見出し画像

猛暑で心まで疲れていませんか――脳とメンタルを守るために見直したい6つの習慣

研修講師、手話通訳士の横山熊太郎です。

AIを活用しながら、シニア向けの情報や、書籍やガジェットの紹介などをしています。

「最近、なぜかイライラする」

「集中力が続かず、仕事が進まない」

「十分に寝ているはずなのに疲れが取れない」

夏になると、このような変化を感じる人は少なくありません。

暑さによる体調不良と聞くと、熱中症や脱水症状など、身体への影響を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、猛暑は身体だけでなく、判断力や集中力、感情の安定にも影響を与える可能性があります。

Forbes JAPANが2026年7月28日に公開した記事「猛暑で『メンタルを壊す』ワースト習慣6選、脳機能を低下させるNG行動の正体」では、暑い時期にやってしまいがちな六つの習慣が紹介されています。

どれも特別な行動ではありません。疲れていても普段どおりに働くこと、夏らしい予定を詰め込むこと、アイスコーヒーで眠気を乗り切ることなど、多くの人が何気なく行っているものです。

猛暑の中で心身を守るには、気合で暑さに対抗するのではなく、暑さに合わせて生活の負荷を調整することが大切です。


暑さは「不快なだけ」ではありません

高温の環境にいると、身体は体温を一定に保つために働き続けます。

汗をかき、皮膚の血流を増やし、体内にたまった熱を外へ逃がそうとします。この体温調節には、想像している以上のエネルギーが必要です。

そのため、暑い日に身体が重い、頭が働かない、気力が出ないと感じるのは、必ずしも本人の怠けや意志の弱さによるものではありません。

Forbes JAPANの記事では、暑さによるストレス反応や睡眠の乱れ、前頭前野の機能低下などが重なることで、メンタルヘルスにも負荷がかかると説明しています。

前頭前野は、判断、計画、感情の調整などに関係する脳の領域です。暑い日に普段より判断が遅くなったり、些細なことでイライラしたりする背景には、身体が熱への対応に力を使っていることも関係しているかもしれません。

では、どのような習慣に注意すればよいのでしょうか。

1.熱疲労を「普通の疲れ」として扱う

最初に見直したいのは、暑さによる疲労を単なる寝不足や怠けとして片づけることです。

「この程度の暑さで休んでいられない」

「周囲も頑張っているのだから、自分も普段どおりに働かなければならない」

そう考えて無理を重ねると、身体が発している警告を見落としてしまいます。

暑い環境では、身体は体温を調節するために多くのエネルギーを使います。その状態で集中力や判断力まで普段と同じ水準に保とうとすれば、心身への負担は大きくなります。

特に午後になると、いら立ちや判断力の低下が表れやすくなる可能性があります。

夏は、冬と同じ量の予定を同じ速さでこなすことにこだわらず、最初から余裕を持ったスケジュールを組むことが必要です。

疲れてから休むのではなく、疲れ切る前に休憩を入れます。屋外での移動時間を短くし、可能であれば涼しい場所で身体を休ませましょう。

「疲れている自分は駄目だ」と責めるのではなく、「身体が暑さに対応している」と捉えるだけでも、無理の重ね方は変わります。

2.「夏は楽しまなければ」と予定を詰め込む

夏になると、海、プール、花火大会、旅行、バーベキューなど、さまざまなイベントが増えます。

SNSを開けば、夏を満喫している人の写真も目に入ります。

そのため、本当は疲れているのに「夏らしいことをしなければもったいない」と感じることがあります。休日を家で過ごすだけで、時間を無駄にしたような罪悪感を持つ人もいるでしょう。

