夢に繋がる静かな異界~挿絵画家:東逸子画集『パルステラ』『アクエリウム』『パッサカリア』感想文|夢日記|夢分析|ユング心理学|深層心理 |無意識|HSP|トラウマ|イメージ|イラスト|アート|読書
※本投稿は
澁澤龍彦(著)『高丘親王航海記』
『幻想の彼方へ』『幻想の画廊から』読書感想文
の続きです。
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前回の投稿はこちら▼
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ぜひ併せてご覧ください。
マガジン追加のお礼
🌙✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦🌙
📖 🆕冒頭のお礼コーナー 🆕📖
マガジンのご紹介にて
献辞とさせて頂きます(多謝)
🌙✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦✦🌙
椎名ゆずさま
マガジン追加、
ありがとうございました。
👇以下から本編スタートです。
これまでのふりかえり
夢の再現イラストや
再現動画の参考にするため、
ここしばらく沢山の画集を見てきました。
ミレイ、ウォーターハウス、
ブライアン・フラウド、
カイ・ニールセンなどなど。
どの画家も魅力的で、
それぞれ違った幻想世界を持っています。
画集を見始めてから
夢の内容に影響を及ぼしている
と感じることも出てきました。
画集を見始めて以降の夢の描写が
アート的になっていたり。
画集に載っていた
妖精のような不思議な存在が
現れたりするからです。
これまで載せてきたのは
海外アーティストばかりだったので
今回は新たに日本の挿絵画家の東逸子さん
の画集を見ていて
気が付いたことをまとめていきます。
日本にこんな画家さんがいたのかという驚き
▶夢に繋がる静かな異界
東逸子さんの画集を開いた時、
最初に感じたのは
静謐という印象です。
幻想的で美しい。
神話やお伽話のようでもある。
でも、それだけでは言い表せません。
私がそこに感じたのは、
静かな異界でした。
異世界のような雰囲気
がするのに騒がしくない。
不思議なのに、ことさらに
不気味さを強調していない。
画集を見ながら、
私が見ていたお気に入りの夢の中へ
自然に足を踏み入れたような
感覚になることがありました。

アートで心身を刺激するか?鎮静するか?
▶シュルレアリスム作品は頭痛やめまいが出やすいのに…
冒頭リンク先の記事でも書きましたが、
夢の再現イラストを作るために、
無意識やユング心理学とも関係が深い
シュルレアリスムの作品も見てきました。
興味深い作品も沢山ありますが。。。
私の場合、それらの作品を
長時間見ていると
頭痛やめまいが出て
疲労を感じることが何度もありました。
シュルレアリスム特有の
異質なもの同士が
ぶつかり合うような要素は、
刺激が強く感じられることが多いです。
▶心身を鎮静させる東逸子の静かな異界
それに対して東逸子さんの作品には、
全く違う印象がありました。
異界そのものが、
現実のすぐ隣に静かに存在している。
そういう印象がするんです。
だから安心して作品の中へ入っていける。
私にとっては、そんな作品でした。
シュルレアリスムの作品群が
私の神経やメンタルを
刺激して混乱させるのに対して、
東逸子さんの作品群は
心身を鎮静させる感じなのです。

▶時を凍結させるビスクドールや大理石の彫像のよう
とはいえ、東逸子さんの作品は、
ただ綺麗なだけでもありません。
かすかな緊張感があります。
第一印象ではその感覚を
ビスクドールやフランス人形
を見た時のような静かな不穏さ
と表現していました。
精巧で・かわいくて・美しいけど、
少し不気味で違和感がある感じです。
この感覚が以前に見た
人魚の夢や妖精の夢の雰囲気に
少し似ているんです。
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以前に見たお気に入りの夢。
二回目の人魚の夢の記録
はこちらで読めます▼
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今回、noteで原稿化するにあたり
改めて画集を見返していて、
もう一つ近いイメージが浮かびました。
それは大理石の彫像です。
もちろん、本当に冷たい石
のようだという意味ではありません。
手描きの人間らしさはあるけれど、
完成されていて・静かで、
時間が止まったような美しさという感じ。
長い年月を超えて、
その場所にあり続ける
神殿の彫像のような印象です。
生命感がないというよりも、
静寂そのものが作品になっているような感覚
と言った方が近いかもしれません。
だから私は、
東逸子さんの作品を見ると、
不思議と心が落ち着きます。
それは私自身が、
生命や女性性・神秘、
そして変容を感じられる世界に
惹かれるからなのだと思います。

圧倒的な美しさと不穏さは背中合わせ
▶恐れと不穏さが変化していく過程に興味がある
私は中学生の時から
夢日記を書き続けています。
夢の中では、
神話のような世界が現れたり、
妖精や人魚のような
神秘的な存在が現れたりします。
もちろん怪物や妖怪といった
不穏な存在が登場することもあります。
でも私が興味を持つのは、
不気味さそのものではありません。
そういう不穏な存在が
どんな背景や理由を持ち、
どう変わっていくのか?
物語や変容の流れに惹かれます。
最初は恐ろしかった夢の象徴が、
丁寧に向き合っていくことで、
怖くなくなる。
そういう経験が
これまでに何度もありました。
夢や無意識にある恐れや不穏すら、
理解することで、
変容・受容できるようになる。
過程を大事にしているからでしょう。
東逸子さんの作品にも、
そうした静かな物語性を感じました。
作品の中で大きな事件が
起きているわけではありません。
それでも、一枚の絵の向こう側に、
まだ語られていない神話や物語が
静かに続いているように感じるのです。

東逸子さんは萩尾望都さんの世界観に似てる
▶後々、一緒に仕事されると分かった
東逸子さんの作品を見ていると
漫画家の萩尾望都さんの
作品が連想されました。
世界観が近い気がするんです。
幻想的で、静かで、
少しだけ現実から浮いたような空気感。
物語の奥に、言葉では
説明しきれない余白があるところも
似ているように感じたのです。
後から調べてみると、この印象は
まったくの思い込みではなく。
東逸子さんは萩尾望都さんの代表作
『ポーの一族』『トーマの心臓』などで、
装画や表紙を数多く手がけていました。
「だよな~!」と、
一人で妙に納得してしまいました。
画集取り寄せ祭りで感じていること
沢山の画集を取り寄せて、
それぞれを見比べている内に
改めて分かったのは、
私は派手な幻想よりも、
静かな異界に惹かれるということです。
インパクトの強い
シュルレアリスム作品は前者にあたり、
(シュルレアリスムにも静謐な作品もある)
今回、とりあげた東逸子さんは後者です。
東逸子さんの作品は、
異界を大げさに演出するのではなく、
現実の境界がゆっくりと
溶け合う瞬間を描いているように思えます。
私が実際に見たお気に入りの夢は
圧倒的な魅力がありつつも
静かな世界観のものが多いので
そういうところが響いたのかもしれません。
まとめと次回予告
▶私のお気に入り夢と繋がる世界観
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
これまでご紹介できた
画集取り寄せ祭りの中で
初めて日本人アーティストを
取り上げてみました。
東逸子さん、今回
初めて知ったアーティストさんなのですが、
作品に触れられて本当に良かったです。
今までご紹介できた作品の中で、
東逸子さんの作品はどこか
私のお気に入りの
夢に繋がる世界観を感じるからです。
いつもと少し違う内容になりましたが、
楽しんで頂けましたか?
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