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よわよわ作家とつよつよ編集さん 2

 

2 占い師さんに創作占いをしてもらった(占い1回目)


突然ですが、皆さんは占い(もしくは星占い)って信じます?

 私は、この世に科学で解明されてない宇宙がある限りは、わりと信じるほうです。

 それを踏まえて、書籍化過程の話をする前に、「これは言っとかなければー」という出来事があるので、まずそちらを書いていきたいなと思います。


**

 実はですね。
 私、書籍化が決まる前に、創作のことで占い師さんに占ってもらったことがあったのですよ。

 そのときは別に、せっぱつまって聞きに行ったわけではなく、ふと、

「ずっとアマチュアで好き勝手に小説を書いてきたけれど、芽が出るときってくるのかなぁ……?」

 と、思ったことがきっかけでした。

 で、占い師の星乃先生(仮名)に辿り着きまして。

 星乃先生の占いはカードを使うとのことだったんで、ワクワクしながら申し込んでみたんですね。
 そして、無事に約束の時間となり、自分の創作のことで相談をしたいとお伝えしたところ、最初から衝撃の言葉をいただいたのです。

星乃先生「あなた、あまり小説書くの好きじゃないよね?」

みつき「はい――……!?( ゚Д゚)」

 困惑しました。
 少なくとも私、十年は書いてきているんですよ。(途中、数年のブランクはあります)
 たしかに最初は向上を意識することもなく書いてきただけだから、巧いとまでは言えないのですが……進学も就職も引っ越しも通過して、それでも一度もやめなかった趣味ですよ?
 それを「好きじゃない」とばっさりです。

 しかし今は占いの時間。否定することはできたのですが、「違う」と反論しても展開しないので、改めて自分の心に問いかけてみました。

 
2P(※もうひとりの自分)みつき:「そ、そうだったの? みつき、あなた、小説を書くのが好きなんじゃなかったの?
 もしかして、某少年漫画の人気悪役のように、
『オレは小説を書くのが好きなんじゃねぇ!ちやほやされるのが好きなんだよォ!!』
 っていう、承認欲求だけで書いてたの?
 それを、出会ったばかりの占い師さんに見抜かれちゃったってこと? わぁっ、それはそれで情けな……」

1P(本体)みつき:「――な、何でそんな酷いこと言うのかな?君みたいな意地の悪い子初めてだよ!!(※「鬼滅の刃」の童磨のセリフ) むしろ、承認欲求だけならこんなに根性続かないよ、何年間も続けたり、一作品につき〇十万字以上とか無理でしょマゾでしょ。そんな変態じゃないよ、逆だよっ!」

2Pみつき:「じゃあ、利点があるってことじゃないの? 書くことで何か欲しいものが手に入ってるとかさあ」

 ここで、もう少し考える。

 欲しいもの……というか、小説は書いてるときにそこそこ幸せを感じるところがあるんだよね。

 ……ということは、好きは好きでも、「本当に大好き」という段階ではないってことなのかな? 

 ――たしかに。
 私は、呼吸するようには小説を書いていない。
 執筆が、ラジオ体操程度の軽い作業だとも思えない。
 例えていうなら、運動会の組体操で、ピラミッドの一番下で耐えているときくらいの負担はかかってる。
(そして、それが快感になってくるときも、稀にある)

 プロの方々は、「息を吸うのと同じ」って言ってますよね。
 やっぱり、そのへん基本的な力量が違うってことなのかなぁ。

 自問自答を終え、素直に「はい」と答えます。その上で「たとえ好きじゃなくても、続けていきたいと思ってます」と付け加えました。

(ところで、最近の運動会では組体操はなくなったそうで……。時代の流れでしょうが、ちょっとさみしいです)

 

 自己紹介が終わった感があります。
 じゃあ、そろそろ本題に入ってもいいかなぁ? と思ったところで、星乃先生が言いました。

 
星乃先生「あなた、いろんなジャンルで創作活動してるよね? わりと本腰いれてやってるみたいだけど……」

みつき「  ふ、ふわ―――――っ!!!!( ;∀;)」 

 なんでわかるんだろ……!? 占い師さんすごい!

 と、思いつつ自分の活動範囲をあらかた話すと、先生は言いました。

星乃先生「他の活動をやってもいいんだよ。ただ、あなたは真面目なので、もっと気楽にやったほうがいいってことなの。楽しむのはいいけど、本気出さない。遊んで、ふざけるくらいでちょうどいいの。そうしないと、メインジャンルでの創作エネルギーが減ってしまうから」

 ……な、なるほどー。(どちらもメインなんだけどなぁとは言えない)

 それはたしかに大事かもしれない。
 思えば今まで、いつも本気で書いてきて、エネルギーを最後まで使ってた。
 気力って無限じゃないものね。どのジャンルにも全力って、考え直したほうがいいんだろうな。

星乃先生「あとね、SNSやってるのなら、ジャンルごとにアカウントとペンネームを変えたほうがいいわよ」

みつき「ええ? それはどういう……」

 まさか、私のSNSが未来で炎上でもするのだろうか。
 不安に思って聞いてみると、炎上まではいかなくても、うまくいかなくなる可能性はあるとのことでした。

 はぁ、なるほどです。それならわかります。
 自分が世間的によろしくない発言をしちゃったりする……とかは無いにしても、人間関係でなにかあったり、ハプニングに巻き込まれたりすることがあるかもしれないですからね。
 つまり、ひとつやふたつ、うまくいかなくなっても大丈夫なように、あらかじめ居場所をつくっておけということなのでしょう。

(そういえば、人間関係の本で読んだのですが、人ってひとつの集団に深く長くかかわるよりも、複数の集団にライトに関わっていたほうが、多幸感を得られるそうです。
 先生の言ってることは、そういうことなのかな、と解釈し、その通りにしようと思った次第でした。)

