなかった。
裕子は更年期による深刻な体調不良で、二度目の退職を経験した。当時の話をすれば本が一冊書けるほどだから、ご興味のある方は、前著『毒親の正体』をお読みいただきたい。
さて、人生のどん底期にあって、常に自分を変えたいと思っていた裕子にとって、お話せずにはいられないものが二つある。
一つ目は、量子アプリが組み込まれていたスマホだった。それは、写真を撮ったり取り込むだけでボタン一つで量子最適化できると言われていた。
裕子には、仲の良い瞑想仲間ーー幸枝がいた。幸枝とは超越瞑想の最後の講座であるシダーになるために参加した合宿で知り合った。幸枝はいつも、自分が良いと信じたものをシェアしてくれていた。その中には納得できるものや興味をそそられるものと、そうでないものが含まれていた。
裕子は違和感を感じたものに対しては、正直に幸枝に伝えるようにしていた。
幸枝から「こんなのあるよ」と量子アプリをLINEで紹介されたとき、裕子は強く興味をそそられた。だからすぐにWebで検索した。すぐには見つからなかったが、探していくうちにZoomで開催されていた説明会にたどり着いた。
「これだ」
そう思った裕子は、すぐにZoom説明会に申し込んだ。
その説明会はZoomだけでなく、実際の会場でも行われていた。遠方ならZoom参加も可能だというスタンスだった。
量子アプリ説明会では「こぶチェック」なるものが画面の向こうで行われていた。それは、人体に有害であるとされている電磁波を出す機器を、アプリで量子最適化した後は、「浴びたいものに変わる」そんな説明だった。
「こぶチェック」は量子アプリの使用前後で、いかに体幹が整うかを測っているようだった。実際に電磁波を発していると思われる機器の前では、誰もがその体幹がグラグラだった。しかし、その機器をアプリで量子最適化した後は、体幹がビシッと決まり、微動だにしないように見えた。
その量子最適化アプリ携帯は決して安いものではなかった。しかし、裕子は説明会で語られていた内容を信じてみたくなった。とりわけ心を動かされたのは、量子アプリを使い始めてから人生が大きく好転したという体験談だった。
裕子は長い間自分の無力さを嘆いてきたし、人生どん底期に経験した体調不良からも抜け出したいと切に思っていた。
この量子アプリを使えば自分の人生にどのような変化が訪れるかを体験してみたかった。だからほとんど躊躇することなく契約した。
一番最初は、自分や子どもたちの家にあった電化製品をアプリで加工した。それから口にするもの、身につけているもの、自分自身、植物や動物、さまざまなものを加工した。
裕子が量子アプリに出会って一年以上経った頃、開発者の講座が開催された。裕子はそのとき初めて、「こぶチェック」なるものを体験した。それはZoom説明会で見た以上に裕子を納得させた。
開発者のお話会が近くで開催されると、裕子は足を運んだ。
そのたびに、量子最適化アプリへの確信を深めていった。
裕子は量子最適化アプリをさらに使いこなすための講座にも二年間参加した。その講座はZoom説明会の主催者が開催していた。二年間の講座を終えようとしていたとき、こんなことがあった。
全く別の講演会に参加したとき、演者がものすごい鼻声で話し始めた。裕子は講座で学んだことを試してみた。すると、その直後に演者は鼻声ではなく、普通の声で話し始めた。裕子の隣りには量子アプリ仲間が座っていた。その友だちは「お手柄」と裕子の耳元でささやいた。
これには、当の裕子もかなり驚いた。
この量子最適化アプリを通じて体験したことはまだまだある。だが、お話はこれくらいにしておこう。
そしてこの量子最適化アプリとの出会いが、後に裕子を第三の目の封印解除へと導く最初の一歩となった。
11-2 .超強力磁力線発生器
裕子がまだ仕事をしていた頃のこと。裕子の更年期症状は少しずつ悪化していた。その症状の中に、「夜ぐっすり眠れない」ことがあった。
あるとき、商業施設で開催されていた医療機器の体験会に参加した。その会場では毎日、二〜三十分ほどその医療機器を体験することができた。毎日説明してくれる若い女性にも好感を持っていた。裕子はその医療機器を購入して使ってみることにした。
