80歳からの仕事――「もう役割は終わった」を変える挑戦
研修講師、手話通訳士の横山熊太郎です。
AIを活用しながら、シニア向けの情報や、書籍やガジェットの紹介などをしています。
今日は「アップサイクル」という、私には耳慣れない言葉が気になったニュースの紹介です。
職を辞した職人さんが、その腕を活かしてモノづくりをする。良い取り組みだと思いました。
「もう年だから」
「今さら自分にできることなんてない」
そんな言葉を、これまで何度聞いてきたでしょうか。
ですが、その常識を静かにひっくり返す取り組みが始まりました。
平均年齢80歳の“ブランド誕生”
2026年4月28日「シニアの日」。
岐阜県で、平均年齢80歳の元縫製職人たちによる
アップサイクルブランド『iquilt(イキルト)』がスタートしました。
彼女たちはかつて、岐阜の繊維産業を支えてきた職人たち。
今は一度現場を離れた存在です。
ですが、その「経験」と「技術」は、決して消えていませんでした。
廃棄される布に、新しい命を
この取り組みの特徴は、
企業から出る廃棄繊維を活用している点です。
・ポーチ
・クッションカバー
・バッグ
こうした製品へと生まれ変わります。
しかも、ただの再利用ではありません。
「スラッシュキルト」という技法を使い、
一点一点、異なる表情を持つ作品に仕上げられています。
つまりこれは、
**廃棄物を価値ある商品へと変える“創造”**です。
本当の目的は「モノ」ではない
このプロジェクトの本質は、
商品づくりそのものではありません。
もっと大切なのは、
人の変化です。
参加した高齢者の中には、
「長生きして申し訳ない」
そう話していた方もいたそうです。
ですが、自分の手で製品を作り、
誰かに届くことで、
「役に立てる」
「必要とされている」
という実感を取り戻していきました。
社会課題を同時に解決する仕組み
この取り組みが優れているのは、
ひとつの問題だけを解決しているわけではない点です。
・高齢者の孤立防止
・フレイル予防
・廃棄資源の活用
・地域産業の技術継承
これらを同時に実現しています。
言い換えれば、
「人」と「環境」と「地域」をつなぐ仕組み
です。
「役割は終わる」のではなく「変わる」
理事長の言葉が、とても印象的でした。
「年齢で役割が終わる社会ではなく、関わり方が変わるだけの社会をつくりたい」
これは、とても本質的な視点です。
私たちはつい、
・若い=現役
・高齢=引退
と分けて考えてしまいがちです。
ですが本来は、
役割は消えるのではなく、
形を変えて続いていくものなのかもしれません。
このニュースをどう受け取るか
この話を、
「すごい取り組みだな」
で終わらせることもできます。
ですが、もう一歩踏み込むと、
こんな問いが浮かびます。
「自分の経験や技術は、どこで活かせるのか」
おわりに
『iquilt』の取り組みは、
ただのブランド立ち上げではありません。
それは、
人は何歳からでも、社会の中で役割を持てる
という証明です。
そして同時に、
「今、自分にできることは何か」
を考えるきっかけでもあります。
年齢を理由に止まるのか、
それとも、形を変えて続けるのか。
その選択は、
いつでも自分の手の中にあります。
元記事はこちら
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