【非正規や派遣で働く方への応援企画】「非正規」こそ正社員よりずっと高収入であるべき、たった一つの理由。「不安定だから安い」は経済学的に逆だから。
「いつ契約が切られるかわからない」
「ボーナスもないし、退職金もない」
「正社員と同じ仕事をしているのに、給料は半分・・・」
もし、あなたが今、派遣社員や契約社員、パートタイマーとして働いていて、このような不安や理不尽さを感じているとしたら、少しだけ耳を貸してください。
私たちは長い間、「非正規=不安定で弱い立場だから、賃金が安くても仕方がない」という社会の空気に飲み込まれてきました。
でも、一度立ち止まって考えてみませんか?
その常識、実は経済の原則から考えると「完全に、まったく逆」なんです。
本来あるべき姿はこうです。
「雇う側の都合に合わせてあげて働いているんだからこそ、正社員の方々よりも圧倒的に高い給料をもらうべき!!」
今日は、社会の都合で歪められてしまったこの「本来のルール」について、そして何より、あなた自身の「本当の価値」についてお話しして行きます。
「針の一穴」がいつの間にか「巨大な落とし穴」に
時計の針を少し戻しましょう。1980年代、日本で「労働者派遣法」が生まれた時のことです。
当初、この法律はごく限られた人たちのためのものでした。通訳やソフトウェア開発など高度な専門知識を持つプロフェッショナルが、「組織に縛られず腕一本で渡り歩く」ための仕組み。それが本来の派遣でした。
いわば「針の一穴」を通すような、特別な働き方だったのです。
しかし、時が経つにつれ、その穴はなし崩し的にこじ開けられました。
「製造業もOK」「事務もOK」と対象が拡大されるたび、当初の「専門家へのリスペクト」は消え失せ、いつしか企業にとっての「安くて便利な調整弁」へと変質してしまいました。
「景気が悪くなったらすぐに切れる」
「正社員より安く雇える」
企業側の人件費削減の欲望と法改正が結託して、本来プロフェッショナルであるはずのあなたの立場は、単なる「コストカットの対象」にされてしまったのです。
その結果、日本全体の賃金は上がらず、誰も幸せにならないデフレのループが、もう何十年も続いています。
経済学的に見る「あなたの本当の値段」
ここで、発想を180度転換しましょう。
感情論ではなく、ドライな「経済合理性」の話をします。
ビジネスや投資の世界には、「リスク・プレミアム」という言葉があります。
「リスク(不確実性)を取るものには、高いリターン(報酬)が支払われなければならない」という鉄則です。
これを「働き方」に、当てはめてみましょう。
【正社員】
彼ら彼女らは「雇用が守られる」「定年まで働ける」という強力な「安定(低リスク)」を会社から受け取っています。いわば、給料の一部を「安心料」として天引きされているようなものです。だから、瞬間的な給料は抑えられても計算が合います。
【非正規(あなた)】
あなたは「いつ切られるかわからない」「次の保証がない」というある意味の「不安定(高リスク)」というべきものを一身に背負っています。
ならば、そのリスクを負う対価として、給料は正社員より遥かに高く設定されなければ、計算が合わないのです。
欧米のジョブ型雇用の世界では、フリーランスや契約社員の時給が、正社員の1.5倍〜2倍であることは珍しくありません。
「明日からの保証がない分、今日の手取りは多くもらう」。これが本来のフェアな取引です。

あなたは、いわゆる「コンビニ」みたいに便利で貴重な価値を雇用元に提供しているんです
もう一つ、あなたが自信を持つべき理由があります。それは、あなたが雇用主に「圧倒的な利便性」を提供しているという事実です。
例えば、スーパーマーケット(正社員)は安いですが、レジが混んでいたり、遠かったり、深夜早朝などの緊急にものが必要になった時間に開いてなかったりします。
一方、コンビニ(派遣・非正規)は、割高ですが、「必要な時に、必要なものが、すぐに手に入る」という価値があります。
あなたは、企業が
「今、人が足りなくて困っている!」
「この繁忙期だけ助けてほしい!」
…という、最も切実なタイミングで現場に入って、彼らを助けているんです。
企業はあなたの労働力だけでなく、
「必要な時にだけ働いてもらう」
…という贅沢なオプション機能を購入しているのです。
便利なサービスには、それなりのより高い対価が支払われるべきです。
「派遣だから安く使う?」
いいえ、完全に逆なんです。
本来、雇う側からしたら、
「必要な時だけ来てもらうという贅沢な使い方をするのだから、その分、割高な料金(高時給)を払う」。
これが、本来あるべきビジネスの姿なのです。
「かわいそうな人」だと自分を思うのを今すぐにやめよう
もちろん、すぐに法律や会社の制度を変えるのは難しいでしょう。
しかし、まず変えるべきは、私や、あなた自身の「意識」です。
「私は正社員になれなかったから、給料(あるいは報酬など)が安くても仕方がない」
逆です。
そんなふうに自分を卑下するのは、たった今で終わりにしてしまいましょう。
あなたは、企業のリスクを肩代わりしていて、一番必要な時に駆けつけている「プロの助っ人」なんです。
その働き方は、本来、高給取りのエリートやフリーランスと同じ構造の中にあります。
今の日本の賃金構造は、明らかにおかしいんです。
でも、そのおかしさに飲み込まれて、自分の価値まで低く見積もる必要はありません。
「私は雇う側にとって価値ある働き方を選んでる。だからこそ、私の時給は高いんだ!!」
心のなかでそう呟いてみてください。
その誇り高い意識が、あなたの働き方を選び取る力になって、やがて社会の歪みを正す小さな、しかし確実な一歩になって行きます。
あなたは、安売りされていい存在ではありません。
本来、正社員よりも誰よりも高く評価されるべき「プレミアム」な存在なのですから。