 ここでようやく会話が途切れ、以降は小説での賞や、今後の創作に関する質問に変わっていきます。

お待ちかねの質問タイムです。

みつき「先生、私が書けるジャンルってほぼ決まっていてですね……。こういうのと、そういうのと、ああいうのがあるんですが、どれがいちばん適しているでしょうか? また、他に適性のあるジャンルがあれば、教えていただきたいのですが」

星乃先生「いちばん最初に小説を書いたときの気持ちをよく分析して。その作品とマッチしていればいいよ」

 うーん、抽象的。
 でも、おっしゃることはわかります。
 つまり、ジャンルを先に決めるより、本能のおもむくまま書きたいものを書いたあとでジャンルを確定したほうがいいってことですよね。ただ。

 ……いちばん最初に小説を書いたときの気持ちって???

 さすがに細かくは覚えてないですよー。困ったなぁ。

 ぐるぐる考えていると、先生から逆質問がきました。
 (なにやら、カードを引いている様子でした。占いは音声だけでやりとりをしているので、実際の姿は見えてません)

星乃先生「あなた、書いてるときの主人公って、いつも悩んでるキャラ?」

 ひょえ(汗)。
 こ、これは、その通りだけど何を言われるんだろう……?
 一瞬、身構える私。
 なぜって、痛いところをつかれるような気がしたんです。
 私の作品って、だいたい小さなことで悩んでいることが多いんですね。
 たまには、「読者さんが憧れるようなつよつよ主人公で、キラキラしたお話を書こう!」と思うんですが、結局、書けないまま終わってしまうのです。
 
 だから今、創作のアドバイスで「いつも悩んでいて同じような主人公だと、爽快感がなくてよろしくないですよ」って言われるのかも……?とドキドキしながら返答しました。
 ところが。

星乃先生「あ、しっかり悩んでるならいいの。あなたのお話、悩んで苦しんで成長するやつならオッケーなの。逆に、ヒーローやヒロインがすごい話はXね」

 ……す。

 SUGEEEEEEEEE!!!!!( ゚Д゚)

 ちょっとここまでくると、占いの範疇を超えてません!?

(※星乃先生とは初対面です。私がふだんどういう作品を書いているかまでは知りません)

 すごい。星乃先生のうしろに無限の宇宙が見える。

 あの満天の星々から見れば、私なんか生きて動いているだけの、ささやかすぎる5……いえ、なんでもないです。

 占い師さんってみんなこうなのかなーって思いました。
 話すだけでこんなにいろいろ視えて、相手のために的確なアドバイスをしてあげられる……思えば、何てステキなチート能力。
 (チートって、本来は悪い意味で使うものらしいんですが、畏怖の意味で使ってます)

 私もこんな能力があったら、よかったのになぁ。
 小説を書いて誰かを喜ばせることも、いちおう良いことの範囲には入ってるかもしれないけど、力としてはよわよわだもんね……。

 
 
 ――と。
 ここで、もう少し掘り下げたかったんですが、なにぶん今は占いの時間。
 時間制限があるので、自分の思考は放っておいて、次の質問へと進みましす。とうとう最後の十分を切ったあたりで、いちばん聞きたかったことを聞いてみました。

みつき「私、書籍化デビューってできます?(ドキドキ)」

 声に出して質問すると、自分の心臓が早く動き始めたのがわかります。
 だってこの質問は、諸刃の剣。
 もし「無理ですね」とか、「先が見えない」って言われたら、のちのちの創作活動モチベーションに大きく影響が出る――と覚悟しての質問でした。

 その間、先生は、カードを切ります。
 時間にして数秒。しかし私には一分くらいの合間に感じられました。

星乃先生「ん、これは――」

 このとき、出てきたカードは、かなり良いカードだったようです。

星乃先生「これは……ネットのほうで何かありそうよ?」
みつき「と、言いますと?」
星乃先生「うん、みつきさんはね、昔からある伝統的な賞より、オンラインでやってるコンテストに出したほうがいいの。そこに投稿すれば、近い未来にいい結果が出そう」

 ほえー。(=゚ω゚)

 そんなことまで、わかってしまうのですねー。

 占い師さん、ほんとすごいです。
(やりとりの最中で、「どんなオンラインの賞がいいか」という話が出たとき、私が一瞬、思い浮かべた小説投稿サイトの名前を、即座に言い当てられました。「思考が読めるの?」と思ってしまうほどの勘の良さ)
 

みつき「じゃあ、今出しているコンテストの結果ってわかったりします?」

 と、聞いてみると結果に関する占いはできないとのことでした。

 うん、たしかに私が占い師さんでも、そんなこと言えないし伝えられないですよね……。
 星乃先生の優しさでもあるんだろうなーと思いました。

 

 そして。
 この星乃先生の占いから三ヶ月後、本当に私はネットで開催しているコンテストで、とある賞をいただいたのです。
 そっちはそっちで、いろいろな感情がうずまいたのですが、あとになってこのときのことを思い出し、あらためて占いのすごさを知ったのでした。

 +++

 余談ですが。

 話を聞いているうちに、「占い師さん」という職業に興味が湧いたので、
「占い師さんになるのってどうすればいいんですか?」って、聞いたことがあったのですよ。
 あるいは、自分でも訓練すれば、いろんなものが視えるようになるんですか? って。

 すると怪訝そうに、「なりたいの?」とおっしゃるので、「はい」とお答えしたところ、「視えないほうがいいこともあるよ」と言われました。

 ……視えてしまうゆえに、哀しいことも起こるんだろうなぁと思った次第です。

 占い師さんに、敬礼。

>3へ続きます


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