違和感から考える|#06集中しているのに、感覚が違う時間の話──楽しい没頭と、静かに進む残業のあいだ
集中しているはずなのに、
手応えがまったく違う時間がある。
楽しくて仕方がない没頭と、
感情がほとんど動かないまま進む時間。
どちらも仕事は進んでいる。
でも、体験としては、かなり違う。
その差を、いったん言葉にしてみる。
1|いわゆる「調子がいい」時間
仕事をしていて、
集中していると感じる時間がある。
気づいたら没頭していて、
楽しくて、
時間があっという間に過ぎる。
いわゆる、調子がいい状態だ。
でも、
それとは少し違う集中の時間もある。
2|気づいたら、仕事が進んでいた
残業中、
気がついたら仕事が進んでいた、
ということが何度かあった。
もちろん、自分がやったはずなのに、
「やった」という実感が薄い。
一度や二度ではない。
確実にタスクは終わっている。
でも、達成感とも違う。
記憶はあるのに、
感情の痕跡があまり残っていない。
3|残業中の、独特な空気
その時間帯は、
電話が鳴らない。
外からの割り込みがほとんどない。
聞こえるのは、
同じように残業している仲間の
キーボードの音だけ。
静かすぎるわけでもなく、
うるさくもない。
たぶん、
集中はしていた。
あとから振り返って、
少し引っかかる。
あれは、
いわゆる「ゾーン」だったのだろうか。
あるいは、
「フロー」と呼ばれる状態に
近かったのかもしれない。
ただ、
スポーツで感じるゾーンとも、
一般に語られるフローとも、
少し違う気がした。
4|楽しい集中と、静かな集中
仕事に没頭して、
楽しいと感じるときもある。
乗っている感じがして、
頭も体もよく動く。
終わったあとには、
達成感が残る。
一方で、
残業中のあの時間は違った。
楽しくもないし、
つらくもない。
感情の波が、
ほとんどない。
終わったあとに残るのは、
静かな疲れだけだった。
4|楽しい集中と、静かな集中
その時間、
「ちゃんとしなきゃ」という感覚は
ほとんどなかった。
評価を気にしていたわけでもない。
成果を意識していたわけでもない。
ただ、
次にやることがあって、
その次が見えていて、
手を動かしていただけ。
判断はしていたけれど、
管理している感じが薄かった。
仲間内では、
そんな時間のことを
「こびとさんが仕事をしてくれた」
と言っていた。
自分がやっていない、という意味ではない。
気づいたら進んでいる。
説明はできないけれど、
確実に終わっている。
その感覚を、
そう呼んでいただけだ。
面白いのは、
自分だけではなく、
周りも同じような体験をしていたことだ。
6|名前は、まだつけなくていい
楽しい没入の時間と、
静かに進む時間。
どちらも、
集中していることに違いはない。
でも、
体験としてはかなり違う。
フローという言葉で
まとめてしまうと、
この違いは見えにくくなる気がしている。
あの状態が何だったのか、
正確な名前は分からない。
ただ、
仕事には、
テンションの高い集中とは別に、
感情が引いたまま進む時間が
確かにある。
それが良いのか悪いのかも、
まだ分からない。
今はただ、
その違いを
ちゃんと見ておきたいと思っている。
▼このnoteについて
仕事や卓球、日常の違和感の中にある
「判断の瞬間」を分けて考えています。
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