最初の数年間は毎日のように使った。はじめのうちは夜ぐっすり眠れるようになった。だが、更年期症状の悪化とともに、効果は弱くなっていった。
そんなある日、Webでまた新しいものを見つけてしまった。それが超強力磁力線発生器だった。これが後に、裕子の人生に大きな影響を与える、もう一つの出会いとなる。
それは、偶然見つけたブログで紹介されていた。そのブログには「まもなく値上げされる」と書かれていた。また筆者自身も愛用しており、類似品の中では最も効果が高いと紹介していた。当時使っていた医療機器の購入代金があれば、三台買ってもおつりがでるくらいの価格だった。
裕子は誰かに貸してあげることも想定して二台購入することにした。
超強力磁力線発生器を購入してからは、高額だった医療機器はすっかりお蔵入りとなった。
その時点でも十分な効果を感じていたが、裕子はまだ、この機器の本当のすごさを知らなかった。
その機器が後に第三の目の封印解除に役立つことになるとは思ってもいなかった。
11-3.タイムウェイバー
第三の目の封印解除について、爺やが裕子に直接勧めた方法は一つしかなかった。だが後になって封印解除が完了したと伝えられたとき、実際には二つのものがその過程を助けていたのだと知った。
ここまで裕子のお話を聞いてきたみなさまには、その二つが何なのか、お察しの通りかもしれない。
爺やは裕子に、量子最適化アプリで一か月に一度、眉間の拡大写真を最強レンジで加工しなさい。それを数か月続けるように指示した。しかし、裕子にはその効果を体感できるほどの変化を当時はまだ感じられなかった。
だが、今振り返ってみて思うことがある。
裕子が初めて爺やの声を認識できた頃は、ちょうど量子最適化アプリで自分自身の写真を加工していた頃だった。
裕子は自分の顔や頭頂、全身を前後から撮影した写真を毎日加工した。続けているうちに、全身のチャクラが少しずつ整っていくような感覚があった。
その頃、ブログのメッセージ機能を通じて裕子に連絡をくれた人がいた。それは「タイムウェイバー」というものを無料で体験してみませんか、というお誘いだった。
裕子はすぐに了承して、体験を申し込んだ。タイムウェイバーを体験しても、これといった変化は感じなかった。だが、驚くことが一つだけあった。それは裕子のチャクラがバランスよく機能していると示されたことだった。
それは量子最適化加工によって、チャクラが整っていくように感じていた裕子の感覚を裏付けるもののように思えた。
あとになって爺やにたずねると、爺やと対話できるようになったのは、量子最適化アプリを使い始めたからだそうだ。そして、超強力磁力線発生器との相乗効果についても教えてくれた。
11-4.超能力開発
裕子はかねてから、超強力磁力線発生器を物理学者の保江邦夫氏がYouTubeで紹介していることを知っていた。
だが、当時は最初の動画を見ただけで、それ以上は深く追っていなかった。ある日、裕子は他の動画も見てみることにした。一番印象的だったのは「超能力 覚醒器!? 『ESPゲッター』 ~復刻版 超強力磁力線発生器!!⑤~」。簡単に説明すると、「超強力磁力線発生器を頭に当てると、超能力開発に役立つかもしれない」という内容だった。
それは、自分の無力感に失望していた裕子にとって、試さずにはいられないものだった。それから裕子は、超強力磁力線発生器のリングを枕に乗せ、リングに頭がちょうどはまるように寝た。
しかし当時の裕子は、超能力開発そのものよりも、目の前の体調改善のほうに関心が向いていた。だから砂糖を食べたあとで歯茎が痛むときは、リングに顎から顔を当てるようにして寝た。
顎リングは予想外に効果的だった。ほんの少しでも甘いものを食べるとすぐに悪化していた歯茎の状態が良くなっていったのだ。今では多少のスイーツなら食べても大丈夫になった。だから裕子には、超能力開発よりも体調改善が優先された。