しかし、猛暑の中で無理に外出を重ねれば、休暇のはずが新たな疲労の原因になります。

楽しむための予定に追われ、翌日の仕事に影響が出たり、家族や友人にイライラしたりするようでは、心を回復させる休日とはいえません。

夏の楽しみ方は、屋外で活動することだけではありません。

冷房の効いた部屋で読書をする、映画を見る、近場でゆっくり過ごす、日が落ちてから短時間散歩するといった過ごし方もあります。

何もしない時間も、猛暑の中では立派な予定です。

「夏だから」という理由で自分を急かさず、その日の気温と体調に合わせて楽しみ方を選びましょう。

3.睡眠時間だけを見て、睡眠環境を整えない

「7時間寝たから大丈夫」と考えていても、夜中に何度も目が覚めていれば、十分に休めていない可能性があります。

暑い夜は身体の深部体温が下がりにくくなり、睡眠が細切れになりがちです。長い時間ベッドにいても眠りが浅ければ、翌朝に疲労感が残ります。

睡眠不足は、不安やいら立ちを強め、翌日の感情を立て直す力にも影響します。

大切なのは、睡眠時間の長さだけでなく、眠れる環境を整えることです。

エアコンや扇風機を適切に使い、遮光カーテンなどで日中に室温が上がりすぎるのを防ぎます。寝具や寝間着も、熱や湿気がこもりにくいものを選びましょう。

夏は日が長く、夜更かしをしやすい季節でもあります。しかし、就寝時間を大きくずらすと、体内時計のリズムが乱れます。

休日であっても生活時間を極端に変えず、夜に身体をしっかり休ませることが、翌日のメンタルを守ることにつながります。

4.一番暑い時間に重要な仕事をする

猛暑の日でも、仕事の量や締め切りは変わらないことがあります。

しかし、暑さの中では情報処理、作業記憶、問題解決などの認知能力が低下する可能性があります。

その状態で、重要な意思決定や複雑な資料作成、難しい交渉を行えば、普段ならしないようなミスが起きるかもしれません。

可能であれば、集中力を必要とする仕事は比較的涼しい午前中に行いましょう。

午後の暑い時間帯には、資料の整理、メールの確認、定型的な事務作業など、比較的負荷の軽い仕事を回します。

働く時間を自由に変えられない場合でも、仕事の順番なら調整できることがあります。

重要な判断をする前に涼しい場所へ移動し、水分を取り、短時間休憩するだけでも違います。

暑い時間帯に頭が働かないのは、能力が急に落ちたからとは限りません。環境に合わせて仕事を配置することも、立派な自己管理です。

5.カフェインやアルコールに頼る

暑い日に飲むアイスコーヒーや冷たいビールは魅力的です。

午後の眠気を覚ますためにコーヒーやエナジードリンクを飲み、夜はアルコールで緊張をほぐすという人もいるでしょう。

しかし、疲労をカフェインで一時的に隠して無理を続ければ、身体の休養が後回しになります。夜の飲酒も、寝付きがよくなったように感じても、睡眠の質を損なうことがあります。

Forbes JAPANの記事では、猛暑時のカフェインやアルコールへの依存が、脳の働きの鈍り、気分の変動、疲労を悪化させる可能性があると指摘しています。

大切なのは、コーヒーやお酒を一律に禁止することではありません。それらを水分補給や休息の代わりにしないことです。

喉の渇きを感じる前に水分を取り、汗を多くかいた状況では、必要に応じて塩分も補います。飲酒する場合は量を控え、同時に水も飲みましょう。

厚生労働省も、熱中症は屋外だけでなく室内でも起こり得るとして、暑さを避けることと、こまめな水分・塩分補給を呼びかけています。

6.すべてを秋まで先送りする

暑い時期に能率が落ちると、「本格的に取り組むのは涼しくなってからでいい」と考えたくなります。

もちろん、猛暑の中で無理をする必要はありません。

しかし、重要な仕事をすべて秋まで先送りすると、未完了のタスクが頭の片隅に残ります。「あれもやらなければならない」という感覚が積み重なり、かえって不安が強くなることがあります。

猛暑の時期に必要なのは、完全に停止することではなく、規模を小さくすることです。

たとえば、仕事を完成させようとせず、15分だけ資料を整理します。企画を仕上げるのではなく、思いついたことを三つだけ書き残します。長時間の会議を開く代わりに、短い進捗確認を行います。

少しでも前へ進んでいる感覚があれば、先送りによる心理的な負担を減らせます。

「全部やる」か「何もしない」かの二択にせず、暑い時期に続けられる最小単位を決めておきましょう。

猛暑の日は「頑張り方」を変える

紹介された六つの習慣に共通しているのは、暑い日にも普段と同じ行動を続けようとすることです。

猛暑の中で必要なのは、根性や忍耐ではありません。

重要な仕事を涼しい時間に移し、休憩を先に予定へ入れます。夜は眠れる環境をつくり、休日には予定を詰め込みすぎません。やるべきことは小さく分け、水分補給を後回しにしないようにします。

天気を変えることはできませんが、その日の過ごし方は調整できます。

夏に生産性が落ちたと感じても、自分を責める必要はありません。身体が暑さへの対応に力を使っていることを理解し、負担の少ない方法に切り替えることが大切です。

なお、頭痛、吐き気、強い倦怠感、めまいなどは、熱中症でも見られる症状です。「いつもと様子が違う」と感じたら、単なるメンタルの不調として片づけないでください。

涼しい場所へ移動し、身体を冷やして、水分や塩分を補給します。自力で水が飲めない場合、意識がない場合、受け答えがおかしい場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。

心を守ることと、身体を守ることは別々ではありません。

猛暑の日は、できない自分を責めるのではなく、暑さに合わせて頑張り方を変えてみてはいかがでしょうか。

参考:

猛暑で「メンタルを壊す」ワースト習慣6選、脳機能を低下させるNG行動の正体|Forbes JAPAN

熱中症予防のために|厚生労働省

#猛暑 #メンタルヘルス #熱中症対策 #夏バテ #疲労回復 #睡眠改善 #ストレス対策 #脳科学 #集中力 #仕事術 #健康習慣 #セルフケア

いいなと思ったら応援しよう!

熊太郎【研修講師】 よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!