だが今思えば、歯茎の状態改善を優先したことが、第三の目の封印解除に大いに役立ったのだろうと思っている。なぜなら、顎から顔にリングを当てるとき、眉間もリングの中に入っていたから。
頭の下からリングを当てるより、眉間に直接リングを当てた方がよかったのかもしれない。
爺やから毎月一回、アプリの最強レンジで眉間を量子最適化するように言われていたのは、眉間の奥にある松果体を活性化するためだった。松果体は脳内を眉間から水平に伸ばした線と頭頂(百会)から垂直に下ろした線が交わった場所あたりにあるそうだ。その頃の裕子は毎日のように自分の頭頂写真を量子最適化していた。
そして、量子最適化アプリと超強力磁力線発生器の働き方を、量子の二重性という性質に当てはめて考えてみた。
量子の二重性とは、光や電子などのミクロな物質が、空間を広がる「波」の性質と、一点に局在する「粒子」の性質を同時に併せ持つ現象のこと。裕子には、両者の働き方がどこか違うように感じられていた。
量子最適化加工では写真の中にあるエネルギーの「波」の性質を整えているのかもしれないと思った。
超強力磁力線発生器は、「粒子」の性質によって人体に直接働きかけているように感じた。
「波」の性質と、「粒子」の性質の両方からアプローチできたことで、最大限の効果を発揮できたのだろう。これはあくまでも爺やと裕子による考察だった。
こうして裕子は、第三の目の封印解除へと至った。それが本当に過去生で語られた封印だったのかどうかは分からない。だが爺やは、封印は解けたと告げていた。
過去生での話が真実ならば、何年の時を経たのだろうか。
裕子はもはや自分の無力感を嘆く人ではなかった。爺やの声も以前よりしっかりと聞こえるようになった。
今こうして書いている内容も、爺やからのテレパシーを受け取りながら文字を紡いでいる。それが、裕子にとっての第三の目の封印解除だったのかもしれない。
12.毒親の正体
これから裕子が水の働きについて語るにあたり、欠くことのできない前提がある。
もしかすると、今の裕子に至るためには、母親という存在が、ある意味で"毒親"として裕子の人生に現れる必要があったのかもしれない。
母親をそのような存在として経験したからこそ、裕子は「毒親の正体」に辿り着くことができた。ただしそれは、母親そのものの本質というよりも、裕子自身の内面から映し出された構造であったのかもしれないと思っている。
前著で詳しく述べたが、ここで簡単に振り返っておきたい。裕子は三人兄弟の真ん中で、一つ上の兄と二つ下の妹がいた。母親は、歳の近い三人の子どもたちに日々食事を作りながら、懸命に子育てをしていた。しかし真ん中っ子であった裕子は、愛情への渇望を抱えたまま大人になっていった。
その結果として、母親への反発は次第に強まり、関係性は緊張を帯びていった。
やがて裕子は、自分の内側にあるものが母親を通して映し出されていたのではないかと、「鏡の法則」という視点から捉えるようになる。
裕子が鏡の法則について考えていたとき、ふと水の性質との共通点が浮かんだ。
水はそこにあるものを選んで映しているのではない。ただ、存在するものをそのまま映し出す。
その水の働きと同じように、人間の体内の約七割を占める水もまた、誰かの内側にあるものをそのまま映しているのではないかーーそんな仮定が浮かび上がった。
その視点に立ったとき、これまで「外側の問題」だと思っていた多くの苦しみが、実は自分の内側から生じていた可能性に気づくことになる。
前著『毒親の正体』の執筆を通じて、裕子は爺やから多くの示唆を受け、自分の中に曖昧に存在していた感覚を言語化することができた。
そしてその過程で、水の働きについても、さらに深い理解へと導かれていった。それはあくまで一つの仮説ではあるが、裕子にとっては大きな納得感をもたらすものだった。
こうして、「水が映し出す現実創造の仕組み」の全体像が、次第に輪郭を帯びて見えてくることになる。
その物語は、ここから第二部へと続いていく。
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